亡き母の友人とおしゃべり(彼女の御先祖様は萬子媛を看取ったに違いない御殿医)
亡き母の友人からで、今年85歳におなりになるキクヨさんからお電話があった。
開口一番、「歴史小説はどうなった?」と訊いてくださった。
以下の過去記事で書いたように、キクヨさんの御先祖様は、代々鹿島鍋島家の御殿医だった。
2018年2月 5日 (月)
歴史短編1のために #34 鹿島鍋島家の御殿医
https://elder.tea-nifty.com/blog/2018/02/post-e6ec.html
そろそろ電話をかけてみようかなと思っていたところ、先月の27日にキクヨさんの夢を見た。それが普通の楽しい夢だったので、そのうちあちらからお電話があるだろうと思っていたら、今日かかってきた。
こちらからお電話してもいいのだが、博多の老人ホームにお住まいで、午前中は掃除があったり、食事の時間も大体決まっていて、通院だけでも週に2回、ついでの買い物などしたら帰宅は午後6時を回り、どこか調子の悪いときもちょくちょくらしく、訪問客もあって……となると、いつお電話したらいいのか、わからなくなる。
キクヨさんがわたしとおしゃべりしたい気分のときにかけてくださるのを待とう、と思うのだ。
おしゃべりしていると、射手座のお生まれらしい溌剌とした雰囲気なので、高齢とわかっていながらも、わたしは全く心配していなかった。が、彼女には食が細いという弱点がおありだ。
少食であるところへ、料理上手であることが裏目に出て、ホームの食事がしばしば喉を通らない。決して我儘でも、医学的に無知でもないのに(医師の家系らしく、むしろ相当に詳しい)、昨年末、栄養失調になり、体重が落ちすぎて、医師から「今年いっぱいかも……」といわれたそうだ。
これはわたしもわかる。ずいぶん前の話だが、検査入院したときに(3週間くらいのものだった)、自分でも意外だったことに、病院の食事を受け付けなかったのだ。単なる検査入院で、まあ頭蓋骨は窪んだが、大部屋での入院生活は結構楽しく、食欲が落ちる理由もなかった。
単純に味が合わなかっただけだった。大学時代の女子寮生活では、食事が駄目で出て行く人も多い中、最後まで粘った若かりし頃を思うと、病院の食事を受け付けないのが不思議なくらいだった。
その若い頃との違いは、主婦業として料理するようになり、子供が大きくなるまでは質より量といった感じの料理だったのだが、この市に引っ越し、書店勤めだった娘が服部幸應先生の料理雑誌「週刊 しあわせクッキング」をせっせと買ってきてくれたお陰で、料理の腕が上がってしまったのだ。
まずい料理を食べると、なぜそうなったかが分析できるようになり、食材が生かされていない、非常に痛ましい状況に思え、食材の不幸に共感してしまって、食べたくなくなる。幸か不幸か、食事をどの程度食べたかの看護師さんによるチェックは自己申告で済んだので、申し訳ないと思いながらも沢山残していた。海苔の佃煮でご飯を食べた。
最近はストウブ頼みで、服部先生のレシピに熱中していたころに比べると、大雑把になったので、今だと食べられるだろうか。ストウブ料理の美味しさを思えば、一層食べられなくなっている可能性もある。
キクヨさんは、わたしの病院でのあの状態が何年も続いているわけだ。
「しっかり召し上がって、長生きしてくださらないと、困ります。萬子媛の小説を読んでいただくまでは、生きていてくださらないと……」と、わたしは鼻息荒くいった。
すると、「そんなら、あんた、急ぎんしゃい」と、キクヨさんは鹿島弁になって、おっしゃった。
わたしは形式で 迷っているといった。小説かエッセーか評伝的なものか。
キクヨさんは「うーん」といって、しばらく黙していらした。そして、「それは、Nちゃんが 考えて決めることよ。ゆっくり決めればいいじゃない、急がないで」とおっしゃった。そのぶん、長生きしてくださいね。
2時間ほどもおしゃべりした。最初と最後はわたしの小説を話題にしてくださり、真ん中辺りで子供達の結婚がまだだというと、キクヨさんの知り合いにも、自分の子が結婚しないと訴える母親が多いという。既婚者は男性の場合、10人中3人だそうだ。
また、博多では中国人、韓国人が目に見えて増えたという。言葉でわかるそうだ。
外国人が増えるのはわたしの考えでは一向に構わないが(不法入国は論外)、日本の国柄や文化に理解のある人に来てほしい。理解がなければ、努力して理解力を身につけてほしい。
萬子媛をモデルとした作品によって、日本の国柄を薫り高く伝えることができればと考えている。
| 固定リンク
「文学 №2(自作関連)」カテゴリの記事
- Kindle版『気まぐれに芥川賞受賞作品を読む 2007 - 2012』をお買い上げいただき、ありがとうございます!(2024.11.13)
- 神秘主義的エッセーブログを更新しました。エッセー 120「舅の死(ある因縁話)。百貨店でオーラの話。」(2024.09.24)
- Kindle版『村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち』をお買い上げいただき、ありがとうございます!(2024.08.25)
- ひと月ぶりで、すみません。「mRNAワクチン中止を求める国民連合」が発足。ハムスターの腫瘍にイベルメクチンが奏功。「えびとなすとオクラのしょうゆ炒め」(みんなのきょうの料理)。(2024.06.06)
- 『卑弥呼をめぐる私的考察』(Kindle版)をお買い上げいただき、ありがとうございます! (2024.03.18)
「家庭での出来事」カテゴリの記事
- 久しぶりの電子ピアノごっこ(両手奏への手がかり)。ロスチャイルド夫人かその娘のために作曲された、ショパンのワルツ19番イ短調遺作。(2024.12.21)
- ピアニストのフジコ・ヘミングが4月21日、膵臓がんで亡くなった。92歳だった。(2024.05.03)
- 3回目で何とか「じゃがいもガレット」になりました(2024.04.03)
- 長引いたコロナ。舅の死(ある因縁話)。百貨店でオーラの話。(19日に加筆あり)(2024.03.18)
- ジェイコブ・ロスチャイルド氏が死去、87歳。風邪が長引きました。(2024.03.03)
「萬子媛 - 祐徳稲荷神社」カテゴリの記事
- ひと月ぶりで、すみません。「mRNAワクチン中止を求める国民連合」が発足。ハムスターの腫瘍にイベルメクチンが奏功。「えびとなすとオクラのしょうゆ炒め」(みんなのきょうの料理)。(2024.06.06)
- ついにわかりました! いや、憶測にすぎないことではありますが……(祐徳院三代庵主の痕跡を求めて)(2023.07.04)
- 神秘主義エッセーブログより、改稿済み「71 祐徳稲荷神社参詣記 (2)2016年6月15日」を紹介(2022.11.04)
- 神秘主義的エッセーブログに「118 祐徳稲荷神社参詣記 (18)萬子媛亡き後の祐徳院(二代庵主の御子孫から届いたメール)」をアップしました(2022.09.10)
- 「西方浄土」という表現に関する私的発見。オーラに関する補足。(2022.06.01)
「Notes:萬子ひめ」カテゴリの記事
- ひと月ぶりで、すみません。「mRNAワクチン中止を求める国民連合」が発足。ハムスターの腫瘍にイベルメクチンが奏功。「えびとなすとオクラのしょうゆ炒め」(みんなのきょうの料理)。(2024.06.06)
- ついにわかりました! いや、憶測にすぎないことではありますが……(祐徳院三代庵主の痕跡を求めて)(2023.07.04)
- 福島雅典 京都大学名誉教授らが原告となり、厚労省に対して東京地裁に情報公開請求などの訴えを提示。パブリックドメインの楽譜を無料でダウンロードできるサイト。(6日に加筆訂正あり)(2023.02.05)
- 神秘主義エッセーブログより、改稿済み「71 祐徳稲荷神社参詣記 (2)2016年6月15日」を紹介(2022.11.04)
- 神秘主義的エッセーブログに「118 祐徳稲荷神社参詣記 (18)萬子媛亡き後の祐徳院(二代庵主の御子孫から届いたメール)」をアップしました(2022.09.10)
コメント