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2023年10月21日 (土)

何とヤマハの先生に習った過去を忘却していました。磯山雅著『J・ S・バッハ(講談社現代新書)』(講談社、1990)を再読中。

イスラエルとパレスチナ戦争について書くつもりでしたが、先に電子ピアノごっこのことを書きます。予告したら、大抵その記事は後回しになりがちなのはなぜでしょう? この問題の核心は、縮小し続けるパレスチナ領土の地図と、3年前の或るユーチューバーのガザ観光動画を視聴すれば、嫌でもわかりますので、複雑な説明は要らない気がしています。

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さて、電子ピアノごっこの話題です。

最近、あれこれ忙しく、電子ピアノを弾く時間がほとんどとれませんでした。わたしが弾かないと夫も弾かず、わたしが弾き出すと夫も弾きたくなるのか、にわかに弾き出すといった風です。

二日続けて練習時間がとれたときは、何だか晴れ晴れとしていつまでも練習中の旋律が頭の中に残り、ふと鏡を見ると、いつもの冴えない顔が輝くような表情を湛えていて、我ながら驚きました。

レッスンに通っていた学生時代とは全く異なる環境で、誰に強いられるでもなく、自分が弾きたいときに弾ける開放感があります。発表会とか、ああいったものもわたしは大嫌いです。専門家性の高いプロの演奏しか聴きたくない。(発表会を好きな方がなさるのはよいことだと思いますよ)。

前にも書いた気がしますが、幼稚園生のときに、通っていた幼稚園で開かれていたカワイオルガン教室でオルガンを習いました。

その後、三人が一人の家に集まり(母親達が付き添っていました)、ピアノの先生に来て貰って、ピアノを習い始めました。その先生はカワイの先生だったのか、発表会がありました。……と、ここまで書いて、古いアルバムの発表会の写真を見て驚愕!

なぜカワイ所属のピアノの先生と思い込んでいたのでしょう! 幼稚園でカワイだったからその流れでカワイの先生に……と時間が経って勘違いし(家にあったアップライトピアノもカワイ製だったし)、その記憶が固定してしまったようです。アルバムを見るのは嫌いで滅多に見ないのです。この年になって見て、びっくり。

「ヤマハ講師合同ピアノおさらい会々場」(主催 ヤマハ音楽教室講師一同/後援 高柳楽器、日本楽器)と書かれた立札を真ん中にして、先生及び三人の生徒で記念撮影をしています。水色のドレスを着て、舞台に置かれたグランドピアノ(ヤマハ製でしょうね)を弾いているわたしの背後には「モーツアルト ソナチネ」と書かれた立札があるではありませんか。

その後、別の先生に就きました。その先生は有名音大に何人もの生徒を送り込む厳格な中年の女の先生でしたが、発表会のようなものはありませんでした。生徒間の競争も皆無。生徒は一人一人が他人とは異なる独立した存在として扱われ、完全に生徒の能力に合わせた教え方でした。

ピアノの部屋には、壁を覆い尽くす文学書、グランドピアノがあって、学校では得られない類いの均整のとれた静寂があり、そこでのレッスンはその静寂を破る行為でした。

あの独特の空間はすばらしいものだったし、発表会や競争がなかったのはよかったけれど、わたしをすっかりピアノ嫌いにしたハイフィンガー奏法を徹底的に叩き込まれました。それまでの弾き方は何も思い出せないくらいに。

いやはや、ヤマハの綺麗な若い、優しかった先生に教わった弾き方で進んだほうがよかったのかもしれません。でも、何か崇高な芸術というものが存在することを教えてくれたのはハイフィンガーの先生でした。

ハイフィンガー奏法のショボい音色と崇高で美学的な音楽的求道性との乖離に、ひどく苦しめられた日々がありました。今思い出しても陰鬱な日々。

嫌というほど挫折感を味わい、新天地の純文学世界へとわたしは孤独(?)に旅立ったわけでした、ハイ。純文学は芸術で、学究的なのです。大衆文学(エンター系)とは絶対的に違う。どちらがいい悪いではなく、ジャンル及び目的が違うのです。音楽におけるクラシックとポピュラーに置き換えてみると、わかりやすいように思います。

以上はあくまで、わたしの体験と感じ方、考え方にすぎませんが……。

夫は今朝、丹内真弓「ピアノの教科書」(ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス、2019)の練習曲6《よろこびのうた/作曲:ベートーヴェン》Part3を通して弾いていました。

「見ようか?」というと、まだだめ、と夫。傍に行くと緊張するらしいので、遠目にちらっと見ました。割合綺麗な指の形になっていました。

わたしは「ソナチネ・アルバム 1」(音楽之友社、1955)、2番の第2楽章に苦しめられています。片手の段階では問題なく弾けるのに、両手になると壊滅的です、間違ってばかり。曲の形には何とかなりましたが、短いのに最後まで行き着くまでが長く感じられ、汗だくになって弾いていました。当分合格できそうにありません。

23番に収められているモーツァルトのロンド(ニ長調 K 485)も、まだ後半に進んでいません。前半部分を練習しています。

インベンションの4番は、今朝一応合格にしました。トリルが自然な感じで弾けるようになったので。

2023年9月 6日 (水)
「もう少し自主練習する」と夫。楽しいVinheteiro卿のチャンネル。インベンションの練習の順番を考える。目から鱗のトリルの弾き方。
https://elder.tea-nifty.com/blog/2023/09/post-64063f.html

前掲記事で紹介させていただいた、イタリア仕込みのピアニストが伝授してくださっている、お洒落なトリルの弾き方もできるようになりました。お洒落な弾き方は正式なものだそうです。

次に弾く曲を自分で決められるのは楽しい。前掲記事で書いたように、インベンションのバッハ推奨順が「1、4、7、8、10、13、15、14、12、11、9、6、5、3、2」だと知りました。

だとすると、次は7番。

イタリア仕込みのピアニストHaruna先生の動画を視聴してみました。7番でもトリルの練習がたっぷりできそうなので。

バッハを硬く弾かないで!【あなたの知らないバッハの世界】インヴェンション7番解説レッスン
Haruna Pianist
https://youtu.be/rR9TpbVwPkE?si=9o-jRVgB2AqHeBmm

素敵ですね。

SHUMPEI先生の演奏も聴いてみました。

J.S.バッハ:インベンション第7番 ホ短調 J.S.Bach Invention No.7 BWV778 SHUMPEI演奏
SHUMPEI PIANO CHANNEL
https://youtu.be/6jpPORxk_R4?si=dQbrolAdZkcbvDAf

美しい。

どちらのトリルも甲乙つけがたいです。どちらのトリルの弾き方も練習します。7番は優雅な曲ですね。

ところで、イタリア仕込みのピアニストHaruna先生がインスタグラムでインベンションの人気投票を行ったところ、結果は14番だったそうです。Haruna先生の個人的な予想は1番、4番、13番だったとか。

わたしは練習していくなかで変わるかもしれませんが、今のところ一番好きなのは13番です。次が2番、1番、4番。

連弾伴奏集の弾き方のお手本として公開されている動画で、13番を聴いてみました。

【2台ピアノ/第13番】原曲がそのままひける ふたりの バッハ インヴェンション 第13番
音楽之友社出版部 ONGAKU NO TOMO EDITION
https://youtu.be/ZrLVafQoPFg?si=JnLKrKHBhP_JLirM

佐々木ご夫妻の動画は、過去記事で紹介させていただいています。

2023年5月13日 (土)
純文学の創作で練習時間が減りました。ソナチネ1番第1楽章で指が滑る、バッハインベンション第2番は難しい!
https://elder.tea-nifty.com/blog/2023/05/post-0adf7f.html

ところで、バッハで検索していたとき、バッハ研究で著名な磯山雅氏が 2018年2月22日に71歳でお亡くなりになっていたことを知りました。以前、テレビでバッハの解説者としてよくお見かけしていました。その解説が大好きで、バッハへの理解が深まりました。著作も持っています。

磯山雅『J・ S・バッハ(講談社現代新書)』(講談社、1990)には沢山線を引いています。次回の電子ピアノの記事で、そのうちのいくつかを紹介させていただきたいと思っています。

磯山氏のブログを見つけました。

I招聘教授の談話室
https://prof-i.firebaseapp.com/prof-i.asablo.jp/blog/index.html

お亡くなりになった後の3月23日に、国際基督教大学の春季卒業式が挙行され、礒山先生の博士学位授与式が執り行われたそうです。

ウィキペディア「礒山雅」

礒山 雅(いそやま ただし、1946年4月30日[1] - 2018年2月22日[2])は、日本の音楽学者。元国立音楽大学招聘教授。元大阪音楽大学客員教授。

来歴
東京都生まれ。長野県で育つ。長野県松本深志高校を経て、東京大学文学部美学科卒業、同大学院美学藝術学博士課程満期退学。1982〜1984年にはミュンヘン大学へ留学。 1977年に国立音楽大学助教授に就任。その後教授。図書館長や音楽研究所所長も務めた。 1990年の開館よりいずみホール音楽ディレクター。2006年から2012年まで日本音楽学会会長、2015年には藝術学関連学会連合会長。サントリー芸術財団理事や日本芸術文化振興会評議員の役職も務めた。 1988年バッハの研究により辻荘一賞受賞。1994年の『マタイ受難曲』で京都音楽賞・研究部門賞受賞。

2018年1月27日夜、第29回埼玉ヴォーカルアンサンブルコンテスト[3]の審査をしたのち、雪で足を滑らせ頭を打ち入院。同年2月22日に外傷性頭蓋内損傷のため死去。享年71歳[4]。 前年10月に完成した博士論文『バッハの《ヨハネ受難曲》——その前提、環境、変遷とメッセージ』の口述試験を前日に終え、『マタイ受難曲』の改訂版とともに出版準備作業に取り掛かっていた矢先の死去だった。博士論文は国際基督教大学の審査に合格し、遺族が代理で博士号(Doctor of Philosophy)の授与を受けた。遺著『ヨハネ受難曲』は2020年に出版。(以下略)

ウィキペディアの執筆者. “礒山雅”. ウィキペディア日本語版. 2022-10-05. https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%A4%92%E5%B1%B1%E9%9B%85&oldid=91789830, (参照 2023-10-20).

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