『余命三年時事日記』を読んで
ブログでは好戦的な印象を受けることもあったが、本を読むと、日本の政治状況が淡々と語られていると感じた。明晰な政治評論の書といえるのではないだろうか。
まっとうな政治評論家が低級なネトウヨ扱いされる今の日本の状況は異常だと思わざるをえない。
なぜそうなったかは、『余命三年時事日記』をきちんと読めばわかるはずである。
本では、隠蔽されてきた日本の歴史が白日の下に晒されている。
ブログでは見落としていたのか、次の1行がわたしの胸に突き刺さった。ああ著者の一族はこのような体験を持っている人々なのだと思った。
我が家系では母方の一族15名が朝鮮で虐殺されている(192頁)
体験に裏づけられた確かな情報が遮断、隠蔽され、そのことが無法、不法行為の温床ともなっていることを知ったとき、勇気と責任感のある人間であれば、安穏としてはいないだろう。
程度は異なるが、わたしは自身の体験を連想する。在日外国人の子守りさんから半ば育てられ、彼女の息子たちと兄妹のように過ごした時期があったにもかかわらず、性被害に遭った体験である。そのことを繰り返し書いてきた。
このようなことを好きで書くはずがない。なぜ書くかといえば、わたしや彼らが当時受けていた自虐史観に基づく教育に欠陥があったのではないか――ということを訴えたいからである。
それが本当の歴史でなかったからこそ、その教え方にダークな、陰湿な要素が加わり、新たな犯罪と被害者を生んだのだと考えている。
そして、その教育は現在も続けられている。
集団通報と官邸メールは余命ブログ独特のものだと思うが、ブログで最初に見たときは抵抗感のあった集団通報の目的と意味が明確に説明されていて、それは納得のいくものである。
官邸メール(余命◯号と番号付けをした政府や関係機関・組織などに向けて送る要望の雛形)は本では40号まで掲載されているが、どれも今の日本には早急に対応が必要な、具体的なものばかりである。
逆にいえば、これまでこのようなことが行われ、放置されてきたのかとぞっとさせられる。
言論や表現の自由がなくなってしまったこの国で――言論や表現の自由は反日勢力のためにある――出版された貴重な本が、『余命三年時事日記』である。
これは愛する日本を奪還するためのまぎれもない抵抗運動なのだ。
言論や表現の自由がなくなってしまったことは、わたしがこれまでしきりにブログで訴えてきたように、日本から純文学作家が出なくなってしまったことからも明らかである。日本人作家とも思えない壊れたような文章で洞察を感じさせない小説を書く、純文学作家もどきが大量生産されていく。日本文化が最も繊細な部分から破壊されていっているのだ。
純文学作家がいなくなった国なんて、他にあるだろうか。
余命三年時事日記 単行本(ソフトカバー)
余命プロジェクトチーム (著)
出版社: 青林堂 (2015/12/17)
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