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2014年11月19日 (水)

歴史短編1のために #9 ゆっくり進むことに(今後の創作計画)。萬子媛の次男のホロスコープ。

できれば、今月中に短編小説を完成させたいと考えていたが、準備不足で無理なので、もうこうなったら道草食えるだけ食って、ゆっくり進むことにした。

郷土史家に「予定している歴史短編5編のうち、1編は何とか今年中に仕上がりました」と年賀状でご報告できたらと思っていたが、それも無理かもしれない。

インスピレーションが訪れたとき、完成した作品は既に見えた気がした(プラトンのイデア論は、インスピレーションが訪れたときに、ひじょうにリアルなものを感じる)。

だから、本当の目的の長編はともかく、核となる短編(総論といってもよい面もある、全体を包むもの)は仕上がると確信しているし、骨格もしっかりしていると思うのだが、肉付けの段階で、うまくいかないのだ。

何といっても、知識不足が原因でと感じている。

萬子媛の断食入定をモチーフとし、江戸時代の文化、特に宗教・哲学を織り込んで、公家に生まれ、地方の小大名に嫁き、息子たちの死というショッキングな現実に触れ、思想に生きるようになる女性の後半生を描きたいという考えから出発した。

調べてみると、江戸時代の文化の奥深さ、その思想の襞が萬子媛という一人の女性を通して立ち現れてきたのだった。

萬子媛の兄弟姉妹は、花山院家を継いだ定誠以外は、円利は禅寺へ、堯円は浄土真宗へはいって大僧正に。姉は英彦山座主に嫁ぎ、妹は、臨済宗単立の比丘尼御所で、「薄雲御所」とも呼ばれる総持院(現在、慈受院)へ入った。

定誠、武家に嫁いだ萬子媛も結局は出家している。キリシタン、仏教、儒教を包容する思想、宗教の観点から短編を1編は書ける。

萬子媛の伯父に当たる花山院忠長は猪熊事件に関係したかどで蝦夷松前藩へ流された。流刑となった先で京文化を伝えている。また、その息子は黒衣の宰相と呼ばれた天海の弟子となった(公海)。

江戸時代、黒衣の宰相と呼ばれた人物は2人いる。天海と崇伝。

猪熊事件、2人の黒衣の宰相、後陽成天皇・後水尾天皇と幕府との関わりや公家について……ここからは、短編が2編は書ける。

図書館から、後水尾天皇の百人一首抄を借りた。

江戸時代の四つの貿易口となったうちの一つ、長崎口と西国大名による外敵に対する防衛、オランダ東インド会社・オランダ風説書、伊万里焼と藩窯、黄檗文化……これも短編にしたい。

これに、今書いている核となる1編を加えれば、予定した5編となる。

どの1編も他の1編と切り離せない緊密さで関連し合っているため、5編から長編を編むことは可能だと思う。何年かかるかなあ? 

今年は初めてのことで、下調べに時間をとられたが、来年中に今書いている1編を含め、3編は書きたい。再来年、2編を完成し、長編化に着手。

だいたい3年で仕上がるだろうか。うまくいけばの話だが。間で他の作品も書くだろうから、それに時間を食えば、計画が後へずれるだろう。

過去記事で、萬子媛の小伝を書いた直條のホロスコープを作成したが、萬子媛の次男の誕生日が郷土史家にいただいた資料からわかったので、ホロスコープを作成してみた。

尤も、グレゴリオ暦導入前の和暦を正確に換算することはできないだろうし、出生時間もわからないとあって、だいたいのところ。

そのだいたいだと、萬子媛の次男・朝清の太陽は天秤座の充実した域。天秤座に4つも星が入っている。

金星も強調されているので、際立ってエレガント(男性なのでダンディー?)なタイプではなかったかと。外交官向き? これは公家の血筋といえそう。

相当にバランス感覚に秀でた、逆からいえば、無理をするところがあるともいえるかも。光茂に気に入られたというのも、なるほどという気がする。

ただ風と土に星が偏っていて(特に風)、火水に入っていないというのはホロスコープ的にはバランスが悪い。

両親の愛情を一身に受けて、美しく端正に、ほどほど野心もある、よい子に育った息子さんというイメージかな。

この息子さんの急死が萬子媛を慟哭させ、出家の動機となった。

霊的に感じられる萬子媛はとても優麗な、もう何か圧倒的だけれども強引さとは無縁の、まさに高級霊といった印象だ。そこに魅了されなければ、萬子媛を書こうとは思わなかった。

それに、どこかお茶目――というと、語弊があるかもしれないが、コミカルというべきか――雰囲気も感じられたので、圧倒されながらも弾けるような幸福感がわく。わたしに感じられるのは、萬子媛の壮麗なオーラのみだが、オーラとはかくも雄弁なものなのだ。

息子さんは相当なイケメンであった可能性あり? 

黄檗宗の法衣姿の萬子媛は物凄く威厳のあるお顔をなさっているが、卵形の鼻筋の通った、目は現代風で二重か奥二重だろう。口元は小さく、可憐。若い頃は、美貌の才媛という印象の、しかもコミカルで温かみのある人物だったのではないだろうか。

適当なことを書き散らしている記事なので、参考にしないでください。

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