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2014年2月16日 (日)

無内容、低評価レビューに思ったこと。Kindle本の無料キャンペーンについて。

 前の記事で、無内容、低評価のレビューに困っていると書きました。

 アマゾンに削除依頼をしていますが、ググってみたところでは、いくつかの要件に当てはまるかどうかの機械的な処理がなされた上で削除が決定されるようです。

 それからすると、無理かなあ。

 わたしは賞狙いの年月が長かったので、実はこの程度のレビューは何ともない――とはいいませんが、一般人に高い読解力や適切なレビューの書き方を求めても仕方がないという思いはあります。

 もっと大きな問題として、文学賞の審査員がこのような書き方をすることが結構あるのですよ。

 内容に具体的に触れもしないで、「面白くなかった」で済ませる審査員。

 Kindle本にもした『台風』が「織田作之助賞」の最終選考に残ったとき、辻村登氏にそういった評価をされました。

  これは一例にすぎません。

 九州芸術祭文学賞の最終選考委員の中には、最終選考に残った作品のタイトルさえ出さない審査員も珍しくありませんでした。そんな中で、故白石一郎氏だけは短いながら全作品にきちんと触れてくださっていました。

 落とされても、何だか神様みたいに見えましたわ。

 最近の九州芸術祭文学賞については知りませんが。

 無内容評価を受けたり、タイトルが出されることすらなかったとしても、予選を通過し、最終まで残れることは、恵まれた話なのです。冒頭部分で落とされる、あるいはそれ以前に落とされることも珍しくない文学賞。

 文学賞の評価の仕方がこんな風であれば、生徒の書く読書感想文やアマゾンのレビューがそれに倣えをするのは自然の成り行きです。

 面白い、面白くない――は当人の主観にすぎないのですよ。

 ☆一つなんてのは、内容以前の本としての体裁に欠陥がある場合に選択するのが普通ではないでしょうか。そうした本に☆一つつけ、注意を呼びかけているレビューを見ました。

 投稿されたレビューに、著者がコメントを書き込めるとは知りませんでした。試しにやってみたところ、できたので、書き込みました(違反で削除されたりして)。以下がレビューに書き込んだわたしのコメント。

具体的に、内容に触れるということが全くなされていませんね。
「ただの日記」と「ただの日記ではない作品」の定義――、
作品のどういったところが、どういう理由で、自己満足に当たるのかの
具体的な指摘――、
どんな作品であれば共感できるのか――、
ここまで酷評するのであれば、最低、以上の三点を明確に述べた上で「ただの日記」「自己満足」と断定すべきでしょう。

 わたしがこの作品を日記体小説としたのには、理由があります。

 事実に基づいたこの作品を、本当はわたしはノンフィクションとして提出したかったのです。が、それをするには、そっとしておく必要がありそうなご両親の承諾を得なければならず、その計画を断念したという経緯がありました。

 なぜノンフィクションにしたかったかというと、統合失調症を患っていた友人は「わたしは完全に狂ってしまうのではないか。自分をコントロールすることが全くできなくなってしまうのではないか。知性のない生き物に成り果ててしまうのではないか」という絶え間ない恐怖と共に生きていて、わたしもその彼女の恐怖に巻き込まれていました。

 彼女がそうなり、わたしも一緒にそうなってしまうような恐怖。その一応の結論が彼女の晩年を描くことで、出たと考えています。その経緯をなるべくならそのままの形で、同じ恐怖に囚われている人々に一つの明るい材料として提供したいと思ったのでした。

 ご両親をそっとしておく、彼女の晩年をなるべくそのままの形で表現する――には日記体小説という形式しかないという判断でした。

 お手軽な作品を好む人向きの作品ではありません。時間があるときに、本の内容説明を書き直したいと思っています。

 同じレビュー主がやはり☆一つで無内容のレビューを書いていたのが、以下の単行本に対してでした。

 総合☆四つで、長文の丁寧に書かれたレビューも多く、羨ましくなりました。小川真由美は嫌いではないので、読んでみたくなりました。

 困らされるレビューを少なくするには(防ぐことはおそらく困難)、無料キャンペーンを行わないことでしょう。今まで通りにするかどうするかは、しばらく考えてから結論を出したいと考えています。

 書いているうちに、レビューに腹を立てたこと自体、忘れかけてしまっています。その単純さが、わたしの欠点といおうか、弱点です。レビュー主の孤独が透けて見える気がしたのはわたしの錯覚でしょう。

 わたしの感情を司る月は牡羊座にあり、パッと燃えて鎮静化してしまうのですわ。愛情を司る金星はクールといわれる水瓶座にあるし、執念深くはなりにくいのです。

 いや、でも、無内容の評価をした文学賞の審査員たちのことは死んでも忘れないでしょうね。

 こんなことに囚われているくらいなら、今すべき大事なことに貴重な時間を注ぐほうが賢明です。

 アマゾンには時間があるときに、セルフ・パブリッシングをさせていただいている者の意見として、今回のことからわたしが改善してほしいと思ったことをメールしたいと考えています。

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