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2015年1月17日 (土)

昨日の午前中、文学仲間のFさんからお電話あり。応募者の1人としての要望。

Fさんと前回電話でお話ししたとき、九州芸術祭文学賞について話していた。その話の続きなど、おしゃべりした。Fさんはこの日、午後からNHKカルチャーの文学講座だということだったので(Fさんは講師)、短めに切り上げた。

九州芸術祭文学賞について何を話していたかというと、彼のほうでは既に行動を起こしたそうだが、わたしも同感なので、九州文化協会に手紙を送るか、電話で話すか……いずれにせよ、応募者の1人として要望を伝えたいと思っているのだ。

九州芸術祭文学賞は、九州在住の年配者にとって、希望の星である。

年をとると、デビューに結びつく、中央の大手出版社の新人賞に応募しても通りにくいので、年配者は必然的に地方の文学賞に流れる。

年をとらない人間など、いない。昨日の若者も、明日は老人である。文学のような経験を生かせる分野では、年をとっても創作を続け、デビューしたいと願い続ける人も多いだろう。脳がやられない限り、創作はできるのだ。

地方の文学賞でありながら、中央の商業誌に発表の舞台を持ち、芥川賞候補になる夢を持たせてくれる九州芸術祭文学賞のような賞は希有な存在に思える。

地区選考を通れば、最終選考へ行けるのだ。地区選考には3人の選考委員がいて、全応募作を読んで貰える。

中央の賞に比べると、競争率の低い、まことにありがたい賞なのだが、このありがたい選考が応募者にとっては、案外ネックともなるのだ。

他の地区選考が同じかどうかはわからないが、ここの場合は、3人の地区選考委員が5作ずつ選び、2人に選ばれた作品と3人に選ばれた作品を中心に選考が進められるようだ。

応募者には常連も多く、1度や2度最終選考に行ったことのある応募者は多い。応募者にとっても地区選考委員にとっても、お互いに顔が見えすぎるのである。

それでやる気が湧く応募者もいるだろうが、やる気の失せる応募者も少なくないと思う。

で、Fさんと話していた主催者への要望は、応募者情報を伏せたうえで、毎回ランダムに異なる地区の選考委員が選考を担当するようなシステムにしてほしいというものだ。

ランダムなので、この地区の応募作をここの選考委員が担当することもあるだろう。ぐるぐる回すやり方でもいいかもしれない。

こうしたシステムのデメリットもあるだろうが、年配者たちが何回もチャレンジする可能性の高い賞であるだけに、毎回違った顔ぶれの選考委員に選考して貰えるほうが違った結果が期待でき、やる気が湧くのではないかと思う。

選考委員のほうも、そのほうが新鮮な気持ちで選考に臨めて、豊富な人材もより生かせるのではないだろうか?

要望が多ければ、主催者を動かす力ともなりうる(可能性がある)。Fさん、わたしだけでなく、現選考システムに何か要望のある方は、それを伝えてみては如何かと思う。

わたし自身は、要望を伝える前にもう少し考えてみたいと思っている。

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