わが家に電子ピアノがやってきました(24日公開の記事に加筆し、再公開したものです)
24日公開の記事に加筆し、再公開したものです。
昨日(※23日)は雪がちらついていましたが、今日(※24日)は晴れていました。クリスマス・イヴですね。わたしはクリスチャンではありませんが、若い頃から新約聖書を愛読してきました。
過日、わたしのマグダラのマリアの記事を読んでくださったかたがツイッターで語りかけてくださったので、改めて新約聖書を読んだりしました。
ですが、クリスマス・イヴを落ち着いて過ごすには、年賀状には手もつけていず、大掃除も何もできていません。
その原因の一つは、夫が購入した電子ピアノに夢中になっていたためでした。21日に届きました。
実は、夫が最安値といえるヤマハの電子ピアノを購入したときはーー完全な玩具にすぎない電子ドラムより電子ピアノのほうがまだいいんじゃない?とわたしがいったことを彼が受け入れた結果ではありますがーートラウマを刺激されるようで、むしろ気が重かったのです。
夫は、残っていた安倍さんのコロナ給付金をピアノ購入に投じたとか。安倍元総理からの贈り物のような気がしてきます。
YAMAHA P-45B 電子ピアノ 88鍵盤 Xスタンド・ダンパーペダル・ヘッドホンセット(ASIN: B07TQ6ZFPQ),販売: 島村楽器……45,600円(税込)
電子ピアノカバー、Xイス……¥4,660(税込)
Amazonでの購入で税込み合計50,260円、送料は無料でした。
19日に注文してすぐに、Amazonを通じて島村楽器から「ただいま発送準備中です」とのメッセージが入りました。23日に到着予定でしたが、21日の午前中に届きました。
別に注文した電子ピアノカバーとXイスは、22日に届きました。
Amazonで閲覧した電子ドラムがあまりに玩具みたいだったので、これでは夫はすぐに飽きるだろうと思い、何気なく、電子ピアノを見たら何と島村楽器店からヤマハの88鍵盤の電子ピアノが、本体価格5万円以下で出ているではありませんか。
高価なものでは、30万円を超える電子ピアノもあります。ハイブリッドピアノという、電気を使わないアコースティックピアノに最も近い電子ピアノなどは、アコースティックピアノが買える値段です。
アップライトタイプで50万、グランドタイプで70万~170万と馬鹿高いお値段になっておりました。電子ピアノって、ここまで来ていたのね。驚きです。
5万円の電子ピアノは玩具にするには高く、友とするには安い値段ではないでしょうか。ピンキリのキリを夫に勧めて、夫がその気になり購入するとしたら、性能はどんなものなのだろうと不安になりました。
触ったこともなかったので、どの程度のものかさっぱりわかりませんでした。しかし、ヤマハというブランド、販売が島村楽器というのであれば、そう悪くないのではないでしょうか。名が傷つくようなものを出すわけがないと思ったのでした。
シンセサイザーも楽しめるのではないかと思いましたが、夫がパソコンで熱中してきた色々なものに近い気がしました。そうしたものに、夫はちょっと疲れ、飽きている気がしていました。
生ピアノの音とはいかなくても、それに近い音を味わってほしい気がしました。老化防止にもなるでしょう。純粋な音楽体験を夫にもたらしたい気が切にしてきました。
わたしが弾いたことのあるピアノはカワイでしたが、カワイの電子ピアノのキリはもっと高くて、手が出ません。
わたしは高校1年生のときに、小学校から続けていたピアノをやめました。中学に入ってから既にサボり気味で、もうピアノはいいや、わたしには合っていなかった、もう関わりたくないと思っていました。
ハイフィンガー奏法という、ある意味では欠陥奏法といわれる、指が故障しやすい奏法を叩き込まれたために、すっかりピアノが嫌いになっていたのです。
といっても、それがその頃の海外情報に不足していた日本の主流で、ブームが50年ほど続いたそうです。今でもその奏法で教えているピアノ教師はいらっしゃるようです。
「ハイフィンガー奏法」で検索すると、沢山の記事が出てきます。今はロシアピアニズム「重力奏法」が主流なのかな? 以下の記事は、ハイフィンガー奏法に対するわたしの恨み節です。
『26 フジコ・ヘミング (1)初のフジ子・ヘミング 2006.5.1』「The Essays of Maki Naotsuka」
https://naotsukas-essays.hatenablog.jp/entry/2017/05/18/055404
クラシック音楽を聴くことはずっと好きでした。自分は駄目だったけれど、子供たちにピアノを習わせることを考えて、一応中古ピアノ(その頃はまだ電子ピアノは田舎では?普及していませんでした)の購入を考え、ピアノ教師を紹介してくれる人も見つけていました。
が、虚弱体質の強化のために水泳を、学校についていくために習字と公文に通わせているうちに、ピアノのことはどこかへ行ってしまいました。この上にピアノとなると、子供達の許容量を超えてしまったでしょう。
夫が仕事で留守にしている時間と夫の睡眠時間がわたしのピアノ時間で、彼の部屋に忍び込み、ピアノカバーをそっと開け…………許可は貰っているので、別に堂々とピアノに触っていいんですけれどね。もうピアノに触りたくて仕方がないのです。幸い、夫は嫌そうではありません。
ハイフィンガー奏法を意識せずに弾くと、すばらしい開放感を覚えます。拘束衣を脱ぎ捨てたような感じがしました。
動画などで学んで、1日10~15分ほど夫に指導(?)をしています。基本的に夫には独学でやって貰いますが、姿勢とか手の置き方とか、わかる範囲で教えています。
初歩的な教則本「メトードローズ」の中の昔好きだった曲「マリちゃん、パンをおあがりなさい」を弾いていると、左手親指を多用するので、左手親指の問題に気づき、動画で勉強しているところです。夫に対する指導(?)にもそれを反映させたいと思います。
以下の動画、面白い。目から鱗でした。
【知らないとヤバイよ】親指の心地よい使い方
2022/05/06
ピアニスト伊藤憲孝(Pianist-Noritaka Ito)
https://youtu.be/tpMLvsWt3wE
ほぼ初心者が初心者に教えるなど、新約聖書にある盲目が盲目の手を引くとは、このことでしょうね。あくまで老後の楽しみですからね、いいではありませんか。お稽古に行けるほど、わたしたち、お金持ってませんもの。
意外なことに夫はわたしの関与を嫌がるどころか、翌日までにしっかり自己レッスンを済ませているので、わたしはそこをチェックするだけです。
夫の妹が子供のころからピアノをやっていて、音大を目指していたそうですが、高校のときにやめたそうです。本格的だったのかもしれませんが、1度聴かせて貰った演奏はずいぶん乱暴だったなあ。あれで途中までとはいえ、音大目指せたのかな?
夫がふいに鍵盤に指を、爪先で立つバレリーナのように突き立てるので、ああ妹さんの弾き方を見てきたからなんだろうなと思いました。義妹もハイフィンガー奏法を習ったのでしょう。しかし、あの乱暴さは性格的なものかもしれません。だから、平気で5歳下のわたしをいびることができたのでしょうね。何のための音楽教育だったのやら。
夫にはヴァイオリンを両親が勧めたそうですが、音楽の意味がわからなかったので(?)、猛烈に抵抗したのだとか。
親友が絶対音感の持ち主で、独学でピアノを弾き、作曲までするそうです。そのことを羨ましそうに何度もいうので、「別に、絶対音感なくても音楽の基礎的なことがわかれば、作曲できるわよ」とわたしはいいました。夫は「オタマジャクシの意味すら、わからないのに?」といいました。
夫が音楽、というよりピアノにずっと、拘りのあるのがわかっていました。本当はピアノを習ってみたかったのかもしれません。
電子ピアノ購入の前に、オタマジャクシの意味から始まって、音楽に関してえんえんと説明させられました。わたしも詳しいわけではないので、適当な回答になりました。ああいえばこういうで、あれこれ不思議な質問をしてくるのです。
正直いって、この忙しい時期に楽器の話は面倒で、来年まで忘れていてくれないかな、と思ったのですが、翌日、購入を決めたと夫はいいました。例のキリの商品でいいそうです。
楽譜は、家計からプレゼントすることにしました。
わたしが習った憶えがあるのは、ハノン、メトードローズ、バイエル、ツェルニー、ブルグミュラー、バッハインベンション、ソナチネアルバム……だったかな? ソナチネというのは、小さなソナタという意味です。ソナチネの次の段階のソナタアルバムには手が届きませんでした。
わたしもほぼ初心者なので、どんな楽譜がいいのかわかりませんが、とりあえず以下の3冊を選びました。
- 丹内 真弓「ピアノの教科書」(ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス、2019)
- エルネスト ヴァン ド ヴェルド 「新版 メトードローズ・ピアノ教則本 ピアノの1年生」(安川 加壽子、音楽之友社、2022)
- 「オトナの簡単ピアノ がんばらずに弾ける初心者のクラシック」(シンコーミュージック、2021)
電子ピアノが来た日、夫は嬉しそうでしたが、わたしも睡眠すら忘れるほどで、5時間以上触っていたかなあ。
何と、ずっと治らなかった下瞼の時々起きる痙攣が、ピアノで治りました。老眼のため楽譜が見えにくいので、眼精疲労はそれなりにあるはずですが、パソコンよりましなのかもしれません。
あるいは下瞼の痙攣には、世界フォーラムの下僕・岸田政権のすることやワクチン問題に、もう耐えられなくなっていたわたしの精神的な原因が潜んでいたのかもしれません。
いずれにせよ、どれだけ自分がピアノに飢えていたかがわかりました。ほぼ初心者に戻っているので、弾いていた……とはいいにくいレベルにも拘わらず。最安値の電子ピアノ、馬鹿にできませんよ。本物のタッチにどの程度近いかはわかりませんが、それ風ではあります。
ペダルは簡易的な見かけですが、まだ試していません。ヘッドホンは悪くありません。
Xイスは調節ができ、しっかりしています。なかなかの座り心地。電子ピアノカバーは絶対あったほうがいいです。
働いていた従姉が娘に玩具として与えた電子ピアノで(夫の最安値のよりいいものでしょうが)、彼女はピアノが好きになり、ヤマハに通って国立(くにたち)音楽大学の作曲科に行った、というのもわかる気がしました。
うちの最安値の電子ピアノでは、さすがにピアノの専門家を目指すには能力不足でしょうが、楽しむには充分です。
グランドピアノ1、グランドピアノ2、エレクトリックピアノ1、エレクトリックピアノ2、パイプオルガン1、パイプオルガン2、ストレングス、ハープシコード1、ハープシコード2、ビブラウォンの音色に変えることができます。
バロックに適しているパイプオルガン1、2、ハープシコードで、「オトナの簡単ピアノ がんばらずに弾ける初心者のクラシック」の中からバッハ「主よ、人の望みの喜びよ」を弾いていると、この曲の美しさをしみじみと味わえます。
「ピアノの教科書」に収録されている「アメイジング・グレイス」はとても易しく書き換えられていて、それでいて曲の美しさは損なわれていません。ストリングス設定で弾くと美しい……
夫は「ピアノの教科書」が気に入ったようです。わかりやすいそうです。初心者には急に難しく感じられるページもありますが、テーマに沿って編集されているためだと思います。
ちなみに、電子ピアノは電化製品と考えていいそうで、寿命は10年ほどだとか。短いですね。生ピアノはアップライト、グランドどちらも30~60年。
27日に追記:
現在、夫は右手でベートーベンの「よろこびのうた」が弾けるようになりました。「ピアノの教科書」には、両手で弾く同曲もあります。
この曲は実は天上的な崇高な曲ではなく、酒場の歌ーーバッカスに捧げる歌ーーだった、というわたしには新しい解釈を先日のテレビ番組でいっていました。そういわれればそんな気もしてきます。秘書がベートーベンを神格化するため、楽聖にふさわしいように楽譜にあちこち細工を施したのだとか。
いずれにしても、すばらしい曲であることに違いはありません。
わたしには弾かない1日がありましたが、夫は欠かさず弾いています。
すっかり感心したわたしが褒めると、夫が「でも、オタマジャクシにフリガナがふってあると、それしか見ないから、フリガナなしのものだと弾けなくなると思う」といいました。
「ピアノの教科書」の次に「メトードローズ」に入るでしょうから(2冊を少しずつ同時進行でもいいと思いましたが、夫は「ピアノの教科書」を先に終わらせたいとか)、しだいに譜読みができるようになるのではないかと思い、そういいました。
それでも心配そうなので(正直いって、夫があまりに真面目なので、驚きました)、五線譜を買って、それにオタマジャクシを書いてみれば覚えやすいのではないかとわたしはいいました。「そうする」と夫。「えっ?」とわたし。
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