ついに、村上春樹の検索で当ブログにお見えになる方がゼロに。追記:作家らしいエピソード
一昨日、ついに村上春樹の検索で当ブログにお見えになる方がゼロになりました。
村上春樹関係の記事へのアクセスはありましたが、ブログを開始したのが2006年4月。以下の記事を書いたのが5月でした。
- 2006年5月 3日 (水)
村上春樹『ノルウェイの森』の薄気味の悪さ(Ⅰ)
https://elder.tea-nifty.com/blog/2006/05/post_0e40.html
村上春樹を検索して当ブログにお見えになる方が次第に増えて爆発的になり、それから次第に減っていって、検索してお見えになる方がゼロになるまでに、実に8年5ヶ月かかったということです。
わたしがなぜ村上春樹を問題視し、この無名ブログからそれを発信しつづけたかは、当ブログの関連記事や以下の2冊の拙Kindle本をお読みになれば、わかっていただけるのではないかと思っています。
村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち(Collected Essays, Volume 1)/B00BV46D64
https://www.amazon.co.jp/dp/B00BV46D64気まぐれに芥川賞受賞作品を読む 2007 - 2012(Collected Essays, Volume 2)/B00J7XY8R2
https://www.amazon.co.jp/dp/B00J7XY8R2
この先、村上春樹ブームが再来するかどうかはわかりませんが、この時点で村上春樹の悪影響というわたしの危惧はかなり和らいだといえます(まあファンの方々には「悪影響」は許せない言葉でしょうが、8年間記事という形で分析してきた結論です)。
ある意味で村上春樹は日本の現代文学を象徴している人物であり、その人物をわたしなりにずっと追い続けたのは、日本文学の将来に関わることだからでした。
ようやくそのつらい分析(昂揚するような分析ではありませんでした)が終わりつつあると思ったところへ(まだ河合隼雄の分析も残していますが)、春樹を潜在的に用意したとも思えるテーマとして、国民的作家と崇められ、信頼され、お札にまでなっている夏目漱石が出てきてしまいました。
萬子媛を書こうと思い、江戸時代から明治時代にかけて調べなければ、出てこなかった視点でした。
ざっと調べたところでは、漱石の作品を、明治時代の神仏分離、廃仏毀釈の観点から分析した論文には見当たりませんでした。
こうした大事な研究を、無名の物書きが孤独に何の報酬もなく、光の当たらないところでやらなければならないというところに、日本の現代文学の荒廃ぶりを目の当たりにしている感じを覚えています。
奮い立ったり、逆に無気力になったりの繰り返しの日々です。
漱石の「こころ」で中断している部分を書き終えたら、ひとまず漱石を離れ(ることは無理かもしれませんが)、初の歴史小説に行きたいと思います。
以前のように、テレビ番組や料理、映画や音楽の記事を書くゆとりがなくなり、めっきりつまらないブログになってしまったと我ながら思います。ごめんなさいね。
今後とも、どうかマダムNのサイトをよろしくお願い致します。
追記:
サイト「IRORIO(イロリオ)」の以下の記事で紹介されたペーター・ハントケ。作家らしいですよね。
- ノーベル文学賞にノミネートされるペーター・ハントケの不満(宮城 保之)
http://irorio.jp/yasumyg/20141022/170896/
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