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2016年1月24日 (日)

歴史短編にご感想をお寄せいただいた皆様、ありがとうございます!

萬子媛の歴史短編を書き、内々で読んでいただこうと年末の慌ただしい時期になって20人ほどにお送りしました。

ご迷惑おかけしたにも拘わらず、お電話、お便り、お年賀などで感想を伝えていただいたり、「これから拝読します、ありがとう」といっていただいたりしました。

昨日は京都の方が介護中にもかかわらず、重厚な封書をお送りくださり、恐縮した次第です。特にとんでもない誤字の指摘、ありがたいと思いました、冷や汗が出ました。

皆様のご感想や、それとない反応など、全てが参考になりました。

感謝の気持ちでいっぱいです。当ブログをご閲覧くださっているかどうかはわかりませんが、改めて、御礼申し上げます。

難しいと感じた方も少なくなかったようで、難しく書いたつもりはないんだけれどなと困惑してしまいました。その方々の読書傾向をお尋ねすると、今わが国で流行っているミステリーが多いですね。

そんな作品が書ければ応募できる賞も多く、読んでいただくにも抵抗感がないかもしれないと思いました。わたしも、海外物ですが、ミステリーに熱中していた時期があるので、そんな読書の楽しみを持っている方々へ愚作を送るなど、野暮なことをしてしまったと思いました。

が、後の祭りというか、いや実は確信犯といおうか、歓迎されないとわかっていてお送りした次第でした

こちらに伝わってくる迷惑度で、一般読書人の反応がだいたいわかると思ったのです。

礼儀正しい方ばかりなので、露骨に伝わってくるわけではありませんが、何となくわかったところによれば、結構迷惑だったみたいで、申し訳ありませんでしたm(_ _)m

それでも、萬子媛に魅了されて周辺の人物に感情移入しながら読んでくださった方々があったことは望外の喜びでした。

そして、そうした方々のご感想は案外共通していて、背景が細々と描かれている中から萬子媛が浮かび上がってくるのだから削らなくていい――むしろ削ったら萬子媛が萬子媛でなくなる――というものでした。

それとは対照的に、歴史小説らしい作品を好む方々にとっては、余分な記述が多く、主人公の感情・考えの表出は少なくて、物語性に乏しいというものでした。

実は意外なことに、郷土史家のご感想を中立的なものだとすれば、こうした2つの対照的なご感想は現在のところ半々なのです。

肯定的なご感想は皆無かもしれないと覚悟していただけに、予想外でした。またシビアな反応を予想していた方々からは好反応が、もしかしたら肯定的なご感想をいただけるかもしれないと期待していた方々からはシビアなご感想をいただいて驚きました。

萬子媛の小説を「江戸初期五景」の五つの短編の一つとして改稿するか、長編に組み込むのかはまだ決めていません。残る四つの短編はエッセーにしてしまって、萬子媛の小説を改稿するための資料とする考えも浮上しています。

というのも、「江戸初期五景」の2番目の作品で二人の黒衣の宰相を主人公にしたいと考えていたのですが、萬子媛に感じたような魅力を彼らにも感じられるかどうかが微妙なところだからです。

萬子媛の小説の場合は、萬子媛その方に霊感的なシンパシーを感じるという思ってもみなかった出来事が執筆の動機となっていて、史料のコピーや研究資料を郷土史家が提供してくださるという幸運にも恵まれました。

そのことを考えると、改稿するにせよ長編化するにせよ、何としても萬子媛の小説は世に出すべきと思えます。落選を確認したら本格的に改稿して別の賞に応募し、作品を世に出す機会を可能な限り追求すべきとも思えます。

残念なことには該当する賞は少なく、現在応募中の賞もミステリーと時代物が中心であるようです。発表以前から応募作品を落選したものとして考えているのはそのためです(勿論、作品の公開は控えていますが)。

話が逸れましたが、2番目の作品は1番目の作品とは事情が違い、古文書に当たったり取材に歩いたりする余裕はないので、出版されている書籍を孫引き的に参考にさせていただくことになります。

それで、2番目の作品は研究論文的なものにはしたくてもできませんから、物語性の高い作品にせざるを得ません。主人公に魅力を感じなければ、わたしには書けそうにありませんが、今のところは先に述べたように微妙なのです。

ただ萬子媛の小説の改稿や長編化には、江戸初期五景のテーマとして考えていることを調べ、どのような形であれ作品化しておく必要があると感じています。

無知なわたし自身に、江戸初期がどんなものだったかをそのような形で教える必要があるからです。その過程を経なければ、萬子媛の小説を深化させることもできません。

どこかで賞がとれたら一番いいのですが、今はわたしには「江戸初期五景」の完成や長編化など、到底不可能な仕事に思えています。第一、老後が不安なのに、こんなことをしていいのかという思いが脳裏をよぎります。

執筆は案外体力を使うので、それをやめ、外で働けるような健康体になることを目指して摂生一途に努めるべきではないかと。

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