文学界のち的発言集 ①島田雅彦氏、平野啓一郎氏、山中恒氏
記事のタイトルの「ち的」の「ち」に知、痴、どちらの漢字がしっくりくるか、ご自身でご判断ください。
島田雅彦氏のツイッターが最近、炎上したようだ。
2017年8月29日19時14分の島田氏のツイート
PAC3に116億、Jアラートに92億を払うより、金正恩に小遣いやって懐柔し、日本を射程から外してもらう方が安上がりで確実なミサイル防衛になったりして。ロシアや中国はそれくらいの裏技を使っているだろう。
https://twitter.com/SdaMhiko/status/902716208599797760
島田雅彦氏は1961年生まれの小説家である。また、法政大学国際文化学部教授であり、2010年下半期より芥川賞選考委員を務めている。
イスラム過激派アイシルによる日本人拘束事件が起きたとき、日本政府はテロに屈しない方針を固めたのではなかったか。
芥川賞選考委員、大学教授という社会的地位にある、知的エリート、知識人と呼ばれるべき、それゆえに責任を帯びているはずの人間が甚だしく知性を欠いた、ヤクザの一味であるようなことを平気でのたまう。
島田氏は過去にも問題発言を行っている。
- 2016年5月14日 (土)
芥川賞選考委員・島田雅彦氏が中国で行った不思議な政治的発言
https://elder.tea-nifty.com/blog/2016/05/post-9615.html
平野啓一郎氏のツイッターも、やはり最近炎上したようである。
https://twitter.com/hiranok/status/903046626234605569
「今月、首相が公邸に泊まったのは25、28両日のみ。いずれも翌早朝に北朝鮮がミサイルを発射しており、事前に兆候を察知していたとみられる。25日は夜の会合などを入れず、28日夜も公邸内で自民党役員らと会食したのみ。出席者の1人は『首相はあまり酒を飲まなかった』と話していた」という8月30日18時15分配信のニュース(時事通信)に対して、平野氏は「腐ってる。」とツイートした。
平野啓一郎氏は1975年生まれの小説家で、1998年『日蝕』で『新潮』デビュー。デビュー時には三島由紀夫の再来ともてはやされた。翌1999年には、『日蝕』で第120回芥川賞を最年少とされる23歳で受賞。
どうしてこうした人々は、北朝鮮がミサイルを飛ばすと、安倍首相の一挙一動、一言一句をにケチをつけ、攻撃しようとするのだろう?
北朝鮮の暴挙に対して、作家らしい抗議声明を出してもいいところを、そうした援護射撃どころか、寝首を掻こうとしているようにしか思えない。もし首相の行動に問題があると思うのなら(どこに問題があるのか、わたしにはわからない)、作家らしい文章で疑問を呈するべきだろう。
ああ恥ずかしい……
平野氏関連の過去記事は以下。
- 2010年6月17日 (木)
文学界の風穴となるだろうか?
https://elder.tea-nifty.com/blog/2010/06/post-9dc1.html
こうした人々が純文学界を占拠しているのだ。尤も、日本の純文学はもう虫の息だ……まだ息があるとは思うのだ、そう思いたい。
彼らがいっていることと同系統の発言を、 1931年生まれの児童文学作家――ウィキペディアを見ると、児童よみもの作家と呼ぶべきなのだろう――である山中恒氏の動画で聴き、衝撃を覚えた。
ウィキペディア「山中恒」より引用
「児童文学作家」と呼ばれることを好まず、「児童よみもの作家」と称している。理由はデビュー当時「児童文学者」を称した人々の純文学的な作風への反発に加え、戦争中に戦争協力的な作品を書いた当時の児童文学作家が、戦後あっさりと「民主」的な作風に乗り換えたことに対する反発もあるとされる。
ウィキペディアの執筆者. “山中恒”. ウィキペディア日本語版. 2017-02-02. https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%B1%B1%E4%B8%AD%E6%81%92&oldid=62872532, (参照 2017-02-02).
以下の過去記事をきちんと書き直そうと思い、 児童文学界の重鎮と思われる山中恒氏の論文を再読し、講演動画を探したのだった。
- 2015年10月17日 (土)
児童文学界の黒(赤?)歴史と那須田稔の業績
https://elder.tea-nifty.com/blog/2015/10/post-a1ab.html
山中恒氏のオンライン論文は以下のリンク先のページで公開されている。わが国の児童文学界について知ろうと思えば、これらの論文を読まずに済ませるわけにはいかないだろう。
◆課題図書の存立構造・抜粋(.htm版)/.txt版 初出『教育労働研究2』(1973・10社会評論社) 所収『児童読物よ、よみがえれ』(1979・10 晶文社)
◆課題図書の存立構造(全文)/.txt版 (山中恒)初出『教育労働研究2』(1973・10社会評論社) 所収『児童読物よ、よみがえれ』(1979・10 晶文社)◆『子どもの本のねがい』(NHK出版協会 1974)
◆『児童読物よ、よみがえれ』(晶文社 1978)
「課題図書の存立構造」を読むと、日本の児童文学界が共産系のおらが村になった経緯がわかる。ひじょうに参考になる論文だが、気になる点がいくつかあった。いずれ前掲過去記事を書き直すときにそれについても触れるつもりである。
衝撃を受けた動画というのは、2016年3月6日(日)、東京都町田市の町田市民文学館ことばらんどにて開催された山中恒講演会「子どもの本のねがい ―児童読物作家として」を収録したものである。
動画のUPL https://youtu.be/-JHsxTIen6k
動画の中で、山中氏は次のようなことをいっている。
いじめの国家的範囲に拡がっていくのが戦争だってこと考えていくとね、いじめっていうのは撲滅しなきゃいけないし、必ずいじめやったらね、しっぺ返しがくるんだってことをね、子供にも知って貰いたいし、今申し上げたようにね戦争っていうのは、一旦始まっちゃったらどうにもならないんですよ。
今になって北朝鮮や中国の悪口いうけどもね、どうしてアメリカの悪口いわないの?
「いじめの国家的範囲に拡がったのが戦争」という幼稚な考えかたには、心底驚かされた。子供の時の戦争体験が強烈すぎて、また栄養不足などもあり、脳の発達がそこで止まってしまったのではないだろうか、と真剣に考えてしまった。
「今になって北朝鮮や中国の悪口いうけどもね、どうしてアメリカの悪口いわないの?」というのは講演の中に出てくるもので、子供の言葉ではない。
北朝鮮や中国が日本の脅威になった今だからこそ、北朝鮮、中国の批判をするのではないのだろうか。
共産主義者以外の人間はアメリカの批判をしないというのは認識不足だと思うが、普通の日本人であれば、アメリカが同盟国であることを認識している。それに対して、中国、北朝鮮のミサイルは現に日本に向いているのだ。
危機管理意識がいわせる批判であって、悪口などという生易しいレベルのことではないはずだ。戦争の恐ろしさを知っていると講演でアピールしている人間が日本の危機的状況下でこちらにミサイルを向けている相手を見ず、自国のみ凝視しているのが異常である。
この人は戦時中子供であったために、戦争下の特殊な状況に置かれていた日本――戦時下ではどの国もそうである――がずっと昔から、そして敗戦後もずっとそのような日本であるような妄想を抱いているのではないだろうか。
子供が不都合なこと、理不尽なことは全て親のせいだと思うような、何か痛々しいところさえある。その親の代表、シンボリックな父親が安倍首相というわけなのだろう。
とにかく、日本が危機的状況にあることは間違いない。以下の本はおすすめ。スイス人の危機管理能力は凄い。この本を読めば、日本人がどんなに無防備であるかがよくわかる。
民間防衛ーあらゆる危険から身をまもる
原書房編集部 (翻訳)
単行本: 320ページ
出版社: 原書房; 新装版 (2003/7/7)
アマゾンの商品説明から引用させていただく。
商品の説明
内容紹介
本書はスイス政府がその住民と国土を戦争・災害から守るためのマニュアルとして、全国の各家庭に一冊ずつ配ったものの翻訳である。官民それぞれが平時から準備すべき事柄が簡潔に具体的にまとめられ非常に参考になる。この1冊で、戦争や災害などの、想定されるさまざまな局面と状況に対応できる!
【内容目次】
平和
われわれは危険な状態にあるのだろうか
深く考えてみると
祖国
国の自由と国民それぞれの自由
国家がうまく機能するために
良心の自由
理想と現実
受諾できない解決方法
自由に決定すること
将来のことはわからない
全面戦争には全面防衛を
国土の防衛と女性
予備品の保存
民間防災の組織
避難所
民間防災体制における連絡
警報部隊
核兵器
生物兵器
化学兵器
堰堤の破壊
緊急持ち出し品
被災者の救援
消化活動
救助活動
救護班と応急手当
心理的な国土防衛
戦争の危険
燃料の統制、配給
民間防災合同演習
心理的な国土防衛
食料の割当、配給
地域防衛隊と軍事経済
軍隊の部分的動員
全面動員
連邦内閣に与えられた大権
徴発
沈黙すべきことを知る
民間自警団の配備
妨害工作とスパイ
死刑
配給
頑張ること
原爆による隣国の脅迫
放射能に対する防護
被監禁者と亡命者
危険が差し迫っている
警戒を倍加せよ
防衛
戦争
奇襲
国防軍と民間防災組織の活動開始
戦時国際法
最後まで頑張る
用心
戦いか、死か
戦争のもう一つの様相
敵は同調者を求めている
外国の宣伝の力
経済的戦争
革命闘争の道具
革命闘争の目標
破壊活動
政治生活の混乱
テロ・クーデター・外国の介入
レジスタンス(抵抗活動)
抵抗の権利
占領
抵抗活動の組織化
消極的抵抗
人々の権利
無益な怒り
宣伝と精神的抵抗
解放のための秘密の戦い
解放のための公然たる闘い
解放
知識のしおり
避難所の装備
医療衛生用品
救急用カバン
2週間分の必要物資
2ヶ月分の必要物資
だれが協力するか? どこで?
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