夫の祖父の働きぶりが窺える市史 ①カラーが異なる2人の祖父
本日はわたしの誕生日で、恐ろしいことに59歳になった。
しかし、嬉しいことに、注文した『伊万里市史 現代篇Ⅰ』(伊万里市史編さん委員会、平成18)3冊と、無償頒布していただけるという『肥前鹿島円福山普明寺禅寺誌』(佐賀大学地域学歴史文化研究センター、平成28)が届いた。
どちらも図書館から借りてみて、ぜひ購入したいと思った書籍で、『肥前鹿島円福山普明寺禅寺誌』は萬子媛の小説の貴重な資料となりそうだ。『肥前鹿島円福山普明寺禅寺誌』については別の記事にする。
『伊万里市史 現代篇Ⅰ』からは、夫の母方の祖父Iが佐賀県の当時は町だった伊万里で町長をしていたころのことが窺えるので、これは家宝とすべきものだと思い(そちらの家系は絶えそうだということなので、尚更)、義母と息子にも送ろうと思い、3冊注文していたのだった。
佐賀県鹿島市にある祐徳稲荷神社を創建した萬子媛のことを小説にしたいと考え、あれこれ調べていたところ、思わぬところからわたしの母方の祖母の祖先に関する情報を得た。
父方の祖先に関しては、本家がしっかりしているので、かなりのことがわかりそうな気がするが、ご無沙汰していながらいきなり祖先の話はしにくいので、こちらは保留中である。
夫の祖先のことも知りたいと思っていた。夫の父方の祖父は唐津出身で、確実な話ではないが、祖先は松浦水軍(松浦党)だったという。過去記事で書いたように、長年かかってようやく成仏してくれたのは、この祖父――わたしからすれば義祖父――Zであった。
Zは百姓が嫌で、子供たちを置いて旅芸人になり、座長を務めた。子供たちは出て行った父を恨み、自分たちで頑張らなければと結束したという。Zは劇団員の一人で髪結いであった女性と再婚した(前妻とは死別)。この女性が夫の父方の祖母であり、その子が夫の父である。
ZとI というカラーの異なる夫の2人の祖父がどうやって知り合ったのか、夫は知らないそうだが、後にZはIから、旅館の経営を任された。
Zは、前妻との間に3人の子供を儲けている。そのうちの1人は戦死し、1人は父が棄てたも同然の農家を立派に継いだ。もう1人は町議会議員になった。
夫の母方の祖父Iは、伊万里市が伊万里町だったころに町長を務めた。その後、昭和29年(1954)に2町7村合併により、伊万里市が発足。
選挙運動が大変だったということは義母から、またIが町長を辞めたあとに消防長を務めていたことは夫から聞いていたが、その程度のことしかわからなかった。
Iは養子だった。養子に行った先が旅館を3軒所有し、企業の役員なども務めていたらしい資産家で、夫の母方の祖母となるIの結婚相手は神戸の貿易商の娘である。
「ねえ、ねえ。もしかしたら、おじいさんは関西あたりの名のある人物の落胤だったんじゃないの?」とわたし。
「うーん、どうだろうねえ。自分のことは一切話さない人だったからなあ。若いころに『青島の戦い』に行って飛行機に乗ったというのも、人から聞いた話だよ」
『青島の戦い』とは第一次世界大戦中の戦闘であるが、どんなものだったかをウィキペディアで閲覧すると、第二次世界大戦とは全く様相が異なる。この時代に投入されたモーリス・ファルマン式水上機の写真など見ると、「わあ、おじいさんがこれに乗ったの~?」と驚かされる。⇒ウィキペディア「青島の戦い」
昨日が市議会議員選挙の日だったこともあって、夫との間で、町長をしていた夫の祖父Iの話になった。
「どんな町長さんだったの? どんな時代に町長をしていたの?」とわたし。さあ、と夫。
夫はおじいちゃん子だったが、なついていたのは祖父Z。祖父Iは怖かったそうで、あまりなついていたという感じではない。しかし、怖いというのは厳格という意味らしく、夫は祖父Iをとても尊敬しており、夫にとって祖父Iに関することは一種の聖域といってよいくらいだとわたしは感じていた。
残っている写真はとても立派だ。毅然とした表情だが、柔和な感じも混じっていて、魅力がある。胸には勲章がいっぱい。
伊万里の歴史を扱った書籍に祖父Iのことがあるのではないかとわたしは考えた。
伊万里市のホームページの《刊行物》に『伊万里市史』の案内が出ていた。
「約10年の歳月をかけて、平成18年度末に本編12巻、副読本1冊の発刊を完了」したそうで、各巻のタイトルは次のようになっている。
1.『陶磁器編 古伊万里』
2.『陶磁器編 古唐津・鍋島』
3.『自然・地理編』
4.『教育・人物編』
5.『民俗・生活・宗教編』
6.『建築編』
7.『映像編』(全市編・地域編)
8.『原始・古代・中世編 』
9.『近世・近代編』
10.『現代編 I 』
11.『現代編 II 』
12.『資料編』
13.副読本『絵図・地図に見る伊万里』
『原始・古代・中世編』には松浦党のことが書かれているようだし、『現代編 I 』には伊万里町が市になるころのことが書かれているようなので、一気に夫の2人の祖父のことがわかると思い、図書館から借りることにした。『陶磁器編 古唐津・鍋島』 も借りた。
想像した以上に、『現代編 I 』からは第二次世界大戦直後の大変な時期に町長を務めたIの働きぶりが伝わってきた。
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