松薗斎『日記に魅入られた人々 王朝貴族と中世公家』(臨川書店、2017)に解説があった叙目という仕事。(この記事はまだ書きかけです)
萬子媛の父、花山院定好は公卿であったが、その仕事がどんなものであったのか、今一つぴんとこなかった。それが、松薗斎『日記に魅入られた人々 王朝貴族と中世公家』(臨川書店、2017)を読み、これは中世のこととはいえ、仕事としては引き継がれている部分が大きいと思われるので、参考になる。
小説の参考になることを別にしても、中世の日記から面白いものが紹介、解説されていて、読んでみたくなる本だ。
「花山院定好」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』( 2017年11月28日 02:14 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org)によると、花山院家の家業は、四箇の大事(節会・官奏・叙位・除目)・笙・筆道であった。定好は主に、後水尾天皇(108代)から後西天皇(111代)の四代に仕えた。
慶長16年(1611)に元服し侍従に叙爵。以降順調に出世したようで、寛永8年(1631)権大納言に任じられ、寛永20年(1643)まで務めた。慶安2年(1649)には内大臣となったが、すぐに辞職し、承応2年(1653)から翌年にかけて右大臣。万治3年(1660)に従一位に上り、寛文元年(1661)から寛文3年(1663)にわたって左大臣を務めた。
公家は、官位(官職と位階)によってランク付けされた。五位以上の位階を与えられると――従五位下になると――貴族と呼ばれた。叙爵とは、貴族として下限の位階であった従五位下に叙位されることをいった。
参議以上および三位以上の者を公卿と呼んだ(位階は四位であっても参議に就任すると、公卿である)。
前掲書によれば、除目は公卿の筆頭である左大臣が務めたとあり、どのような仕事であったかが解説されているので興味深かった。萬子媛の父は左大臣職にある間、このような仕事をしていたのかと思った。いやー、ストレスが募りそうなお仕事ですよ。
図書館から借りた本で、返さなくてはならないので、抜き書きしておきたい。が、今はちょっと時間がないので、あとで。この記事は書きかけです。
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