歴史短編1のために #26 主な自然災害と火災、直朝、直條の堤築造
肥前鹿島は現代にあっても台風被害に遭いやすいところであるが、台風被害やその他の自然災害も見てみようと思い、迎 昭典編集・発行『鹿島市年表』を見たところ、主な自然災害は江戸時代にあってもそう変わらないようで(拾ったのが江戸初期から中期にかかる100年間の記録であることを考えれば、むしろ少ないと思える)、台風、洪水被害が目につく。
堤築造が丹念に行われているのはそれに対処するためのものだろう。江戸幕府のインフラ整備事業に含まれるものともいえるだろうが。
延宝4年11月23日(1707)に富士山が爆発しており、それより前の10月4日に肥前鹿島にしては珍しい地震が起きている。
江戸時代になってから鹿島三代藩主・鍋島直朝の没までに鹿島地方史に残る主な自然災害(青字)と火災(赤字)、併せて直朝、直條の堤築造(緑字)を迎 昭典編集・発行『鹿島市年表』(平成20年12月3日)から拾ってみる。
1603 慶長 8|・2.12日徳川家康,征夷大将軍に任ぜられ江戸幕府を開く。
1640 寛永17|・この年,鍋島直朝,正式に鹿島を領する。(注)これをもって鹿島藩の創設とする見方もある。
1642 寛永19|(注)三代直朝の藩主在任期間。1642(寛永19)20歳~1672(寛文12)致仕50歳。31年間。
1650 慶安 3|・2.2浜町大火、泰智寺も焼失。・能古見に水無堤を築く。
1651 慶安 4|・秋,大風、鹿島城水没、潮は三ケ崎まで浸水。
1662 寛文 4|・5.27鍋島直朝再婚(41歳)。花山院萬子媛入嫁(37歳)。
1666 寛文 6|・この年から,高津原に二つの堤築造に着工。(水道を6キロ上流の木庭村より引く)
1671 寛文11|・万才堤築造。
1672 寛文12|・12月三代鍋島直朝致仕隠居(51歳)。直條,鹿島2万石を嗣ぐ。 (注)四代直條の藩主在職期間。1672(寛文12)18歳~1705(宝永2) 没51歳。34年間。
1675 延宝 3|・鮒越下堤築造。
1678 延宝 6|・鹿島洪水,人民飢える。
1685 貞享 2|・この年頃,高津原西の下堤築造。
1687 貞享 4|・直朝正室萬子夫人,剃髪して尼となり、祐徳院に住み、瑞顔実麟大師と称す。
1699 元禄12|・3.21江戸の青山鹿島藩邸、類焼に遭い灰燼に帰す。・3.13鹿島洪水。(死者その数を知らず) 雷電洪水という。
1702 元禄15|・鹿島領内 洪水、高潮。
1703 元禄16|・鹿島本丸火災。
1705 宝永 2|・4月晦日直條没(51歳)。
・鍋島直朝,紹龍と号し剃髪す。
・閏4月10日祐徳院萬子没(80歳)。1707 宝永 4|・10.4鹿島の地大いに震う。 ・11.23富士山爆発。
1709 宝永 6|・11.19三代藩主鍋島直朝,花頂山で没(88歳)。
(迎 昭典編集・発行『鹿島市年表』p.29、pp.34-44)
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