歴史短編1のために #13 身分の序列を厳格に規定した「士農工商」令を発布した将軍は誰?
祐徳院(花山院萬子媛)をモデルとした歴史小説のためのノート。
「歴史短編1のために」を始める前に、カテゴリー「初の歴史小説」には№43まで投げ込んでいたのですが、現在は非公開にしています。現在公開中のノートも、いずれ非公開にすることと思います。
極めて不完全なノートですので、当カテゴリーに属する記事へのリンク、引用などはご遠慮ください。
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しばらくぶりの江戸時代の歴史。萬子媛に迫るには、江戸初期から中期にかかるくらいまでをよく調べる必要があり、江戸時代の骨格を築いたといえる思想家であり政策家であった林家三代――林羅山・鵞峰・鳳岡、二人の黒衣の宰相――以心崇伝、天海について、調べなくてはならない。
朱子学の勉強が嫌で逃げていた林羅山からと思い、鈴木健一『ミネルヴァ日本評伝選 林羅山 ――書を読みて未だ倦まず――』(ミネルヴァ書房、2012年)を読み始めた。
道春点とは羅山の施した訓点のことで、漢文訓読の基礎的な型となった。(p.9)
林羅山が訓点に関わっていたとは知らなかった。ざっと年譜を見て、羅山の博覧強記ぶりに驚いた。
勢い余って、地動説と地球球体説を主張したイエズス会の日本人修道士イルマン・ハビアンを地球方形説と天動説で論破したというのだから、笑ってしまう。「その後ハビアンは信仰に動揺を来たし、後の棄教につながっていく」とウィキペディアにあり、ハビアンの方が正しいのだから、ちょっと気の毒だ。このとき羅山、24歳。
朱子学を好む羅山に僧形を命じた家康。このあたり、家康のバランス感覚が働いているのだろうか?
そして、ふと考えた。あれっ、身分の序列を厳格に規定した「士農工商」令――正式名称はええっと?――を起草したのは誰だったっけ? 発布した将軍は?
わたしはハビアンのごとく、動揺を来した。
思い出せない。
林羅山であるはずはない。なぜって、『葉隠』で、肥前佐賀藩の初代藩主・鍋島勝茂に、羅山が、鍋島家のご先祖は誰かと尋ねるくだりがあり、鍋島の殿様はその場の思いつきで小弍氏と答えたというのである。羅山は系図改めを進行させているところだった。
小弍氏の系図を手に入れた勝茂は、それを作りかえて将軍家に差し出したという。それでよかったのだから(それを平気でおしゃべりする山本常朝は二代藩主・光茂に仕えた人物)、まことに大様な感じで、林羅山がカーストにも似た身分制度を起草したとは考えにくい。
では、誰?
黒衣の宰相のどちらかだろうか?
江戸時代を調べれば調べるほど、大雑把と思っていたところがきちんとしており、厳格と思っていたところが大様という不思議さがあった。そして、「士農工商」を厳格に規定した法度をまだ見ていないことに気づいたのだ。
頭の中が真っ白になってググってみると……
ちょっと今時間がとれないので、この記事は書きかけです。
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