漱石ノート#15に手間取っている。神秘主義者として書いたエッセー集を出そうかなあ。
昨日は楽しかったが、赤ちゃん一行を見送ったあと、がっくり横になり、何もできないくらいに疲れてしまい、深夜4時過ぎまで、そのまま横になっていた。当然夕食も作れず、仕事帰りの娘に弁当を頼んだ。わたしはバイキングでおなかがいっぱいだったけれど、外では常に遠慮がちな夫はそれほど食べていなかった。
例によって心不全気味になり、夥しい痰に悩まされたが、薬を几帳面に飲み、じっとしていたら、回復。回復すると、全く痰っ気がなくなるのが不思議なくらい。
家の中がだいたい片付き、パソコンができるようになったのは午後3時過ぎ。漱石ノート#15を書いておかなければ、祐徳院(花山院萬子媛)をモデルとした歴史小説に入れないが、ブラヴァツキーと心霊現象研究会(SPR )の間に起きたごたごたについて調べ直す作業に手間取っている。
ブラヴァツキーを詐欺師に仕立てて、神智学協会の評判を失墜させたSPRは、1986年になって、その原因をつくったホジソン・リポートはSPRの正式な手続きに基づくものではないことを表明したそうだ。
SPRによってブラヴァツキーの名誉回復が図られたともいえるが、あまりに遅すぎた。
調べてみて、神智学協会の創立者たちは純真で、お人好しすぎた、との印象が残った。一般に形成されてしまったイメージとは対照的だ。
ブラヴァツキーの協力者たちの多くは神秘主義的能力の持ち主で、彼ら特有の世界を形作っていたといえるのかもしれない。それが当たり前だから、相手にも自分と同じような能力があるからといって、特殊なことだとは思わないのである。
心が綺麗でないと神秘主義的な、高級な能力は目覚めないから、ある意味で彼らは赤ん坊のように騙されやすい一面を持っているのだ。
というのも、騙されているとわかっていても、騙す相手の奥底にも美を感じてしまうから、その美の印象深さのためについ信じたくなり、結果的に騙されてしまうのだろう。
『シークレット・ドクトリン』の原著からサファイアのような美麗な光が出ているのを見るわたしにしても、わたしが辛辣な癖に、子供のように騙されやすいところがあることを、わたしのこれまでの暮らしをご存知の方々は否定しないだろう。
全てにおいてスケールの大きなブラヴァツキーは、騙され方や傷つき方も、半端ではなかったのだ。
ブラヴァツキーとSPR との間に起きた詳細は『近代オカルティズムの母 H・P・ブラヴァツキー夫人』(田中恵美子訳、神智学協会 ニッポンロッジ、昭和56年)、『シークレット・ドクトリン 宇宙発生論(上)』(田中恵美子&ジェフ・クラーク訳、神智学協会ニッポン・ロッジ、平成8年第3版)中、「『シークレット・ドクトリン』の沿革」に書かれている。
遅れついでに、神秘主義者として書いたエッセー集の最初の1冊をキンドル出版しておこうかなあ。
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