ブラヴァツキー夫人が出てきた最近の単なる夢三つ
ブラヴァツキー夫人が出てくる夢を三日連続して見た。神秘主義的な雰囲気の夢ではなく、ありふれた粗雑な素材でできた夢で、記録しておかなければ、あっという間に忘れてしまいそうな夢にすぎない。
それでも、ちょっと面白いと思ったので、記録しておきたいと思う。
小説を書いている関係もあって、萬子媛の夢を見られたらいいなと思いながら眠りに就く日もあるのだが、萬子媛が出てくる夢を一度も見たことがない。
小説を書く以前に、神社にいる駒馬の一頭がベランダに迎えに来た夢を見たことがあるだけだ。
ブラヴァツキー夫人の夢を見たいと思って眠りに就いたことはなぜか一度もないが、ごくたまにブラヴァツキー夫人が出てくる夢を見る。
断片的で、覚えていないことが多い。三日連続とは新記録である。たぶん、ブラヴァツキー夫人に対する誹謗中傷にペンで応戦――しているつもり?――の記事を書いたりしているせいだろう。
日付は記録した日。
2016年1月29日
ブラヴァツキー夫人の運転する車の助手席に乗り、車は駐車場を出ようとしている。ブラヴァツキーは大きな目が印象的なよく知られている写真の年齢。2016年1月30日
ある部屋の中。ホテルの一室に見える。わたしはテレビを視聴するように傍観している。比較的若く見える長い黒髪のほっそりした日本人女性がオレンジや柿など、新鮮な果物を沢山詰めた袋をブラヴァツキー夫人から贈られる。
贈られた女性が長テーブルに置かれた小型の冷蔵庫の近くに果物を放置した。その間に果物はどんどん傷んでいき、女性にはその果物がだんだん負担に感じられ出す。
女性は後ろめたい気持ちになりながら、完全に腐ってしまった柿を他の生ゴミと一緒に捨ててしまう。
女性のいる部屋にブラヴァツキー夫人がいるのか別の場所にいるのかはわからないが、ブラヴァツキー夫人は不健康に老いて見え、まるで女性に捨てられた腐った柿そっくりの朽ちた老女、腐敗した臭気を漂わせるばかりの末期的病人に見える。
2016年1月31日
広壮な寄宿学校。西洋風の綺麗な建物。敷地も建物も巨大すぎて、わたしが知っているのは自分が過ごしているごく一部分である。わたしは小学生で、広い廊下を走り回りながら、いじめっ子たちにたった1人で応酬している。いじめっ子たちはネズミのようにすばしっこく、陰険で、執拗だ。
場面が変わる。わたしは洗い場で、白地に赤い文字の広告入りタオルを洗っている。それで、窓ガラスを拭いていたようだ。
そこへ、ブラヴァツキー夫人が通りかかる。わたしがイメージしているブラヴァツキー夫人よりスリムで長身で(相当な長身)、若々しく、控えめな印象。黒っぽいスカート、肩に毛糸のショールをかけている。
ブラヴァツキー夫人が話しかけてくる。「一緒にいらっしゃい」と。わたしは困惑して咄嗟に「あ、いいえ」という。すると、ブラヴァツキー夫人は「そう。誘って、ごめんなさい」と答えて、去ろうとする。わたしは慌てて「待ってください。わたしは誘われると、とりあえず断ってしまう癖があるんです。一緒に行きます」という。
ブラヴァツキー夫人は優雅な身のこなしで、滑るように広大な廊下を歩いて行く。わたしはあとからついていくが、螺旋階段の踊り場からいじめっ子の1人がわたしを見つけて、意地悪そうな、したたかな顔つきをする。いじめっ子たちにブラヴァツキー夫人は気づいているのか、いないのかわからない。いずれにせよ、柳に風、と何事も気にしない風情だ。案の定、いじめっ子たちが距離を置いて集団でついてくる。
広大な廊下をかなり歩くと、教師たちが居住する区画に入った。何となく立派で厳粛な感じがする。廊下より数段高くなった奥まったフロアに、ホテルの部屋のような感じで教師たちの部屋が並んでいる。そのフロアの廊下も広大で、手前の部屋まで結構距離がある。
ブラヴァツキー夫人はその手前の部屋に入っていく。わたしも続いて入ると、目の前にロビー風の細長い空間があり、奥まったところに書斎机があって、そこに――遠すぎて顔はわからないが――長身の男性が座って何か書き物をしている風だ。わたしは何となく「偉い人」だと思う。ブラヴァツキー夫人はその人に「ただいま」とか何とか声をかけて、右側へと見えなくなった。
わたしはいじめっ子たちのことが気になっている。いっそさらしてしまえと思い、ドアのノブに飛びついて目一杯ドアを開けると、いじめっ子たちが転がり込んできた。
改めて彼らの顔をよく見ると、男子女子どちらもいて、10名ほど。白い肌に青っぽい目の子、灰色の目の子、黒っぽい肌に黒い目の子など、いろいろいる。子供にしては、むっちりと肉のついた横幅の広い子が多い。彼らには全く悪びれたところがなく、不貞不貞しい顔つきをしている。奥まったところにいる偉い人には気づかないのか、狭い部屋に見えているのか、もっと手前を見ているような目つきをし、見開いた目で前方を見据えている。
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