萬子媛の小説の創作スケジュール
トルストイ『戦争と平和』のエッセーの続きと、萬子媛の小説の取材でお尋ねした鹿島市民図書館の学芸員のお話をまとめておかなければならないが、萬子媛の小説の準備に今月と7月を当て、8月から執筆を始めたい。
ようやく、ここまで来たという思いだ。
カテゴリー「初の歴史小説」を設置したのが、2013年10月10日。
カテゴリーを改め「歴史短編1のために」を設置したのが、2014年11月3日。この時点では「江戸五景」という総題のもとに歴史短編を5編書くつもりで、萬子媛の小説はそのうちの1編になるはずだった。
萬子媛に関して不明点が多く、中~長編にするだけの準備ができないと思い、スケッチ風の短編にまとめあげるのが精々と考えていた。
その不明点を補いたいという意図が働いたのか、萬子媛とつながりのありそうなことをことごとく書き込んで短編に凝縮させた結果、プロットのような短編小説が出来上がった。
短編を書くのに1年近くかかった勘定になるが、そのうちの大半が歴史の勉強や資料漁りに潰えた。
初めて書いた歴史小説は小説とはいえないシロモノで、明らかに消化不良だった。それでも、いくつかの場面は印象的に書けていると思え、それなりの達成感はあった。そうでなければ、もうこの小説のプラン自体に匙を投げていただろう。
昔、純文学小説を書き始めたときに書いた150枚ほどの小説に「あらすじみたいだ」という感想を多く貰った。我ながら、そのときのあらすじのような骨組みだけのような――これをトリートメントというのだろう――小説にそっくりだと思った。
この第一稿は失敗作に終わったが、プロットとしては使える。
作品の感想が届き出したのが2015年12月10日。賛否両論。参考になった。
2016年と17年は、取材と資料読みに潰えた。
今年に入ってからもなかなか第二稿に入る気になれなかった。それは、鹿島市民図書館の学芸員にお尋ねしたようなことが不明点としてわたしの中にわだかまっていたためだ。
現時点でも疑問点がすべて解消されたとはいえない。ただ、これ以上は調べようがないというところまで調べた結果として、気分は爽やかに安定している。ようやく執筆に入れるところまで到達できた。
歴史小説を書くためのスキルが身についていないという不安はある。この感じは、大人向きの純文学小説をずっと書いてきて、ジャンル違いの児童小説を初めて書いてみたときに似ている。
何年間かほとんど書けなかったのに、その後、いつのまにか書けるようになっていた。純文学小説にしても、あの後、あらすじではない小説が書けるようになった。
今回もそうなると信じて、とにかく書こう。ジャンル違いのチャレンジであるために、慣れていないだけなのだ。失敗を懼れるまい。作品になるまで、何度でも書き直せばいいだけなのだから。
テーマの再考、プロット、ストーリー、資料の整理には時間をかけたい。予定より日数がかかるかもしれないが、賞応募の予定はないから、それは構わない。
第一稿はプロットが破綻していたように思う。テーマも熟しきれていなかった。取材や調べものに時間をかけることで、自ずとテーマが定まり、プロットも浮かび上がってきている。
- トリートメント……ストーリーがどのように始まり (設定)、どのような展開 (対立、衝突) があり、どのように終わるのか (解決) を、短編小説 (short story) として非常に手短に要約した文書
- カード
- アウトライン……それぞれのシーンを数行で書き出したもの
- ジャーナル……キャラクターの掘り下げを行うための手記
- ファーブラ……出来事を起こった時間の順に並べたもの
- ジュジェート……起こった出来事を語られる順に並べ直したもの
だいたいこれに似たことをやってきたが、わかりやすい。
◎枚数
300枚
◎完成に要する時間
1年
◎年間スケジュール
2018.6. テーマ、プロット、ストーリー、資料整理
2018.7.
2018.8. 執筆開始
2018.9. 75枚
2018.10.
2018.11 75枚(150枚)
2018.12.
2019.1. 75枚(225枚)
2019.2.
2019.3. 75枚(300枚)
2019.4. 調整、手直し、清書
2019.5.
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