いささか無理のある奏法で習ったとはいえ、いわゆるクラシック音楽を習ったのだと自覚するに至りました
まだびっこを引いていますが、家事は普通にできるようになりました。日常生活が戻ってきたとなると、やはり電子ピアノを弾きたくなりました。
わたしが捻挫に気をとられてピアノのお稽古ごっこを中断している間、夫は練習したのでしょうか? 両手に入ったとたん、難しさが倍加したようで、嫌気が差したようでしたから、お休みしていたのかもしれません。
夫はその日は休みでしたが、珍しくベッドで寝ていました。休みの日は昼間起きていることが多いのです。夫は心地よい音楽を小さく流しながら寝ることがあります。それで、夫の就寝中に電子ピアノを鳴らしてもいいというお許しを貰っていました。
夫の仕事の日、わたしは留守の部屋に忍び込んで深夜に弾くことが多いのですが、意図的に夫の休みの日には寝ているときに弾くことがあります(睡眠の妨げになるといけないので、意図的に弾くとき以外は留守中に弾くようにしています)。
イヤホーンをつけずに、わたしが弾いていると、うっすらと聴こえるらしく、目覚めたあと、夫は自分も弾きたくなるようです。
わたしは久しぶりの電子ピアノに感激しました。
まず易しいほうの「主よ、人の望みの喜びよ」を弾き、他に易しそうな好みの曲を数曲。次に夫が練習している本をあちこち弾き、その次にソナチネNo.1。最初にこれを弾いたときに全部弾きましたが、かなり引っかかったので、とりあえず6頁ある中の「Allegro」2頁を仕上げることにしました。
何度も弾いていると、次第になめらかになり、昔、レッスンに通っていたころの基準では合格かな、というレベルまではいくのですが、お手本としている動画を視聴すると、まだだめ、となります。
Kuhlau: Sonatine No.1 in C-Dur Op.20-1(Nagai)
https://youtu.be/25Q68RjwLdE
ソナチネを練習していると、「この電子ピアノ大丈夫かな?」とちょっと心配になることがあります。もし壊れたりしたら、わたしのせいです。安価とはいえ、わたしには高価なのです。弁償できるでしょうか? 電子ピアノ貯金を始めたほうがいいかもしれません。
ソナチネの練習の次は、メトードローズ。いよいよ卒業よ、と思いながら楽譜を開くと、「何よ、これ?」
「反進行の音階」「両手で平行に弾く音階の練習」に、思いのほか手子摺りました。それでも何とか「夕べの星」「お人よしの王様」を仕上げることができ、卒業しました。
そして、難しいほうのマイラ・ヘス編曲「主よ、人の望みの喜びよ」を右手の部分だけ。最後に、易しいほうの「主よ、人の望みの喜びよ」を弾きたいだけ弾いていると、夜になりました。3時間くらいも弾いてしまいました。
ソナチネを最初に弾いたとき、あまりに引っかかるので、これは早すぎたかもしれない。ハノン、ツェルニーを挟むべきではないかと思ったのですが、回数を重ねるとソナチネで行けるかなとも思い(もう年なんだもの)、迷っています。
というのも、再チャレンジなのだから、訓練めいたものは飛ばして初心者向きに編曲された――それでも充分に美しい――名曲を沢山弾きたいと思っていました。
ところが、今は訓練自体に魅力を覚えるようになっています。ソナチネだって、昔はそれほど好きではありませんでした。ハイフィンガー奏法での練習は苦痛で、ソナチネは重苦しさの象徴のように思えるほどでした。
今は、何て美しいのだろうと思い、心底、感動しながら弾いています。
そして、わたしはいささか無理のある奏法で習ったとはいえ、いわゆるクラシック音楽を習ったのだと自覚するに至りました。
というのも、姪の娘が練習しているアメリカ式(?)楽譜や、ヤマハ音楽教室の動画を視聴して、これはこれですばらしいが、わたしには合わないと思ったのでした。
ヤマハでは、早い時期から作曲ができるようになるようです。従姉の娘が国立音大の作曲科に行ったのもなるほどという気がしました。そして、交響曲を作曲したいという彼女のようにクラシック音楽へと進む人もいるのでしょうが、ポピュラー音楽へ進む人も少なくないのかもしれません。
小学生がジャズピアニストさながらに、自由自在に弾いている動画には圧倒されましたが、何というか、クラシック音楽にある静けさというか、練習そのものに潜む内省、あるいは瞑想のような要素がそこにはないと感じたのでした。わたしの思い違いかもしれませんが。
しかし、思い違いとばかりはいえないようで、こうした違いを、専門的な視点で書いておられるかたがありました。→こちら
姪はバンドを結成して歌っていましたから、自分の娘をポピュラー音楽のほうに進ませたいという思いがあるのかもしれません。
いやはや、再チャレンジしなければ、こうしたことも知らないまま、自分が教わったものの価値もわからないままだったかもしれません。わたしが小説を書くとき、エンター系ではなく、当たり前のように純文学を選んだのは、クラシック音楽を習ったことと関係があるのかもしれません。
いや、妹は短大時代に姪のようにバンドを結成し、エレキギターに興奮したりしていましたっけ。ギター教室へ通い、エレキギターを購入したと聞きました。残念ながら、バンドの演奏を聴いたことはありませんでした。わたしは学生時代ハードロックが好きでしたが、クラシックは別世界、本当に大切な世界として存在し続けていました。
いずれにしても、好みや選択する道は人それぞれですね。それらは変わることもありますしね。
翌朝、夫がピアノの前にいたので、「一緒に練習する?」というと、軽く抵抗してみせましたが、「今の時間帯が一番よ」というと、自分で素早く椅子の位置を決め、ピアノの前に座りました。
夫が自分で弾くのに任せていると、両手で弾き始めました。やはり拍子がうまくとれていませんでした。それで、「片手ずつ、拍子をとりながらやってみようか」といいました。
そのあとで、ゆっくりしたテンポで両手で弾かせてみると、うまく拍子がとれていました。本来のテンポで弾かせてみました。うまくいきました。
あと数回弾いてみれば、盤石なものになるのにな、と思いましたが、夫にはいっぱいいっぱいのようでした。予想したより短時間でうまくいき、夫は嬉しそうでした。
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