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2016年3月25日 (金)

余命プロジェクトチーム 『余命三年時事日記ハンドブック 』(青林堂、2016)を読んで

ソフトカバーの単行本、Kindle版で出ています。

余命三年時事日記ハンドブック
余命プロジェクトチーム (著)
単行本(ソフトカバー): 159ページ
出版社: 青林堂 (2016/3/17)

アマゾンレビューにも同じ感想を提出しました。長すぎたかもしれません。

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「鳴りわたる警鐘」

保守系ブログ・動画で生々しい写真付歴史解説を数多く閲覧・視聴してきて、余命ブログの閲覧も日課となっているから、前著の入門・補完書らしいハンドブックの購入は必要ないのではないかとも思ったが、購入してよかった。高い視点から、わが国喫緊の課題にテーマを絞って執筆されているため、説得力があり、平易な表現でわかりやすい。「在日」「在日特権」の定義から行われ、「日本再生になぜ在日問題の解決が必要なのか?」が丁寧に説明されているあたり、なるほど入門書である。

マスコミに手なずけられてしまった日本人には目から鱗だろう。コンパクトながら、警鐘の役目を果たしうる卓抜な政治評論だと思う。わが国では絶滅してしまったかとすら思われた知識人の生き残りを発見した喜びを改めて噛みしめた。先祖の息吹を感じる。連綿と続いてきた日本人の営みが遠景として見える。

第二次大戦でお亡くなりになった方々も、ようやく国防の意識に目覚めてきた子孫たちを祝福してくださるのではないだろうか。こうしたことに思いを馳せることすら、わが国では何かいけないことのようなプロパガンダが繰り返し行われてきた。

この本を読めば、韓国に対するイメージががらりと変わるだろう。一般人の感覚として、韓国との間には竹島・慰安婦問題などあって反日教育にも見過ごせないものがあるにせよ、北朝鮮よりは脅威が小さく、ましな国とのイメージがあるのではないだろうか。それがどれほど甘い認識であったかに愕然とする。

2007年のYahoo!掲示板でのあるやりとりが俗に「スヒョン文書」と呼ばれ、話題になった。わたしは2012年10月になって知り、ブログで紹介したが、危険を感じて記事を閉じた。ハンドブックではその「スヒョン文書」が全文紹介されている(同類の怪文書「花王文書」「第二花王文書」も全文紹介)。

「スヒョン文書」に対する著者のスタンスは次のようなものである(ルビは省略させていただく)。

「スヒョン文書」は嫌韓の日本人によって捏造された偽書であり、いわば現代の「シオン議定書」「田中上奏文」の類ではないか、という意見もあるようだ。その真偽については検証の仕様がないので、ここでは論じることはしない。/そもそも「スヒョン文書」の真偽はそれほど重要な問題ではない。水面下で行われてきた在日による「日本乗っ取り」について、赤裸々に記されているということが重要なのだ。内容的にかなりの部分で事実に即しており、かつ一般の日本人にもわかりやすく書かれているため、在日の危険性について多くの日本人に周知拡散する方法として非常に優れていると思われるのである。 (62頁)

ひじょうに知的な見方がなされていることがわかるだろう。著者の姿勢はこうした終始バランスのとれたスマートなものである。そこに余命爺さんの人気の秘密もあるのではないだろうか。わたしは「シオン議定書」は知っていたが、「田中上奏文」は知らなかった。下部空白部分に用語解説欄が設けられ、そこにその説明もあった。こうした配慮も読者としては嬉しい。

次の箇所にはハッとさせられた。わたしも勘違いしていた一人だった。

勘違いしている人もいるかもしれないが、そもそも日本と韓国は同盟関係にないのだ。「日米同盟」あるいは「米韓同盟」という言葉は聞いたことがあると思うが、「日韓同盟」なんて聞いたことがないはずだ。(93頁)

戦後の混乱期に「戦勝国民」を名乗って暴れまわった朝鮮人。当然ながら在日は恐怖と憎悪、そして侮蔑の対象となっていったが、混乱が収まって治安が安定してくると、今度は「強制連行被害者」を詐称し、あるいは暴力的手段を用いるなどして各自治体に圧力をかけて様々な在日特権を獲得してきた。多くの在日が日本名(通称名)を名乗るようになった。時代に合わせて看板を替えることに巧みな彼ら。現在は「ヘイトスピーチの被害者」……

国際法を無視した季承晩ラインや韓国に拉致、抑留されていた漁民・船員がいたことは知っていたが、拉致・抑留が3929人、拿捕された船舶328隻、死傷者44人にもなるとは知らなかった。そして、拉致された日本人はひどい扱いを受けただけでなく、人質外交に利用されていた。前著でも紹介されていたが、日本から韓国へのODA(政府開発援助)一覧のもの凄さ。それでも日本人が感謝されることは決してない……

朝鮮戦争で日本は儲けたとばかりいわれるが、日本は兵站基地としての役割を担い、韓国に多大な貢献をし、機雷除去作業で殉死者まで出していた。だが、日本人に対する御礼は「竹島侵略」……

韓国の反日教育は彼らの来るべき日のための戦意高揚……

全部嘘だと思いたい。もし本当だったとしても、在日が一般外国人に戻って日本を愛するか母国に帰るかしてくれ、韓国が反日教育をやめてよき隣国となってくれれば、未来は薔薇色のはず。彼らを信じたい、そうすればいつの日か……と夢見たいが、もうそんな夢に溺れている場合ではないのだ。先祖の思いに報い、子孫のことを考えて行動すべきときが来たのだとこの本は教えてくれる。

マンションの斜め下で火災が発生したことがあった。その部屋は真っ赤に燃え上がり、異様な物音や臭いがして消防車が何台も駆けつけていたというのに、ベランダに出て向かいの建物の人から「あんたんとこだよ、あんたんとこの建物が燃えているんだよ」と教わるまで気づかなかった。この本を読んで受けた衝撃はそのときの気持ちに似ている。

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