カテゴリー「文学 №2(自作関連)」の691件の記事

2021年1月16日 (土)

Kindle版児童小説『田中さんちにやってきたペガサス』をKENPCでお読みいただき、ありがとうございます!

Kindle版児童小説『田中さんちにやってきたペガサス』(ASIN:B00BEMD5ZK)を1月11日にKENPC(Kindle Edition Normalized Page Count)でお読みいただきました。ありがとうございます! KENPCでお読みいただいたのは今回で15回目でした。これまでに8冊お買い上げいただいています。

以下は、Amazon Kindleストアの拙著者ページです。

直塚万季のページ

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2021年1月 4日 (月)

Kindle版電子書籍『枕許からのレポート』、『結婚という不可逆的な現象』をお買い上げいただき、ありがとうございます!

2020年12月25日に『枕許からのレポート』、26日に『結婚という不可逆的な現象』をお買い上げいただき、ありがとうございます!

『枕許からのレポート』をお買い上げいただいたのは今回が3冊目、『結婚という不可逆的な現象』は2冊目でした。

以下は、Amazon Kindleストアの拙著者ページです。

直塚万季のページ

Kindle本にした作品のうち、KDPセレクトに登録した本の作品は、他で発表することができません。当然、動画にもできないわけですが、登録していない本の作品は他で発表することができます。また、登録中の本の作品であっても、登録を外せば、他で発表することが可能となります。

そこで、登録していない本のうち、99円の児童書シリーズから動画にしてみることにしました。

現在、動画にしたのは「マドレーヌとわたし」、「ぬけ出した木馬」、「卵の正体」です。

また、児童向けというより大人向きの作品ではありますが、娘が子供のころに児童小説として読んでからずっと好きな作品だといった「雪だるま」(原題「雪の福音」)を、KDPセレクトに登録していない『雪の二小編』から選んで動画にしてみました。

他に、動画にした児童小説「風の女王」は、当ブログで公開中の作品です。

Kindle版電子書籍として売れにくい「マドレーヌとわたし」を最初に動画化し、2020年6月2日にYouTubeで公開しました。今確認したところでは視聴回数 347 ですので、動画にしてよかったと思います。

https://youtu.be/21bq186PwcE

「マドレーヌとわたし」は絵本にしてみたい作品で、Kindle本にしてみたものの、児童向けの絵のない電子絵本というのは弱いなあという印象でした。Kindle本としては、対象年齢の上がる「卵の正体」のほうが売れています。

でも、機械朗読で動画にすると、のぞみちゃんの優しい声、お借りした音楽と画像の効果もあって、よい動画に仕上がったと思っています。一方、5日遅れで公開した「卵の正体(前編)」の視聴回数は伸びず、142 です(これが後編になると更に減り、128)。朗読には不向きなのかもしれません。

99円児童書シリーズのうちまだ動画にしていない「ぼくが病院で見た夢」、「花の女王」も動画化の予定です。はてなブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」で公開中の「前世療法は、ブラヴァツキー夫人が危険性を警告した降霊術にすぎない」も加筆訂正が済み次第、動画化したいと思っています。

以下は、YouTubeの拙チャンネルです。

MAKI NAOTSUKA(聴く文学エッセイはいかが?)
https://www.youtube.com/channel/UC7VXIYkq-6qymgFyavm3HbQ

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2020年12月 4日 (金)

全身全霊をかけたトランプ大統領のスピーチ。明るみに出たCNNの陰謀。

料理の記事が溜まっています。アメリカ情勢から目が離せないので、どうしてもその情報を追ってしまいます。

既に予告しているように、「前世療法は、ブラヴァツキー夫人が危険性を警告した降霊術にすぎない」も加筆訂正が済めば、動画にする予定です。

ブライアン・L. ワイス(山川紘矢・山川亜希子訳)『前世療法』(PHP研究所、1996)はかなり汚されているので触るのが億劫ですが、再度図書館から借りました。以下のくだりを読み、この人、何考えているのだろうと思いました。

キャサリンが信じ難いほどすばらしい霊媒で、マスター達の深遠な知恵をチャンネル(伝達)することができるというニュースを、他にどのような形で明かせばよいのかもわからなかった。(p.87)

前世療法がキャサリンを霊媒にしてしまったことに重大な懸念を覚えるどころか、音楽か何かの才能を惹き出したかのような無知な反応。もう少し神秘主義に造詣の深い人物だと思っていました。これは大変な問題です。火遊びに感動を覚える子供のようです。

戦慄を覚えて本を閉じ、そしたら再度開くのが一層億劫に。借りたのは単行本です。これは文庫でも出ているし、Amazonには中古もあるので、購入を迷いました。でも、発表の場に乏しいわたしが資料を一々購入していたら、本当に買いたい本が何も買えなくなります。買いたい本はいくらでもあるというのに。

発表の場という点ではまたどこかの同人誌を見つけて…と思わぬでもありませんが、適当なところが見つかりません。それではこの辺で、アメリカ情勢の話題に移ります。

以下の動画はアンティレッド2さんによるトランプ大統領とパウエル弁護士のスピーチ抜粋です。いずれも渾身のスピーチです、御視聴をおすすめします。

『自由への愛:投票システムへの信頼回復こそ最重要』(日本語字幕)12月2日のトランプ大統領とパウエル弁護士のスピーチ抜粋です。両方とも熱意ある演説です。
2020/12/03アンティレッド2
https://youtu.be/oawXnyg0Jcs

我々の2020年選挙で起きている途方もなく恐ろしい詐欺を根絶しなければ、もはや我々には国はないのです」とトランプ大統領はホワイトハウスで行われたスピーチでおっしゃいました。日本にとって唯一の同盟国であるアメリカの大統領のこのスピーチが、日本で報道されないのです。

つまり、菅政権下にある日本はあちら側――レッドチーム――に組み入れられようとしているということですね。そう、日本は中共に乗っ取られつつあり、それが現政権の望みということです! 日本にはトランプ大統領のような立派なリーダーは存在しません。でも、「もはや我々には国はないのです」という事態になるわけにはいきません。

脳天気な日本国民のために、オールド・メディアに代わって、愛国者達が頑張ってくださっています。

機械翻訳のようですが、我那覇さんの以下のツイートに日本語字幕付トランプ大統領の全スピーチ動画へのリンクがあります。

11月19日、ワシントンDCでの記者会見における軍事弁護士パウエル女史のスピーチは、以下の動画で全部視聴できます。前記事で紹介したジュリアーニ弁護士のスピーチの動画の続きです。

トランプ弁護団記者会見2 シドニーパウエル弁護士 日本語訳
2020/12/02
我那覇真子チャンネル
11/19 トランプ弁護団不正選挙に関する記者会見 ワシントンDCにて
https://youtu.be/buivUTHNe00

前記事で米軍トーマス・マキナニー中将への電話インタビューの短縮版動画を紹介したツイートを貼り付けましたが、詳しくは以下の2本のツイートからリンク先の記事へどうぞ。衝撃的な内容です。

CNNの陰謀が明るみに出ました。

以下のツイートに、大統領選に関するまとめ的な記事へのリンクがあります。

産経「米、中国共産党員らのビザを大幅短縮 10年を1カ月に」とのニュース。

締め括りに、板東氏が紹介してくださった美しいお写真を。

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2020年11月29日 (日)

YouTubeで公開中の動画「魔女裁判の抑止力となった……」に日本語字幕を付けました。今後の動画作成予定。

YouTubeで公開中の動画「魔女裁判の抑止力となった暗黒時代の神秘主義者たち」に日本語字幕を付けました。動画の画面、右下に表示されている字幕アイコンをクリックしてください。

魔女裁判の抑止力となった暗黒時代の神秘主義者たち
https://youtu.be/VjjoMF4YeTY

以下の作品の動画化を年内に予定していますが、『詩人の死』はたぶん間に合わないでしょう。「前世療法は、ブラヴァツキー夫人が危険性を警告した降霊術にすぎない」も、加筆修正が必要なので、間に合うかどうか。

はてなブログ「The Essays of Maki Naotsuka」で公開中のエッセー

はてなブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」で公開中のエッセー

Amazonで販売中のKindle書籍

新年早々に深刻な内容の動画のアップはどうかと思うので、年内に無理だと、かなり遅れてしまうでしょう。1月は萬子媛をシテのモデルとした新作能の執筆に専念したいですし。

Kindle書籍にした作品のうち、KDPセレクトに登録した作品は、他で発表することができません。以下の作品は動画にしてみたい気がします。過去のキャンペーンではずいぶんダウンロードしていただき、ご自分のブログなどで感想を書いてくださったかたもあり、また、わたし自身も好きな作品ばかりです。

KDPセレクトに登録した作品は当然、動画にもできないわけですが、登録を外せば可能なので、迷うところです。

KDPセレクトに登録しているのはロイヤリティ的メリットがあるというだけでなく、作品の保護も兼ねています。動画にしていくらかでも多くの人に提供するほうがいいのかどうか……来年の課題ですね。

10月22日にアップした以下の動画は、もっと長いエッセーになる作品の一部でした。

「原子の無限の分割性」とブラヴァツキー夫人は言う
https://youtu.be/c54EEOWPngo

以下の記事にリンクのある記事をまとめる必要があるのです。

2020年9月15日 (火)
「原子の無限の分割性」とブラヴァツキー夫人は言う
https://elder.tea-nifty.com/blog/2020/09/post-0656f0.html

こうした記事で扱っている事柄は、見過ごすわけにはいかないものです。レイチェル・ストームの著作を、以下の動画を作成した段階では未読でした。

ブラヴァツキー夫人がニューエイジの祖というのは本当だろうか?
https://youtu.be/8P_BG00ssNY

1本のエッセーにまとめるのは、来年の仕事となるでしょう。

ブラヴァツキー夫人と神智学がどれほどの誹謗中傷に晒されてきたかを思うと、めまいがするほどです。今アメリカで起きていることを思えば、こういうこともあるのだということがわかりますけれどね。

昨日、トランプ大統領のツイートに「いいね」しようとしたら警告が2重、3重に出て、なかなか押せませんでした。現役の大統領のツイートですよ。凄い話ですね。

神智学協会のかつての興隆は、それだけの優れた核心があったからです。誹謗中傷の元を辿ってみると、マルクス主義者、唯物主義者、イルミナティに行き着きました。

神智学書籍の出版ということから考えれば、彼らがどれだけの滅茶苦茶な営業妨害を行ってきたことか……少なくとも、日本でどのようなことが行われてきたかをわたしは今後も調べていきたいと考えています。

彼らに反論する中で、ブラヴァツキー夫人の真実の思想が浮かび上がってくるというメリットがあるからです。

現在、当ブログには6,331本の記事が収録されています。この中には文学的な価値があると思われるものが相当数存在するはずです――と自分でいうのもナンですが、他のブログに収録したり、Kindle書籍や動画にしたところで、ほんの限られた数しかピックアップできません。

ピックアップしたところで、これらもまたしばらくすれば埋もれていくのだと思うと、徒労感に襲われます。

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2020年11月24日 (火)

YouTubeに動画「魔女裁判の抑止力となった暗黒時代の神秘主義者たち」をアップしました。

はてなブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」で公開中のエッセー 39「ヨハン・ヴァイアー、魔女裁判の抑止力となった暗黒時代の神秘主義者たち」を機械朗読で動画にしました。

これまで同様、今回も操作が簡単な、Windows10 の標準アプリ「フォト」に統合されている動画編集機能 ビデオエディターで作成。

アップするたびに動画の作り方をもう少し勉強しないとまずいと思うのですが、その余裕がないのはいつものこと。

米国の大統領選が気になり、萬子媛をモデルとした新作能の執筆に身が入りません。←人のせいにするのはやめましょう(^_^;)

前記事に書いたように、「前世療法は、ブラヴァツキー夫人が危険性を警告した降霊術にすぎない」を先に動画にするはずでしたが、まだワイス博士の著作が完読できていません。

大衆向きに書かれた(?)著作なので、すぐに読めるはずですが、図書館から借りた本がとても汚されていて………頑張って半分くらいは読んだものの、一度閉じると、再度、触る勇気が出ません。本を鼻紙と思っているとしか……自分のものではない公共の本を、何で私物化する? 

いつも借りている本はほとんど借りられた形跡のないものが多いので、たまに一般人に受けているらしい本を借りると、扱いのひどさに驚かされます。

今年中には動画にしたいと思っているので(予告すると、わたしの場合、実現できなかったりします)、お待ちください。

今回アップした動画は、神秘主義に関心のない方にもとっつきやすい仕上がりになっているかと思います。

魔女裁判が吹き荒れたヨーロッパの暗黒時代に、理性を保って生き、人々を処刑から救おうと奔走した神秘主義者たちがいたことを知ってほしいのです。アグリッパの弟子ヨハン・ヴァイアー(Johann Weyer,1515 - 1588)は近代精神医学の先駆者と評価されているそうですよ。

当ブログにも動画をアップしておきますね。

魔女裁判の抑止力となった暗黒時代の神秘主義者たち
https://youtu.be/VjjoMF4YeTY

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2020年11月19日 (木)

「前世療法は、ブラヴァツキー夫人が危険性を警告した降霊術にすぎない」を動画化するに当たって、ワイス博士の著作を読書中

米大統領選や料理の記事も書きたいのだが、ちょっとメモしておきたいことが出てきた。

拙はてなブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」における「注目記事」のランキング上位によくエッセー 77「前世療法は、ブラヴァツキー夫人が危険性を警告した降霊術にすぎない」が来るので、いずれ動画化したいと思っていた。 

そのエッセーに、米国の精神科医ブライアン・L・ワイスが前世療法の提唱者と書き、ウィキペディアを始めとするネットで情報蒐集したことからこの療法の危険性をほぼ確信していたのだが、肝心のワイス博士の著作を読んでいなかったので、代表的著作を数冊読んでエッセーを改稿してからでないと……と思い、とりあえず図書館検索だけしておくつもりで、検索した。

残念ながらワイス博士の著作は、ブライアン・L・ワイス(山川紘矢・亜希子訳)『前世療法――米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘』(PHP研究所、1991)一冊しかヒットしなかった。幸いなことに、1988年にサイモン・アンド・シャスター社から上梓されたこの著作は全米的なベストセラーとなったもので、代表的著作といってよい作品のようだ。

Amazonの商品説明から引用させていただく。

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)

「私は18歳です…長いドレスを着ています…時代は紀元前1863年です…」催眠治療中の女性患者が、前世の記憶を鮮やかに語りはじめた。彼女を通して伝えられた精霊達のメッセージによって、精神科医は現代科学では説明できない輪廻転生の世界を徐々に理解していく。―神秘的とも言える治癒の記録を綴ったこの手記は、人間観・人生観の革命であり、生きる真の意味を教えてくれる。

当記事を書いている現時点で、135個の評価、星5つ中の4.4である。レビューした人々の中には同業者もおられるようだ。神秘主義=心霊主義と捉えている人が多い。著作の内容からすると、ワイス博士もどうやらそうだ。

『前世療法――米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘』の「著者について」(p.266)には、ワイス博士の略歴が紹介されている。

 1966年コロンビア大学を優等で卒業後、1970年エール大学医学部で医学博士号をとる。……(略)……現在、フロリダ州のマイアミビーチにあるシナイ山医療センターの精神科部長兼マイアミ大学医学部精神科の教授をつとめている。
 ワイス教授の専門分野は、うつ病と不安症、不眠症、薬物濫用による精神障害、アルツハイマー症、脳化学等の研究及び治療である。

まだ半分読んだところなので、全部読めば違った感想になるかもしれない。が、おそらく自身の結論が覆ることはないだろう。わたしがタイトルに書いたことは正しかったと現時点では確信している。

ワイス博士の著作を信奉して治療するピプノセラピストとその療法を受ける患者がどれくらいの数に上るのだろうと思い、すっかり怖くなってしまった。

ワイス博士の略歴を見ると、優秀な頭脳の持ち主であるようだ。しかしながら、神秘主義に関しては素人であり、主に心霊主義の著作を参考にしながら、時々神秘主義の著作のあちこちから恣意的に拾ってきて前世療法の理論構築に使っている。つまり、神秘主義的観点から見れば、子供の火遊びに等しいことをワイス博士は行っている。

そもそも、学者なのに、なぜワイス博士は、引用したり参考にしたりした箇所の情報をきちんと報告しないのだろう? 大衆向きに執筆したからだろうか? それならば、学者としての自身の身分を公言する必要もなかったのではないか。

わたしが読んで戦慄した箇所は、前世療法の被験者キャサリンのゆっくりとしたささやくような声が、突然、大きなしゃがれた確信に満ちた声になった箇所である(p.48)。

ワイス博士は、キャサリンがその声の持ち主を「マスター達、すなわち、現在は肉体に宿っていない非常に進化した精霊達」(p.同上)であると突きとめたと記す。

その少し前に起きた出来事として、キャサリンは全レース当たり馬券を買った(儲けのために賭け事をしたのではなく、父親に自分に起こっていることは本当だと証明するためだった)。

いずれにしても、ワイス博士は前世療法を施すことで、キャサリンを絵に描いたような霊媒にしてしまった。そのような霊媒に「マスター達」が出現するはずもない。出現したのは、マスターを騙るカーマ・ローカの幽霊に違いない。

キャサリンの悩みは消えたのかもしれない。しかし、その悩みと一緒に彼女の繊細な感受性や明晰な知性もどの程度かは失われたのではないだろうか。いや、霊媒性質を強められたことで、いずれ深刻な事態が彼女を襲わないとは限らない。

環境や人間関係に不協和音を生じたために神経症や強迫観念が起きたと思われるキャサリンは、前世療法を受けたために、小難逃れて大難に陥ったと思えてならない。

次の箇所を読んで驚いた。わたしが自然に行うようになり、また三浦関造先生の著作で確認したヨガの技法に似たことが書かれていたからだ(「マダムNの神秘主義的エッセー」所収、エッセー95「H・P・ブラヴァツキーの病気と貧乏、また瞑想についての貴重な警告」)。これは、誰の何という著作を参考にしたものなのだろうか?

続いて、頭のてっぺんに、白くてまばゆい光をイメージするようにと指示した。それから、私がその光をゆっくりと体全体に拡げさせてゆくと、彼女の体全体、すべての筋肉、すべての神経、すべての器官が完全にリラックスし、彼女はますます深い安らぎと平和へと導かれていった。(ワイス,山川紘矢・亜希子訳,1991,p.22)

これは自分でできるはずなので、こうした技法を教えるにとどめ、子供の頃の父親によるセクハラと現在の恋愛問題がキャサリンを窮地に陥れていることを考えれば、改善できる余地は前世療法以外にありそうな気がする。

何より、ワイス博士には指南役にはふさわしくないところがある。催眠術自体が神秘主義では黒魔術であることに加え、ワイス博士は自分の好奇心を優先させて、施術を進めるときがあるからだ。

先週のセッションの興奮が続いていて、私は彼女をまた、中間生へ行かせたくてたまらなかった。すでに、彼女が召使いだった過去生のことに、九十分も費やしていた。私はヘッドカバーのかけ方、バターの作り方、樽のいぶし方などを微に入り細に入り聞かされていた。私はもっと霊的な話を聞きたかった。待ち切れなくて、私は、彼女を死の場面まで進ませた。(ワイス,山川紘矢・亜希子訳,1991,p.53)

これが子供同士の火遊びでなくて、何だろう?

わたしは、エッセー77「前世療法は、ブラヴァツキー夫人が危険性を警告した降霊術にすぎない」で次のように書いた。

ある一連の動画では、はじめはごく普通に見えた女性がセラピストの退行催眠によって次第に異常体質を強めていき(霊性を弱められ)、霊媒になっていく過程をつぶさに確認できた。
退行催眠中に「あの世にいるマスター」が側に出現するようになり、彼女を通じて前世の細かな様子を語り、忠告などを行う。

この動画で視聴した日本での前世療法は書籍化もされているようで、それも借りた。それにしても、前世療法の現場で決まって(?)出現する「マスター」と呼ばれる存在が気持ち悪すぎる。

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2020年10月23日 (金)

YouTubeに動画「『原子の無限の分割性』とブラヴァツキー夫人は言う」をアップしました。娘の転職。

はてなブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」で公開中のエッセー 106「『原子の無限の分割性』とブラヴァツキー夫人は言う」を機械朗読で動画にしました。

文章を読む場合とは違って、動画だと前後関係がパッと目に入らないので、説明を加えなくてはわかりづらいなあと思う箇所が多々ありました。今回も簡単なWindows10 の標準アプリ「フォト」に統合されている動画編集機能 ビデオエディターで作成。

動画の作り方をもう少し勉強しないとまずいのですが、ちょっと今はその余裕がありません。

萬子媛をモデルとした新作能の執筆に入りました。頭は完全にそちらのモードです。レイチェル・ストームの著作、大田氏の論文の感想はまとめる必要があると思っているので、間で時間を作ってそうしたいと考えています。

話題は変わりますが、娘が初の正社員になり、かなりホッとしています。今もそうですが、病院勤務になります。

今勤務している病院は、それまでの流通業勤務(書店員)に比べると、待遇はよかったのですが、書店員のときと同じ契約社員で日給、土日祝日が休みで休日が多いだけに、祝日の多い月だと寂しすぎる給料だったようです。まだ契約期間は残っているのですが、常にハロワ情報のチェックはしていました。

法学部卒の学歴を活かしたい、と法律事務所を探していた時期もありました。でも、中国で研修を受けた弁護士とか、コリアン系弁護士などもちらほらおられ、友好国の弁護士ならともかく、日弁連の問題点などもいわれている日本特有の事情がここ数年で一般にも明らかになってくるにつれ、その方面で見つけるのは及び腰に。

娘は医療関係には全く関心が向かなかったのですが、書店時代に仲良くなった――わたしまで一緒に仲良くなった――年下の女友達が「こんなのはどう?」と勧めてくれたとか。彼女は現在、大阪で手話通訳の仕事を頑張っています。遠距離恋愛の彼氏とは別れたとか。

2019年4月13日 (土)
新生活に向けて出発した娘の女友達
https://elder.tea-nifty.com/blog/2019/04/post-0e97d4.html

今いる病院ではレセプトの経験はなかったので、決まらなくても仕方がないと思っていました。決まっただけでなく、本来はレセプト経験者に出る手当を、年齢を考慮して出していただけるそうで、ありがたいねと話しました。年齢が高くなれば、むしろお給料を減らされそうなご時世下で……。

今いる処と同じような総合病院を、娘は探していました。でも大抵、大病院には派遣が入っていて、あとはパート。契約の求人ですら、まれです。娘は少人数の家庭的な職場よりも、風通しのよい職場が好みで、先生が一人といったクリニックは気が進まず……

結果的に専門性の高い、それに関連した科がいくつかある病院を受け、受かりました。県内ではここにしかない装置があり、夜間よく救急車がそちらへ向かっています。でも、まさかそこに勤務することになるとは……。

娘の周囲でも、親がそこでよい治療を受けた、という人が数名いて、やり甲斐がありそうですが、求められる仕事は通信講座で学んだだけのレセプト。面接のときに大学時代の部活を訊かれ、古文書研究会と娘が答えると、「古文書より簡単ですよ」といわれたそうですが、どうでしょう。

職場の上司にやめることを報告すると、「俺たち、棄てられるん?」と寂しがってみせてくださり、どこに行くか訊かれて答えると、「あそこはいいよ~。正社員に決まってよかった、おめでとう!」と祝福して貰えたそうです。

娘はさっそく同じ科の人達との食事会に行っていました。

ただ、娘が本当に好きなのは本の仕事だとか。天職を表す土星のサビアンが「互いの知識の範囲に橋をかける方法を模索する人類」だからでしょうか。本当は編集者になりたかった娘です。

書店員のときは「人文」を受け持っていました。その関係のどの本のことを訊いてもちゃんと目を通して知っているので、契約ではもったいないと親の買いかぶりかもしれませんが、思っていました。本の評価にも、眼識があったと思います。

しかし、サビアンシンボルでは、「歯科の仕事」「X線」といった病院関係のシンボルがあるので、病院とのほうが縁ができやすいのかもしれません。

決まった病院の創立年月日を調べてサビアンを出すと、そこは歯科ではないのに、なぜか「歯科の仕事」が二つも入っていましたし、他にも娘と重なるサビアンがいくつかあり、「X線」とも関係の深い専門病院なので、これは決まるかもしれないと思っていました。

ちなみに娘のホロスコープでは、月のサビアンが「歯科の仕事」です。月は、人物では母親、妻、大衆などを表します。わたしは娘にとって、歯医者さんみたいにガリガリやる母親かもしれません。娘が成人してからは小言をいうこともほぼなくなりましたが、子供の頃は娘の呑気なところが心配でイライラして、よく小言をいっていました。糠に釘のようなところがありましたけれど。

今ではわたしのほうが呑気になって、時々娘から小言をいわれます。

息子の月のサビアンは「机に座っている偉大なビジネスマン」。松村潔『決定版!!サビアン占星術』(学習研究社、2004)によると、「広い視野を持ち、大きな仕事に向いている人です。……(略)……ヴィジョンの大きさは秀逸ですが、実現には多くの人の犠牲を伴います」「壮大なヴィジョンを形にしたくなります。こういう時には、たとえば小説を書いたりすると、一人で全ての世界を構築する願望が満たされます」とあり、子供達が成人するまでわたしは小説ばかり書いていて、結果的にそのことで迷惑をかけた面があると今になって反省しています。

わたしのサビアンにはどちらもありません。子供たちの目に映る母親像がこれらだということでしょうね。

長話になりましたが、動画をアップしておきます。

https://youtu.be/c54EEOWPngo

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2020年10月13日 (火)

リブリーリプート、リブリーが戻ってくる! 今後の創作予定。

昼頃、職場にいる娘からメールがありました。「リブリーが復活するかもしれないよ」との思いがけない内容でした。

歓喜したことは、いうまでもありません。

リヴ、また会えるね! この一年、長かった……

2019年11月 2日 (土)
『Livly Island』、2019年12月26日(木)12:00をもって運営サービス終了とのことです。夢のように美しい、温かな世界への感謝をこめて。
https://elder.tea-nifty.com/blog/2019/11/post-37dcae.html

2019年11月29日 (金)
リヴリーと遊べる貴重な日々
https://elder.tea-nifty.com/blog/2019/11/post-d5b9c4.html

2019年12月26日 (木)
エクリヴァン、クレール、青玉(うちのリヴリーたち)、今度は夢の世界で会おうね。
https://elder.tea-nifty.com/blog/2019/12/post-e24e8f.html

話題が変わりますが、神秘主義エッセーブログにアップした2本の記事には加筆、訂正を加えたので、こちらにもアップしておきたいと思います。

他にも溜まっている下書きがあるのですが、追々。

今後の予定としては、前に予定していた記事をまとめて前掲ブログにアップし、それを終えたら動画を1本作成したいと考えています(早くも動画の作り方、忘れかけています)。

MAKI NAOTSUKA(聴く文学エッセイはいかが?)

これらを終えたら、萬子媛をシテのモデルとした新作能へ。その前にアップしておきたい記事が次々に出てきて、なかなか萬子媛の作品に戻れませんでしたが、水面下では途切れることなく、作品について考えていました。

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2020年10月 2日 (金)

名月に三句

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娘がスマホで撮った月。

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わたしがiPadで撮った月。

どうしても白っぽく写ってしまいますが、金色に近い濃い色の迫力のある月でした。

名月を拝めば、下手な俳句を作りたくなるのが困った癖です。

名月を探して階段[きざはし]下りにけり

仰ぎ見る月の面輪の尊さよ

金色[こんじき]の月のある夜[よ]の読書かな

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2020年8月 5日 (水)

古語辞典と現古辞典を購入。大田俊寛『『現代オカルトの根源』、レイチェル・ストーム『 ニューエイジの歴史と現在 』を読書中。

新作能にチャレンジしていながら、わたしは古語辞典も持っていなかった。娘が高校時代に使っていたベネッセ版のも見当たらない。

15年前に当地へ――夫の転勤に伴い――移転してきたが、そのとき既に古語辞典はなかったのだろう。その数ヶ月前に台風被害でだめになった書籍も多かったから、その中に含まれていたのかもしれない。

俳句に凝っていたのは移転以前のことだった。そのころは古典にも凝っていたので、源氏物語を原文で読んだりもしていた。

移転後も、たまに作句することがあった。それには、俳句歳時記の他に、旺文社の国語事典に付録として載っている「国文法要覧」で文法関係はまかなえたし、その後、購入した学研の『俳句古語辞典』があったので、不足を感じなかったのだ。

しかし、さすがに、俳句関係の書籍だけでは、新作能の文章は書けない。

古語辞典と、現代語から古語を引く現古辞典があれば……と思ったが、購入が延び延びになってしまった。それというのも、辞典が相当高くなっていると思い込んでいたのだった。

2020年7月26日 (日)
作品1「祐徳院」らくがきメモ 2(7月29日に訂正あり)
https://elder.tea-nifty.com/blog/2020/07/post-a9da22.html

この記事で、古語辞典も現古辞典もなしに、ワキが自分のことを紹介する文章を書いてみた。29日に訂正したが、このままでいいとは思っていない。このときに限界を感じて、辞典を購入するか、新作能にチャレンジするなどという大それた望みを棄てるかのどちらかだと思った。

調べてみると、むしろ昔より安くなっているような気さえした……値上がりしていないということだろうが。ありがたいことである。もっと早く買えばよかった。

わたしが購入したのは、以下の2冊。

旺文社全訳古語辞典 第五版 小型版
宮腰賢 (著, 編集), 石井正己 (著, 編集), 小田勝 (著, 編集)
収録語数: 約22,500語
1,440ページ+口絵32ページ
出版社: 旺文社; 第五版小型版 (2018/11/14)

現代語から古語を引く辞典
芹生 公男 (編集), 金田一 春彦
出版社: 三省堂 (2007/4/1)

古語辞典を小型版にしたのは、小型版でないと何度も何度も引くのが億劫になるからだ。そのぶん字が小さくなるので、老眼にはきついかもしれないとの懸念もあった。杞憂だったようで、見えづらいということもなく、実に使いやすい。

収録語数の多い『旺文社古語辞典 第10版』と迷った。用途から考えて、辞書の中の例文全てに現代語訳が施してある全訳のほうを選んだ(実際に使った感想としては、もう少し収録語数が多ければという欲求は当然ながら出てくるが、どちらか1冊となれば、やはり今のわたしには全訳が必要)。

現代文を古文に直す作業は大変だと感じている。古語にはない現代語がとても多い。では全て古語にしてしまえばいいかというと、現代語をむしろ残しておくほうがいいと思える場合もあって、その判断が難しい。

『現代語から古語を引く辞典』に収録されていないと、それをストレートに古語には翻訳できないという場合が多く、現代語そのままの形を残すか、別の表現にするかといった選択を迫られる。

話が遡るが、アマゾンで辞書を注文したとき、届くのに5日くらいはかかるだろうから、サボれる。と、わたしはほくそ笑んだ。

すると、何と、翌日の昼間、2冊共届いたのだ。アマゾンに注文して翌日に届いたのは初めてだった。異例の速度で辞典がわたしの元へやってきた。天上でわたしの文章をご覧になった萬子媛が呆れて、「さっさと辞書を使って、いくらかでも見られる形に直しなさい」とおっしゃったような気がした。

萬子媛は教養豊かな才女だった。きっと教育ママだったに違いない。

続きも、試行錯誤しながら、勉強しながら書いていくしかない。

休まず、そうするはずだったのだが、以下の記事関連のことを調べているうちに、こちらを先にまとめざるをえなくなった。

2020年7月30日 (木)
オウム真理教事件にも絡んでいた北朝鮮のスパイ
https://elder.tea-nifty.com/blog/2020/07/post-58a264.html

ブラヴァツキー夫人がまるでオウム真理教事件に責任があるかのごとく、因縁を付けてくる学者には、吉永進一氏、杉本良男氏の他にも数人いるが、その中の一人に大田俊寛という人物がいる。

大田 俊寛(おおた としひろ、1974年 - )は、日本の宗教学者。現在は埼玉大学非常勤講師。専門は宗教学。博士(文学)。

略歴
一橋大学社会学部を卒業後、東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻宗教学宗教史学専門分野博士課程を修了。鶴岡賀雄に師事。 宗教分野の中でも、グノーシス主義やオウム真理教を主な批判対象としており、2007年に論文「グノーシス模倣の神話学」により、東京大学博士(文学)の学位を取得。

著書
『グノーシス主義の思想 : 〈父〉というフィクション』(春秋社、2009年)
『オウム真理教の精神史 : ロマン主義・全体主義・原理主義』(春秋社、2011年)
『現代オカルトの根源 : 霊性進化論の光と闇』(筑摩書房(ちくま新書))、2013年)
『宗教学 : ブックガイドシリーズ 基本の30冊』(人文書院、2015年)

「大田俊寛」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2020年8月3日 01:44 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org

大田氏が師事した鶴岡賀雄氏は、ウィキペディア「鶴岡賀雄」によると、キリスト教神秘主義研究者で、十字架の聖ヨハネの研究、神秘主義概念史研究の第一人者であるという。

鶴岡 賀雄(つるおか よしお、1952年8月23日 - )は、日本の宗教学者、キリスト教神秘主義研究者。東京大学名誉教授。

西欧近代(特にスペインとフランス)の神秘思想、神秘主義概念の形成と展開、現代宗教思想など幅広い研究領域を持つ。とりわけ十字架のヨハネの研究、神秘主義概念史研究については、日本における第一人者とされる。教え子に佐々木中、大田俊寛らがいる。

「鶴岡賀雄」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2018年12月2日 12:50 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org

十字架の聖ヨハネといえば、わたしは『十字架の聖ヨハネ詩集』『カルメル山登攀』を愛読していた。詩集のほうは今も時々手にする。

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キリスト教神秘主義の専門家の弟子が大田氏というのはどういうことだろう、と思ってしまう。

ウィキペディアによると、大田氏はグノーシス主義やオウム真理教を批判対象としているそうである。

グノーシスには、わたしは興味津々である。中には好きになれない内容のグノーシス文書もあるが、心を打たれるものが沢山あるのだ。

ハンナ・ヨナス(秋山さと子&入江良平 訳)『グノーシスの宗教』(人文書院、1986)で採り上げられた新約外典『使徒トマスの行伝』の中の「真珠の歌」は、一読すれば、忘れられないほどの美しさだ。まさに真珠のような作品である。

マグダラのマリアについて調べ始めてからは、ますますグノーシス文書が身近なものとなった。

そのような興味も手伝って、それで学位を取得したという「グノーシス模倣の神話学」を読んだ。とわたしは思ったのだが、オンライン論文ではタイトルが「グノーシス模倣の神話論理」となっている。短いオンライン上のこれは、論文の一部分なのかもしれない。

というのも、まだこれからこの論文は展開するはずだと思えるからである。

以下のリンク先から論文ファイルを開くことができる。

グノーシス主義と模倣の神話論理(大田俊寛)
http://doi.org/10.15083/00030573

古代エジプト・ギリシアの思想が東方の思想と混じり合う中で形成されていったグノーシス主義。

キリスト教グノーシス派もいただろうから、キリスト教神秘主義の研究を専門とする教授の下でグノーシスを研究してもおかしい話ではないが、短いオンライン上の大田氏の論文(の一部)を読んでも、キリスト教神秘主義を専門とする教授の下で学んだ痕跡などは何も感じられない(これについては後日、鶴岡賀雄氏の著作を読んで確認したい)。

「『トマスによる福音書』についての覚書」もオンラインで読める。
http://gnosticthinking.nobody.jp/thomas.pdf

大田氏にとって問題なのは、『トマスによる福音書』を荒井氏が「グノーシス主義であるということを、やや一義的に決めつけすぎているという点」らしい。わたしにはトマス福音書がグノーシス文書以外にはとても思えなかったので、大田氏のような問題点は考えつきもしなかった。

私にはトマ福のなかには、疑う余地なくグノーシス主義的であると断言できるような語録は一つも収められていないと思われる。トマ福に収録された断片的で謎めいた言葉の数々から、著者の思想や世界観の全体像を想定するのは、実はきわめて困難なのである」と大田氏は主張する。

まさにその「断片的で謎めいた言葉の数々」が存在するからこそ、わたしはトマス福音書がグノーシス文書であることを疑わなかったのだが……。何よりも訴えかけてくるのは、グノーシス文書特有の雰囲気である。

覚書の後半では、佐藤研『禅キリスト教の誕生』に批判の矛先が向けられている。ここで、大田氏は、トマス福音書の語録 77 の内容が「ヨハネ福音書の観念に依拠したものであり、キリスト教正統派の見解と取っても、あるいはロゴス=キリスト論を積極的に取り込んだグノーシス主義の見解と取っても、それほど理解することが難しくない」と書いている。

トマ福のなかには、疑う余地なくグノーシス主義的であると断言できるような語録は一つも収められていない」のではなかったのか?

グノーシス主義の見解と取ることもできるというのは、そう取らないこともできるということだから、グノーシス文書とは認めがたいということなのだろうか。そして、ヨハネ福音書がグノーシス的といわれていることにも反対の立場なのだろうか。

グノーシス主義の特徴は、反宇宙的二元論だけではない。語録 108 で語られているような思想は極めてグノーシス主義的であるはずである。語録 108 について、エレーヌ・ペイゲルスが(荒井献&湯本和子訳)『ナグ・ハマディ写本――初期キリスト教の正統と異端』(白水社、1996)で、グノーシスならではの特徴を感動的な表現で指摘している。

このような教え――神性と人間の同一性、迷妄と覚醒に対する関心、主としてではなく霊的導師としての創立者――には、西洋的というよりも、むしろ東洋的な響きがあるのではないだろうか。若干の学者たちが示唆しているように、名前を代えたならば、『トマス福音書』で生けるイエスに帰されている言葉は、「生ける仏陀」の言葉にふさわしいと言い得よう。ヒンズー教あるいは仏教の伝承が、グノーシス主義に影響を与え得たのであろうか。(ペイゲルス,1996,p.18)

同様のイエスの教えの仏教的色彩は、マリア福音書でより顕著である。このような点こそ、日本の学者に追究して貰いたいものだ。大田氏にそれを求めるのは無理のようだが。

以下の過去記事には、ブラヴァツキー夫人の著作からのグノーシスに関する引用があるので、当記事を改稿するときにまとめて紹介したい。

2016年2月10日 (水)
Notes:不思議な接着剤#90 キリスト教成立以前に東西に広く拡散していた仏教 
https://elder.tea-nifty.com/blog/2016/02/post-3f56.html

2016年2月28日 (日)
Notes:不思議な接着剤#91 釈迦牟尼仏の哲学を説いたイエス
https://elder.tea-nifty.com/blog/2016/02/t-1a90.html

2016年4月 6日 (水)
Notes:不思議な接着剤#93 カタリ派が『ヨハネ福音書』を偏愛した理由
https://elder.tea-nifty.com/blog/2016/04/notes92-4114.html

図書館から借りた大田氏の著作『現代オカルトの根源――霊性進化論の光と闇』(筑摩書房、2013)が出たとき、以下の 2 冊は出ていた。グノーシス主義の研究をしていながら、これらのブラヴァツキー夫人の著作に散りばめられたグノーシス主義に関する記述に一顧も与えないのは、どういうわけだろう。

H・P・ブラヴァツキー(田中恵美子&ジェフ・クラーク訳)『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』(神智学協会ニッポン・ロッジ、1989)

H・P・ブラヴァツキー(ボリス・デ・ジルコフ編、老松克博訳)『ベールをとったイシス 第1巻 科学 上』(竜王文庫、2010)

なるほど、前掲書に参考資料として『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』は一応挙げられている。しかし、大田氏はろくに読んでいないはずだ。その前に挙げられたヘレナ・P・ブラヴァツキー(東條真人訳)『シークレット・ドクトリンを読む』(出帆新社、2001)をあんちょこにしたと思われる。そう邪推せずにいられないひどさだからだ。

第一、ブラヴァツキー夫人をオウム真理教事件の戦犯であるかの如く大きく扱っていながら、また、わが国の最高学府である東大で学びながら、ブラヴァツキー著作集全巻(http://www.blavatskyarchives.com/collectedwritings.htm )読むくらいのことができないのか?

読めないなら、なぜ、ブラヴァツキー夫人をネタに、飯の種に、するのか? ブラヴァツキー夫人の、翻訳家の、苦労がどれほどのものか、想像したことはないのか? ブラヴァツキー夫人の著作を必要としている人々がいるかもしれないとは、思ったことすらないのか?

オウム真理教に関しては、大田氏が寄り添っているように感じられるのとは、あまりに対照的である。オウム真理教とその後継組織の御用作家のようにさえ感じさせられる。

何にせよ、まともにブラヴァツキー夫人の著作を読んだとも理解できたとも思えないが、拙動画「ブラヴァツキー夫人がニューエイジの祖というのは本当だろうか?」で挙げた以下の本は、結構熱心に読んだのではないだろうか。似た文章があるから。しかし、『現代オカルトの根源――霊性進化論の光と闇』では、主要参考資料一覧には見当たらない。

ニューエイジの歴史と現在―地上の楽園を求めて (角川選書)
レイチェル ストーム (著), Rachel Storm (原著), 高橋 巌 (翻訳), 小杉 英了 (翻訳)
出版社: 角川書店 (1993/11)

著者はフットワークが軽いようだが、落ちついて本を読むのは苦手のようだ。ブラヴァツキー夫人をニューエイジの母と大大的にプロパガンダしているわりには、大田氏同様、ブラヴァツキー夫人の著作をろくに読んでいない。そのことは内容からも参考文献からもわかる。

研究者としては三流としかいえない姿勢であるが、小林英了氏の訳者あとがきには共感した箇所があった(この部分だけ名著に思える)。長くなるが、引用しておく。

……実際、ニューエイジャーたちの世界は密林である。そこには毒を含んだ造花があり、底無し沼があり、吸血鬼がおり、ミイラになってしまったミイラとりの墓標が乱立している。しかし、無数のこけ脅しや見かけ倒しの中にあって、時代の困難な課題を誠実に担い、無理解と裏切りに満身創痍となりながらも、新しい時代を求めて闘った個性はいたのである。ブラヴァツキーは詐欺師扱いされながらもイギリスの植民地支配下にあったインドの精神文化復興のために尽くし、グルジェフは物質主義に押しつぶされていく西方の精神文化を無意識的な思考習慣から解き放とうとし、クリシュナムルティはカリスマ的神格に祭り上げられる瞬間に個的な求道の道に一人降り立ち、シュタイナーはナチズムからテロの標的にされつつも戦争を回避する自由な意志の力を訴え続けた。こうした人々は、悟りすましたコスモポリタンという抽象的な人間に成り下がることなく、内面に据えた闇を時代が与えた試練と受けとめ、この地上の現実世界と徹底的に格闘したのであった。
「自由と民主主義」陣営が地球規模の覇権を手にした八〇年代、人々の幸福に対する欲望はニューエイジにも浸入した。自由経済の原理と市民的権利意識が、悟りや目覚めといった精神領域にまで浸透したのだ。……(略)……人々の内面の空虚な闇でうごめいていたニューエイジは、ポスト・モダンという名の薄ら明かりの下に照らされ、近代的合理主義や物質主義を超えるものとしてもてはやされてはいるが、その内実は、神秘や不思議が無批判的かつ興味本位に崇められ、先住民族の文化までもがエコロジー・グッズとして商品化されているのである。私たちは、先達が血のにじむような思いで現実と格闘しながら形成した思想の成果を単に一つの情報として消費し、書棚の飾りにしたり、パソコンの画面に呼び出せる時代に生きている。……

 この本は1993年に出版された。訳者あとがきは、27 年も前に鳴らされた警鐘である。

ちなみに、鶴岡氏に師事した大田氏。他に佐々木中氏がいる。ググってみると、小説家デビューしているらしい。東浩紀氏と一緒に名前が出てくる。両者は対立しているようでもあるが、興味がないので、どうだっていい。東浩紀氏というと、あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」を思い出す。

2019年8月 7日 (水)
あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」中止のその後 その5。津田氏のゲンロン仲間、東浩紀氏は「文學界」(文藝春秋)新人賞の選考委員。
https://elder.tea-nifty.com/blog/2019/08/post-7a913c.html

当記事は書きかけです。まとまりない下書きですが、アップしておきます。あとで、二つの話題は別記事にします。

グノーシスに関する著作も数冊借りた。

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