歴史短編1のために #26 萬子媛遺愛の品々 ①神秘主義者としての前書き。夫と義理の息子は小柄だった? 銅鏡でおめかし?
過去記事と重なる部分があるが、当ブログは私用のメモでもあるので、お許し願いたい。神秘主義的なメモに関しては、こうしたことが苦手な方々はどうかスルーしていただきたく思う。
神秘主義的感性の持主は割合的に少ないようだが、いずれは万人に目覚めてくる感性であると歴代の神秘主義者たちは考えてきた。神秘主義者の観察では、人間がそうした構造になっているからである。
少数派の神秘主義者たちは、偏見の目で見られながらも、自らが水先案内人であるという自覚があるゆえに、自身の観察記録を残そうとするのだ。わたしもその端くれである。
神秘主義者か霊媒かの区別は萬子媛のような存在を描く中で自ずと明らかになっているとわたしは考えている。
神秘主義者に限らず、霊媒性質が強まりすぎる危険性は人間には常にある。薬物、アルコール、煙草、ギャンブル、不適切なヨガの修養・修行、降霊術(現代版こっくりさん「チャーリーゲーム」が流行っているらしい)、ヒプノセラピー(催眠療法)、恋愛への惑溺などはその危険性を高めると思う。
わたしは自身の霊媒性質が強まったがためにこの世の者ではないのにこの世に接近して何事かを行っている存在と縁ができてしまったのかもしれないという可能性を排除せず、緊張の中で参拝してきた。
幸い、これまで、帰宅時にはいつも高級霊と接した確信と高揚感でいっぱいになっていた。霊媒性質を通して高級霊に接することはできない。
これまでの経験から、今回わたしは萬子媛に対する警戒心よりも神様と呼ばれる聖なる方に再会できる期待感で胸を膨らませながら出かけた。
深窓の麗人を訪問するような気持になる一方では、これまでのこと全てが夢だったのではないか、もし夢でなかったとしても萬子媛はわたしのことを覚えていてくださるだろうか……という甘美な期待感と恐ろしさに似た気持ちとが交錯した。
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6月15日、祐徳稲荷神社に参拝し、祐徳博物館を見学した。
前回、出かける前に家で見た空間に棚引く金色の短冊状のもの(拙ブログ「マダムNの神秘主義的エッセー」45「祐徳稲荷神社参詣記 」参照)は今回は見なかった。
高速道路を走っているときは場所によって微妙な天候だったが、祐徳稲荷神社に着いたときは梅雨の晴れ間というより真夏のような陽気だった。
地上と本殿をつなぐエレベーターができていた。階段での移動が大変な人には便利だろうし、エレベーターの中から景色を眺めてみたい人にもよさそうだ。
エレベーターの利用は開運おみくじ付300円で、一日何度乗っても300円だとか。
萬子媛(祐徳院様)はあの世の方だから、お元気でないことはないと思うが、それでもお変わりなくボランティアを続けていらっしゃることを確認できると嬉しいし、高級霊としての品格を本当にさりげなく伝えてくださるので、出かけるたびに萬子媛が好きになる。
わたしが行くことを前もって察知し、歓迎してくださっていることが今回もわかった。博物館に入る前に石壁社のほうを眺めた。その瞬間、太陽の光が強烈に注いだが、その光には石壁社から放射された萬子媛のオーラが加わっていることがわかった。
分不相応な恩恵に与り、恐縮する。江戸初期に生まれ、中期にかかるくらいに亡くなった方なのだ、その方と心を通わせているのだ、という戦きに似た悦びを何度も噛み締めた。
萬子媛を祀る石壁社に早く行きたかったが、今回は祐徳博物館で 萬子媛の御遺物を見学するという最優先の創作上の仕事があったので、失礼ながら博物館に先に入った。
メモをとるためにあまりに長い時間いたので、夫と娘はソファで寝てしまっていた。その割にはメモは多くない。自分で書いたのに、読めない字もある。達筆の萬子媛が御覧になっていたとしたら、悪筆ぶりに呆れられただろう。
そんな風で、正確にメモできていないと思われるから、参考にしないでいただきたい。興味がおありの方は実際に見学に出向かれることをお勧めする。
萬子媛の御遺物が展示された部屋へ行く前に、その手前の部屋で鹿島藩歴代藩主の鎧をまず観た。
参勤交代が行われる頃になると、鎧が実戦に用いられることはなくなっただろうが、威圧感がある。面頬が顔に見えて怖い。
鎧を観て、萬子媛の夫であった直朝公、義理の息子であった直條公は小柄だったのではないだろうかと思った。他の鎧と比べて、いくらか小さい気がしたのだ。
娘は直朝公の肖像画を観て「直朝公って、小柄だったんじゃない?」と繰り返していった。確かに萬子媛の肖像画と見比べると、そんな気がする。萬子媛は比較的長身だったのではないか、とわたしも娘も思った。実際はどうだかわからない。
直朝公の鎧「紺糸縅二枚胴具足」。直條公の鎧「紫糸縅二枚胴具足」。ざっと観て、次の部屋へ。
いよいよ萬子媛の御遺物にお目にかかったわけである。
まず、柄鏡に目が行った。えかがみ。鏡に柄をつけたものだが、え、銅鏡?
ど、銅鏡? 萬子媛は銅鏡を使われていたのだろうか、とわたしは目が点になった。
銅鏡といえば卑弥呼を連想する――というより、卑弥呼しか連想しなかったのだが、帰宅後に調べたところ、江戸時代までは青銅でできた銅鏡が使われていたのだそうだ。
オフィシャルサイト「京都国立博物館」の以下の解説に詳しい。
- 柄鏡(えかがみ)
http://www.kyohaku.go.jp/jp/dictio/kinkou/54dokyo.html
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