歴史短編1のために #14 出島三学者の一人、ケンペルが圧倒された乞食(?)の群れ
托鉢僧も巡礼者も、施しを求める者たちは、ケンペルにとって、みな「乞食」に分類されるようだ。ケンペルは次のように書いている(ケンペル『江戸参府旅行日記 東洋文庫303』斉藤信訳、平凡社、2011年、pp.155-156)。
駿河の近辺では、旅行者は、集団をなしたいろいろな乞食を避けることができなかった。ある時は比丘尼たちが歌をうたい、ある時は山伏が説教をし、それから彼ら吹き鳴らすぞっとするような大きなホラ貝の音を聞いた。ここには特別な身なりをした彼らの息子の若い山伏がいて、同じように説教をし、その間にたくさんの輪のついた法杖[ほうじょう]を時々鳴らした。向こうには、二、三人ずつの伊勢参りの巡礼者がいた。彼らの中に一人の少年がいたので、生国はどこかと尋ねると、奥州のある村の者で、江戸からさらに八○里もあると答えた。まことに素朴[そぼく]さを失わぬ全く独特の信仰心で、神はこれを憐れんで下さるにちがいない。
ケンペルの描写は、平安時代末期、後白河法皇によって編まれた歌謡集『梁塵秘抄』を連想させる。
ちょっと用事ができました。書き始めたばかりですが、一旦公開しておきます。この記事は書きかけてす。
| 固定リンク
「歴史」カテゴリの記事
- 本日――令和6年4月13日、右も左もない国民運動として「パンデミック条約 国際保健規則改定反対集会」及び池袋デモ行進が行われました(2024.04.13)
- パレスチナ・イスラエル戦争。ロスチャに握られた原発と水道。ユーチューバーによる3年前のガザ観光動画。(2023.10.25)
- ついにわかりました! いや、憶測にすぎないことではありますが……(祐徳院三代庵主の痕跡を求めて)(2023.07.04)
- 皆既月食の最中です(2022.11.08)
- 終戦の日(2022.08.15)
「萬子媛 - 祐徳稲荷神社」カテゴリの記事
- ひと月ぶりで、すみません。「mRNAワクチン中止を求める国民連合」が発足。ハムスターの腫瘍にイベルメクチンが奏功。「えびとなすとオクラのしょうゆ炒め」(みんなのきょうの料理)。(2024.06.06)
- ついにわかりました! いや、憶測にすぎないことではありますが……(祐徳院三代庵主の痕跡を求めて)(2023.07.04)
- 神秘主義エッセーブログより、改稿済み「71 祐徳稲荷神社参詣記 (2)2016年6月15日」を紹介(2022.11.04)
- 神秘主義的エッセーブログに「118 祐徳稲荷神社参詣記 (18)萬子媛亡き後の祐徳院(二代庵主の御子孫から届いたメール)」をアップしました(2022.09.10)
- 「西方浄土」という表現に関する私的発見。オーラに関する補足。(2022.06.01)
「Notes:萬子ひめ」カテゴリの記事
- ひと月ぶりで、すみません。「mRNAワクチン中止を求める国民連合」が発足。ハムスターの腫瘍にイベルメクチンが奏功。「えびとなすとオクラのしょうゆ炒め」(みんなのきょうの料理)。(2024.06.06)
- ついにわかりました! いや、憶測にすぎないことではありますが……(祐徳院三代庵主の痕跡を求めて)(2023.07.04)
- 福島雅典 京都大学名誉教授らが原告となり、厚労省に対して東京地裁に情報公開請求などの訴えを提示。パブリックドメインの楽譜を無料でダウンロードできるサイト。(6日に加筆訂正あり)(2023.02.05)
- 神秘主義エッセーブログより、改稿済み「71 祐徳稲荷神社参詣記 (2)2016年6月15日」を紹介(2022.11.04)
- 神秘主義的エッセーブログに「118 祐徳稲荷神社参詣記 (18)萬子媛亡き後の祐徳院(二代庵主の御子孫から届いたメール)」をアップしました(2022.09.10)