「75 ノーベル文学賞の変節、及び…」を神秘主義エッセーブログにアップしました
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マダムNの神秘主義的エッセー
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- 75 ノーベル文学賞の変節、及び古代アレクサンドリアにおけるミューズ
http://mysterious-essays.hatenablog.jp/entry/2017/10/08/150033
当ブログにおける過去記事「カズオ・イシグロ氏の受賞ではっきりした、ノーベル文学賞の変節」を前掲ブログにアップするにあたり、神秘主義的な考察を加筆しました。
以下の文章です。
○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*
ところで、芸術は古代、神的な行為であった。
文学が盛んだった古代アレクサンドリアを見てみよう。
モスタファ・エル=アバディ(松本慎二訳)『古代アレクサンドリア図書館(中公新書 1007)』(中央公論社、1991年初版、1997年3版)によると、紀元前3世紀、エジプトの国際都市アレクサンドリアには研究施設ムーゼイオンと図書館があり、お互いが補い合う存在だった。
ムーゼイオンの計画はアテナイの二つの有名な哲学教育機関、プラトンのアカデメイアとアリストテレスのリセウムをモデルとしていた。
アカデメイアにはミューズの神殿があり、リセウムにもミューズの神殿があって学院は法的には宗教団体とみなされていたという。
ストラボンが、アレクサンドリアに設立されたムーゼイオンの責任者は国王によって任命される神官だと指摘しているそうだ。「主宰者たる聖職者の存在はこの組織の宗教性をよく表している」(アバディ,1997,p.72)
また、前掲書には次のように書かれている。
「ムーゼイオン」という呼称もまた暗示的である。というのは、学芸の女神ミューズたちを祀る神殿を設けるのは、アテナイの哲学教育機関の特徴であったからである。哲学的、芸術的な霊感はミューズによるというのが当時の一般的な考えであり、ヴィトルヴィウスは科学上のインスピレーションもそれに含めている。(……)リセウムでも、またのちのアレクサンドリアのムーゼイオンでも、科学と文学との完全な融和が見られたのであった。(アバディ,1997,pp.72-73)
わたしは中学時代から芸術家としての作家――純文学作家――を志してきた。誰に教わるでもなくミューズを意識してきた。純文学といわれる分野は求道的で、まるで宗教みたいだと度々思った。
アポロドーロスが伝えるミューズには、恐ろしい一面もある。ミューズと歌の技を競って敗れたタミュリスは両眼とその吟唱の技を奪われたのだ。
ムーゼイオンで開催されていたミューズの祭典(文学コンクール)と比較すれば、今の日本で開催されている文学コンクールは、世俗的な臭気を漂わせているばかりか、左翼思想とはカラーを異にする作家志望者を排除する機関とすらなっている。ミューズはこれをどうご覧になっているのだろうかと考える。
同様に、ノーベル文学賞に関しては、ミューズはどうご覧になっているのだろうかと考える。
私事になるが、過去記事でも書いてきたように、わたしは20歳過ぎてから時々オーラが見えるようになり、他の霊的な能力もいくらか目覚めてきた。こうした神秘主義的な能力は、純文学という宗教的体験の中で育まれたものだと考えている。
神秘主義的な傾向を持つ作家は多い。バルザックもその一人である。
ブラヴァツキーは大著『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』の中で、バルザックのことを「フランス文学界の最高のオカルティスト(本人はそのことに気付かなかったが)」(H・P・ブラヴァツキー(田中恵美子&ジェフ・クラーク訳)『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』、神智学協会ニッポン・ロッジ、1989、p.281)といっている。
神智学を創始した新プラトン学派の系譜に連なるブラヴァツキーの諸著に、わたしは目覚めてきた神秘主義的能力に関する科学的な解説を求め、的確と思える回答が得られた。
ただ、ここでいう科学とは、現代科学がまだそうした分野を解明するには至っていないため、ブラヴァツキーが公開するまでは秘教とされてきた科学ということだが……。
アンモニウス・サッカスが設立した新プラトン学派は、アレクサンドリア学派に属した一派だった。
彼らがミューズの信者であったと知ったとき、ああだから作家志望者のわたしが神智学の本を読んだときに、何の違和感もなく、むしろ懐かしい感じがしたのだと思ったのだった。
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