カテゴリー「アニメ・コミック」の32件の記事

2020年7月 2日 (木)

「ESMA Movies」チャンネルの素敵な CG アニメ作品の数々

YouTube で自作動画を確認していたら、関連動画が表示されるサイドバーに「ESMA Movies」チャンネルで公開されている CG アニメ作品が表示されていました。

興味が湧いたので視聴したところ、映像のすばらしさとストーリーに魅了され、次々に視聴してしまいました。

ESMA Movies
https://www.youtube.com/channel/UCHwI0Krnm0f2JOwAsxh3MBQ

「ESMA Movies」というのはプロの制作チャンネルかと思っていたら、そこで公開されているアニメ作品は、モンペリエ、トゥールーズ、ナント、リヨン、モントリオールに拠点を置く ESMA 芸術職業高等学校(ESMA - Ecole Supérieure des Métiers Artistiques)の生徒さんたちの作品だったのです。

短編アニメ作品とはいえ、完成度の高さ、ストーリーの綺麗さに驚かされました。そう、綺麗といいたくなるような、後味のよさを感じさせるものが多いのです。これらの作品は娯楽アニメではなく、芸術の一分野としてのアニメといってよいと思います。

最初の ESMA 作品には「CG MEETUP」というチャンネルで出合い、タイトルに「by ESMA 」とありました。「CG MEETUP」を見ていくと、日本からアップされた作品にも何本か出合いました。

そうした日本の作品は概ね技術的には感心させられるのですが、ESMA 作品に比べると、内容的に病んでいる印象を受けるものが多く、未来へつながるものの感じられない、索漠とした皮相的なものか、あるいは、やはり未来につながらない現実逃避型の懐古調のものかのどちらかで、暗い気持ちにさせられるものがほとんどなのです。

あいちトリエンナーレ 2019 「表現の不自由展・その後」のような、およそ芸術作品とも思えない日本ヘイト展に公費が支出される事態に美術界が陥っていることを考えれば、もはや日本の芸術――アニメも含む――は反日勢力の利権に利用される分野と成り果てており(「表現の不自由展・その後」には、アメリカで問題となっているアンティファも絡んでいるようです)、ESMA 作品にあるような綺麗な作品は世に出られなくなっている可能性が高いのではないかと思われます。

アンティファについては、過去記事をご覧ください。アンティファは最近またツイッターで話題となっていました。

2020年2月12日 (水)
新型コロナウイルス。日本の病院の中に中国資本のグループと提携する動き。「表現の不自由展」と極左暴力団体アンティファの結び付き
https://elder.tea-nifty.com/blog/2020/02/post-3967c6.html

話題が逸れましたが、 ESMA の話題に戻ります。以下のサイトで ESMA について解説されています。

【ESMA】フランス発のCGアニメ!YouTubeで見られる高校生たちの高クオリティ3D!
https://kini-narunaru.com/8290.html

そのなかで紹介されていた動画を含めて、わたしの視聴したもののなかですばらしいと思った ESMA 作品を紹介しておきます。これらの動画に説明はほとんど不要で、もし詳しいことを知りたくなると、動画の説明欄を Google 翻訳すればいいですね。

CGI Animated Short Film HD "Farewell" by ESMA | CGMeetup
おなかに宿した子を亡くした女性画家の喪失と再生を描いた美しい作品です。
https://youtu.be/GPiGPK3KFc8

Comme un Elephant dans un magasin de Porcelaine - ESMA 2017
高級陶磁器店に珍客あり。陶磁器の質感がよく出ていて、圧倒されます。
https://youtu.be/h_aC8pGY1aY

Origami - ESMA 2012
舞台は日本のようですが、中国のようでもあり、ジャポニスムを髣髴とさせるようなエキゾチックな趣きがあります。折り紙が求道の手段となっているような不思議な雰囲気。
https://youtu.be/WSHJ1R5_faw

Angle Mort - ESMA 2012
国際的な高度セキュリティ機関に雇われた女性の鬼気迫る脱出劇。女性の個性的な顔(顔の骨格が、というべきか)がとても印象的です。
https://youtu.be/zRjt7qgwUfo

The Short Story of a Fox and a Mouse - ESMA 2015
雪原でキツネに追われるネズミ。ネタバレになりますが、心が洗われるような結末です。
https://youtu.be/k6kCwj0Sk4s

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2018年1月12日 (金)

山岸凉子『レベレーション(啓示)3』(講談社、2017)を読んで

昨年末に娘が山岸先生の『レベレーション』第3巻を買って来てくれた。

フランスの国民的ヒロイン、ジャンヌ・ダルク(1412 - 1431)を描く『レベレーション』。山岸先生の力量を印象づける力強い筆致で、第1巻がスタートした。

わたしはワタクシ的期待感を籠めて、それの感想を書いた。

2015年1月 3日 (土)
山岸凉子「レベレーション―啓示―」第1回を読んで
https://elder.tea-nifty.com/blog/2015/01/post-dc53.html

年が明けてから今巻を読み、第2巻を読んだときも思ったように、次の巻を読むまではまだ感想を書けないような気がしている。……といいながら結構書いてしまったので、ネタバレありです、ご注意ください。

というのも、歴史的見地からすると、ジャンヌの今巻での活躍は最高潮に達していたものの、第1巻冒頭に描かれたジャンヌの表情から推測すれば、この後――4巻から――の暗転する状況とそこから起きるジャンヌの内面劇こそがこの作品でのクライマックスにふさわしいものと考えられるからだ。

山岸凉子『レベレーション(啓示)3』
出版社: 講談社 (2017/12/21)

百年戦争のただなかにあったフランスで、国王シャルル6世の発狂後、ヴァロア朝支持のアルマニャック派(シャルル6世の弟のオルレアン公ルイ)とイギリスと結んだブルゴーニュ派(叔父のブルゴーニュ公フィリップ2世)が対立し、内戦が拡大していた。

王太子シャルル7世(1403 - 1461,第4代国王シャルル6世と王妃イザボー・ド・バヴィエールの五男。フランス・ヴァロワ朝の第5代国王となる)は、神の啓示を受けたと主張するジャンヌ・ダルクを信じて兵を出す。

オルレアンへ向かったジャンヌ・ダルクは破竹の勢いでイギリス軍の包囲網を破り、オルレアンを解放した。

戦いの場面が連続する割には、今巻はむしろ単調な印象を受けた。

山岸先生は複雑な歴史の流れを説明するのに忙しかったように感じられ、そこから単調な印象がもたらされたのかもしれない。あるいは、神意を享けて動揺していたジャンヌの内面が、ここではさほどの困惑も迷いもなく、安定していたために、そう感じられたのかもしれない。

ただ、精神状態が安定していたからこそ、人々が戦いの中で告解もせずに死んでいったことに対するジャンヌの敵味方を区別しない純粋な悲しみは、人間的心情の華と表現したくなるほどの可憐な印象を与える。山岸先生の手腕が光る。

ちょっと記憶しておきたいのは、ジャンヌが負傷する場面だ。

神意を享けた行動であったにもかかわらず負傷してしまったことに対する恐怖心と傷の痛みから泣いてしまうジャンヌに、聖カトリーヌが出現して(ジャンヌにしか見えない)、恐怖せずに済むだけの根拠を与え、慰める。「そこには大事な臓器がひとつもない 痛くない」と。

人間とは異なる大局的見地に立ってお告げや慰めを与えようとする神的存在のみが持ち得るような、大らかな威厳を感じさせる聖カトリーヌ。圧倒的でありながら、どこかおぼろげな存在感だ。

聖カトリーヌは聖カタリナ(アレクサンドリアの聖カタリナ)のフランス名。

ウィキペディア:アレクサンドリアのカタリナ

聖カトリーヌの両手は抱擁するのをかろうじてとどめているかのような、微妙な開き方をしている。美しい場面である。

一方、ジャンヌ・ダルクに神の啓示を与えたのは、フランスの守護天使(人ではないが、守護聖人)とされる大天使聖ミカエルであったと考えられている。

第1巻で、ジャンヌに神の啓示を与える大天使聖ミカエルは、威圧するような体の大きさで、圧倒的、冷たいといってよいくらいに威厳がありながらも、やはりおぼろげな印象を与える繊細なタッチで描かれている。

第3巻までを、神的存在(大天使聖ミカエル、聖カトリーヌ)とジャンヌの蜜月時代といって差し支えないだろう。それは今後も続くのだろうか。

オルレアンでの勝利の後も、ジャンヌは神意に駆り立てられ、ランスでのシャルル7世の戴冠式を急ごうとする。そこで今巻は終わった。

このあと、シャルル7世の戴冠式が実際に執り行われるが、事態は暗転し、ジャンヌに悲劇が訪れることを歴史は物語っている。

第1巻冒頭でのジャンヌは事態が暗転した後のジャンヌで、処刑を告げられ、火刑場へと引き立てられていくところだ。

ランスへ向かったジャンヌが火刑場に向かうまでを、そして向かった後のジャンヌを山岸先生はどう料理するのだろう? 

『レベレーション』が何巻で完結するのかは知らないけれど、とりあえずは第4巻がとても待ち遠しい。 

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2017年1月29日 (日)

発表に気づかなかった「芥川賞」「直木賞」。山岸先生『レベレーション』第2巻の感想はまだ書きかけ。

19日、第156回「芥川賞」に山下澄人氏『しんせかい』 、「直木賞」に恩田陸氏『蜜蜂と遠雷』が選出されていた。トランプ旋風に気をとられていたためか、気づかず、今頃になって知った。

完全に興味がなくなっているのだろう。カテゴリー「芥川賞」を設置しているというのに、これではいけない。次の芥川賞が選出されるまでには、『しんせかい』を読んでおきたいと思っている。

そういえば、前回の受賞作の感想もちゃんと書くつもりで、書いていない。

山岸先生のコミック『レベレーション』第2巻は、面白かったのでちゃんと感想を書くつもりだが、ジャンヌ・ダルク関係の本を数冊借りたり、ブラヴァツキーがジャンヌ・ダルクについてどう書いているか調べたりしていたら(現象の一つとして言及されている箇所が見つかった程度)、トランプ、となったのだ。

完成までに12年を費やし、新人の登竜門と呼ばれる芳ヶ江国際ピアノコンクールに挑む4人の演奏家を描いたという恩田陸『蜜蜂と遠雷』を読んでみたいと書店員の娘にいうと、「うーん、ママの好みではないと思うよ~」と返ってきた。

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2017年1月 9日 (月)

正月気分の体調。ジャンヌ・ダルク。キャベツと焼豚のからし酢和え。

明けてから昨日くらいまで、心臓の調子が不安定だった。

軽い胸の圧迫感、血圧の低下、眩暈……といった症状から不調期に突入するのがいつものこと。

暑い間は血圧が低くて上が80くらいだったのが、11月の循環器クリニック受診のときには上は140だった。

寒くなってからはだいたいそれくらいか、もう少し高めの血圧で推移していたのではないかと思う。若いころに高血圧だったので、血圧は徹底管理したことがある。といっても、その頃は上がり下がりが激しくて一定しなかった。

心臓の薬が増えるにつれ、この種の薬には降圧作用があるのが普通だから、低血圧になり、それが当たり前になった――とはいえ、心臓の調子と関係があるのか、胸の圧迫感がちょくちょく起きてニトロの使用を迷うときは大抵低血圧になっている気がしている。

だから暑い間は眠くてたまらない。ここへニトロを使うと、ニトロにも降圧作用があるので、気を抜くと、気絶したように寝てしまうことがあるほど。

暑いと、頻脈にもなりやすいので、わたしは冬のほうが比較的体調はいい。しかし、周期的に冠攣縮性狭心症の発作はやってくる。胸の圧迫感、眩暈、おなかの調子も悪くなる。

いや、今回は食べすぎもあっただろう。正月気分で、食べ過ぎた。胃腸の調子がおかしくなり、空腹時にむかむかするようになった。それで、いつもの心臓の薬に、自己判断で薬局から購入したビオフェルミンを服用。

軽い圧迫感や胸痛が起きたときには静かに体を休めるようにしたら、これまでのところニトロを使わずに済んでいる。

ニトロの副作用は血圧が下がることくらいだから、積極的に使っていいようだが、血圧が下がりすぎると、眠くて、だるくて、生活の質が低下してしまうので、なるべくなら使いたくないのだ。

こんな感じの体調でスタートした。

山岸先生の『レベレーション』第2巻は読んだ。面白かったので、感想を書こうと思っているが、主人公がジャンヌ・ダルクとなると、改めて調べたいことなど出てきて、すぐにはまとまったものが書けない。

いうまでもなく、ジャンヌ・ダルクは救国の乙女と讃えられるフランスの国民的英雄であり、またカトリック教会の聖人の一人である。

だが、よく考えれば、ジャンヌが生きていたころのフランスはまだ統一がなされていなかったし、イングランド側もフランス側と同じカトリックだった(イングランド国教会の成立は16世紀、ヘンリー8世の治世時)。

だから、ジャンヌに出現した霊達の正体が何なのかがわからなくなってくる。

山岸先生は霊的な現象をジャンヌの側から繊細に描いている。

感想は、またあとで書こう。

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余った焼豚で作った和え物。サイト「ゼクシィキッチン」の以下のレシピを参考にさせていただいた(リンクはOKのようなので、リンクを張っておきます)。もう一品というときに、おすすめ! キャベツの葉が硬かったので、わたしはさっと茹でた。

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2016年12月27日 (火)

正月に読む楽しみ、山岸先生の『『レベレーション』第2巻、政治情報誌『ジャパニズム34』。

まだこれからの年賀状。アマゾンに注文していた互換インクカートリッジは届きました。まだ試してはいません。馬鹿に大きな箱でした……

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今日は窓拭きと家具磨きで力尽きました。何とか注連縄を飾り終えました。

昨日は家族で、ちょっとした家具を買いにホームセンターへ出かけました。夫の部屋に引き出しが何段かついたチェストを買うのが目的でしたが、わたしがパソコンをするときに使っている椅子も、手頃なのがあれば、買い替えたいと思いました。

この街に引っ越してきてから買った椅子です。その頃はパソコンを娘と共有していました。パソコンデスクは引っ越し前から使っていたものがありました。

椅子を買う必要があり、安いのでいいから椅子を買ってきて、とまだ定年前でホームセンター勤務だった夫に頼むと、一番安かったという2,000円の椅子を買ってきました。高いのを買ってきて、といえば、夫はそうしたでしょう。

その2,000円の椅子は娘には座り心地が悪かったみたいで、ドーナツ型のクッションをお尻の下に敷いたりしていました。わたしはお尻の筋肉が丈夫なのか、支障なくその椅子を使っていました。

共有していたパソコンがだめになり、各自のノートパソコンを持つようになったとき、娘はパソコンデスクと椅子をわたし専用にしていいといいました。椅子が嫌なようでした。そのとき、椅子を買い替えようかと娘と話したのに、なぜか買い替えないままになっていました。

おそらく娘がその椅子を使わなくなった一方では、わたしは問題なく使えていたためでしょう。

創作に没頭して徹夜したりしたときはお尻の筋肉が強張った感じがしましたが、それが椅子のせいだとは思いませんでした。

ところが椅子が破れたとき、板と布の間に挟まれたスポンジのあまりの薄さに、娘のお尻がこれに耐えられなかったのも、さしものわたしのお尻にも徹夜すると問題が生じたのもなるほど……と思いました。

それに、この椅子にはちょっと危険なところがあったのです。背もたれに体をあずけてしまうと、ひっくり返ってしまうことがあるのですね。幸い運動神経がよかったために(?)、難を逃れたことが何回かありました。

で、今度はもう少し座り心地のよい椅子にしました。ついでに、3,000円くらいのブックカートも買いました。執筆中の資料をまとめて置ける台がほしかったのです。

ブックカートは移動させられるので、便利そうです。ただ、狭いので、邪魔になりそうな気もします。わたしが使わなくても、誰かが使うでしょう。

椅子とブックカート……これで、これまでとは違って、名作が書けるかもしれません!

ホームセンターで担当してくれた人と夫は、飲み仲間でした。その人が大阪に転勤になったため、その集まりはなくなったのです。が、その人は大阪に馴染めなくて、こちらに転勤願いを出して戻ってきました。

安くしていただいたお陰で、「かもめのジョナサン」へ行けました。

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お正月に読むつもりで、山岸先生の『レベレーション(啓示)』第2巻と政治情報雑誌『ジャパニズム』を購入しました。

山岸先生のレベレーションはどう展開するのか、ドキドキします。

レベレーション(啓示)(2) (モーニング KC) コミック
山岸 凉子 (著)
出版社: 講談社 (2016/12/22)

余命ブログで知った余命さんの対談と漫画が掲載されている『ジャパニズム34』。新連載の山野車輸『余命三年時事漫画』だけ先に読みました。

前半の余命一族に起きた出来事の描写は凄惨です。後半の現代になったところで、パイプ加えて登場する三代目余命さんのまあカッコいいこと! 興味深い内容で、続きが待ち遠しい。

余命ブログが削除されてしまったときのことは、忘れられません。

『ジャパニズム34』はアマゾンの売れ筋ランキングで、社会・政治カテゴリーの上位につけています。おや、動画で有名なKAZUYAくんの記事もあるようですね。

ジャパニズム34
出版社: 青林堂 (2016/12/10)

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2016年11月21日 (月)

わあ、リラックマのおかず皿だ~!

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娘が「これ使う?」といって、リラックマのお皿を見せました。

「わあ、可愛い! どうしたの?」とわたし。「コンビニで貰ったよ」と娘。

写真では鮭に隠れてよく見えませんが、リラックマの上にLAWSONとあります。

LAWSONで、『秋のリラックマフェア』(キャンペーン期間:2016年9月16日金~12月5日月)をやっているとか。

このお皿もっとほしい、といったら、「リラックマのおかず皿」はシール40枚で貰えるそうで、「会社の人に貰ったりしてようやく集めたんだから、もう無理」だそう。

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上の写真はちょっとムーディに加工しすぎて、はっきりしないので、もう一枚アップ。鮭が生々しいですが、リラックマもはっきりしました。鮭をのせる前に撮ればよかったのですが……

娘はリラックマのお皿で鮭をいただいていました。リラックマ効果で、より美味しかったでしょうね。

詳しいことは、ローソンのホームページに出ています。

 

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2016年1月24日 (日)

よみさんの3D作品「蝶」

当地では珍しく雪が降り、まだうっすらと残っている処もあります。昼間は日が射してシーズン一の寒波とは思えませんが、昨夜はさすがに冷えたので、今夜も冷え込みが強いのでしょうね。

さて、一足先に春を感じさせてくれるよみさんの3D作品「蝶」が届きました。2D処理する段階で3Dの魅力は失われますが、角度を変えて2D処理することでその雰囲気は味わっていただけるかと思います。

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2015年1月 3日 (土)

山岸凉子「レベレーション―啓示―」第1回を読んで

週刊 モーニング 2015年 1/15号 [雑誌]
出版社: 講談社; 週刊版 (2014/12/25)

どうです、このジャンヌ・ダルク。力のこもった表紙絵からも、山岸凉子先生の復活が充分に感じられるというものです。

「テレプシコーラ」終了後、もう一つパッとしなかった山岸先生。美内すずえ先生の「ガラスの仮面」は一向に完結せず、40年ぶりに出た池田理代子先生の「ベルサイユのばら」新刊のオスカルの顔は変。

一世を風靡した先生方も、さすがに、もうお年というべきなのだろうか……と淋しく思っていたところへ、山岸先生、新連載の朗報。そして、このジャンヌ・ダルク。いや、山岸先生はまだいける!と確信した次第。

以下、ネタバレあり、注意!

第1回では、まず刑場に曳かれていくジャンヌの姿がクローズアップされ、そこから場面が変わって、13歳のジャンヌが暮らす村の様子、時代背景が描かれます。

勘が鋭そうなジャンヌは、結婚した姉カトリーヌが一見軟弱そうな夫に暴力をふるわれているのではないかと案じますが、そんな折、教会の方から光が射し、ジャンヌが初めての啓示を享ける、ある絶頂感が描かれます。

完全なネタバレになってしまうので、最終ページに書かれたジャンヌの言葉は書きませんが、この言葉は読むに値します。光――啓示――の性質がどんなものであったかを、山岸凉子が科学風に分析しているのです。

ジャンヌは初めて浴びた超自然的な、自分を招いた光のことを刑場に曳かれながら思い出しています。

思い出しているジャンヌと、思い出されているジャンヌの表情の違い……。

思い出しているジャンヌの表情は、いわゆる世に流布されている聖女ジャンヌ像とは違う、すさんだ、痛ましい内面をさらけ出しています。

山岸凉子がどんなジャンヌ像を創り上げようとしているのか、興味深いところです。

これはレビューから離れますが、わたしには昔からキリスト教について個人的に抱いている疑問があって、それは殉教という概念です。

神(または、それに準ずる聖なる存在)がある人物にあることをするように命じ(あるいは懇願し)、命令(懇願)に従ってそれを行えば、天国のご褒美が与えられる――しかし、その前に受難があるという、このパターンがわたしにはどうしてもわからないのですね。

他の宗教者にも、信ずるところに命を賭け、結果的にそれで命を落とすことがかつてあっただろうし、今もあるでしょう。現に、チベット自治区での出来事として、中国の圧政に対して抗議の焼身自殺を行う僧侶たちのことが報道されることがあります。

そうした僧侶たちの行為を、受難とは呼ばない気がします。あくまで、彼らが自らの信念と責任に基づいて行う抗議の自殺なのではないでしょうか。

自殺という手段がよいものではないことは、僧侶自らわかってのことでしょう。この世への絶望感から追い詰められた僧侶たちは、自らを犠牲にし、つかのま燃え盛る松明となることで人々の良識に訴えかけようとするのでしょうか。

それは、あまりにも痛ましく、怖ろしい、宗教者の純粋すぎる愚行と映ります。

ルルドで聖母体験をしたベルナデッタを描いたルネ・ローランサン『ベルナデッタ』(ミルサン&五十嵐茂雄共訳、ドン・ボスコ社、1982年3版)はわたしの愛読書ですが、拷問や刑死ではなかったとはいえ、死に至るまでの凄まじいばかりのベルナデッタの病苦はわたしには怖ろしいと感じられ、上記パターンに当てはまるような気がします。

なぜ愛読書かというと、あちこちに挟まれたベルナデッタの写真の顔と、素朴でありながら率直で理知的、時にユーモアを湛えている言葉が好きだからです。

ジャンヌ・ダルクについて書かれた本もこれまでに数冊読みましたが、ジャンヌがいったとされる言葉には、ベルナデッタとの共通点が見られるように思いました。

すなわち素朴さ(飾り気のなさ)、率直、理知的、機知という点です。

1412年生まれのジャンヌは、読み書きの教育を受けていなかったようです。日本では室町時代です。1844年生まれのベルナデッタは、学校や修道院などで教育を受けました。日本では江戸幕府の第12代征夷大将軍、徳川家慶の時代です。

聖なる存在に接していながら(大天使ミシェル、聖カトリーヌ、聖マルグリットの姿を幻視し、「声」を聴いたとされます)、否、接したゆえにとさえ思われるジャンヌの受難。

利用され、捨てられる。

イエスでさえ十字架上で、今際のきわに「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」と叫ばれたとマタイ、マルコは伝えています。

神秘主義的(神智学的)に解釈すると、人間であれば、どんなにできた人物であれ、高級な界から低級な界を内的に行き来しながら生きています。その七つの界に対応できる七つの本質が、人間には備わっているといわれます。

イエス、ジャンヌ、ベルナデッタにしても、この世に生きていたからには同じで、下の界に意識があるときほど、人間の内なる神性は弱められ、苦しむでしょう。十字架上のイエスはその弱い人間としての素顔をさらけ出したのではないかと考えられます。

その逆に、高級我としての内なる人間は聖なる存在と同格と考えられるので、依頼されたときは同格の立場だったともいえるのではないでしょうか。

が、何にせよ、キリスト教の神、聖なる存在がわたしには度を超えて強制的、お節介(?)に感じられてしまうのですね。

召命され、目的が達せられたあとに無残に捨てられるという、この現象は何なのだろう、とずっと疑問に思ってきました。

レビューが横道に逸れてしまいましたが、その解明の手がかりを「レベレーション」にちょっと期待したくなったわたしです。

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2013年11月23日 (土)

終わってしまった『バリスタ』、ますます面白い『銀の匙』。美味しかったチョコ。

 月1回、コーヒー豆を買うために行くカルディで、美味しかったと記憶のある「ノエル」、飲みやすい「モカブレンド」、初めての「ウインターブレンド」を買った。

 我が家がはまっているサイフォン式のコーヒーではないが、以下のコミックには皆ハマっていた。最終巻で伏線を回収してしまおうとしたためか、いささか雑になった感はあるが、楽しく読んでいたので、終わってしまったのが残念だ。

 以下の『銀の匙』にも、うちでは皆ハマっている。ますます面白くなってきた。

 そういえば、前出のカルディで、娘が同僚から美味しいと教わったベルギーのカヴァルニー「プレミアムトリュフ(コニャック)」を買ったが、これがかなり美味しい。コニャックが利いていて、どこか黒砂糖みたいな味わいがある。

 アマゾンにあったらリンクしようと思ったが、出品が待たれる状態。

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2012年4月28日 (土)

荒川弘のコミック『銀の匙 Silver Spoon』が面白い!

 娘が荒川弘のファンで、過去、映画『鋼の錬金術師』につき合わされました。その娘の最近のおススメがこれ。書店員の顔つきになり、少年サンデーで連載されていることやマンガ大賞を受賞した作品であることなども教えてくれました。

 娘は昔から少年漫画が好きで、夫とは未だにジャンプ仲間。わたしは少女漫画派。佐々木倫子の『動物のお医者さん』が好きで(大ヒットしましたものね)、それに出てくるシベリアン・ハスキーのチョビが気に入っていました。同じように動物の出てくる漫画らしいと思っても、娘のおススメを少年漫画というだけで最初は拒否。

「作者は女性だよ~」と娘。
「あらかわ ひろし――が女ですって?」
「あらかわ ひろむ。女性だってば」
「でも『鋼の錬金術師』の人なんだし、サンデーだし、少年漫画はねー、ママはいいわ。読まなきゃならない本がいっぱいあるから」

 と放置していたところ、ジュンク堂書店で見て、改めて動物の漫画だわと思い、読んでみたところ、はまりました!

 鶏卵は毎日といっていいくらい食べているのに、鶏が卵を肛門から産むとは知らなかったなあ。正しくは総排泄腔というそうです。排泄物も卵も精子も、同じ穴から体外に排泄されるそうで。

 産み立ての卵を見たことがあり、その卵に泥には見えない汚れがついていて不思議に思ったことがありました。謎が解けました……。

 娘は③まで買っています。まだ②を読みかけているところです。豚丼と名づけられた(命名に纏わるエピソードには、万人共通の問題が潜んでいます)仔豚がいつお肉になるのか、気が気でなりません。

 作品の舞台は、広大な敷地面積を持つ大蝦夷農業高校。自分の進路を明確に自覚している仲間たちの中で、毛色の違う自分探しの男子生徒を中心に、動物の生態、家畜の実態など、専門的な説明がさりげなく織り込まれながら生き生きと描かれていきます。

 ここまで書いたときに息子から電話があり、おしゃべりしているうちに夕飯を作らなくてはならない時間になりました。息子は今、大学の近くにマンスリーを借りて研究室に詰めています。5月中旬までに切り上げて、東京での会社の仕事に戻るとか。仕事のほうが気になるようです。

20120427202329_3

 これ、昨日の夕飯。アラカブとわかめの煮付けがメインでした。今日は家族が大好きなドライカレーです。

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