トーセンソレイユ、太って痩せて8着。今年の文学雑感。
児童小説『田中さんちにやってきたペガサス』を書くために馬体験をし、すっかり馬にのめり込んでしまったわたし(賭け事はやりません)。
競馬に出てくる馬は何といっても美しく、YouTubeにアップされた過去の動画をあれこれ見るのが楽しみとなりました。今は種馬として暮らしていますが、ディープインパクトの過去の活躍を見てファンになり、デスクトップ壁紙はディープです。
その後、ディープの半妹であるトーセンソレイユのファンになりました。BSジャパン「ウイニング競馬」をよく観るようになりました。
ディープの子供も沢山いますが、トーセンソレイユは華奢で優雅で――このような資質は競走馬には向かないのかもしれませんが――わたしの小説に出てくるペガサスに似ていると思ったのです。
ペガサスは牡だと思っていましたが、自分で下手な絵を描いたら牝っぽくなってしまいました。それで、ペガサスの飼い主は最終的にミューズになったので(別の説も存在します)、牝あるいは両性具有でもおかしくないのではないか――ということで、勝手に妥協したのですね。
で、出だしはよかったトーセンソレイユですが、調整が難しそうです。前回、秋初戦のローズSには馬体重+32㎏で出走。太らせすぎでは、と思いました。
そして今回の愛知杯(GⅢ)では-14kgの馬体重。
テレビ観戦ではちらっとしかわかりませんでしたが、トーセンソレイユ、後方にいて、おまけに少し口を開けて、きつそうに見えました。見間違いかもしれませんが。そのまま18頭中11着。
1着は12番人気のフーラブライト、2着は14番人気のキャトルフィーユ、3着は13番人気のコスモネモシンでした。ちなみにトーセンソレイユは7番人気でした。
何にしても、コンディションがもう一つという印象でした。
武豊騎手が乗った1番人気のスマートレイヤーは6着、2番人気のアロマティコは14着、3番人気のゴールデンナンバーは13着という結果でしたから、競馬というものはなかなか予想が難しいようですね。
わたしがもし馬券を買うとしたら(賭け事はしないので、あくまで仮定の話ですが)、大好きなトーセンソレイユは買わないでしょう。今は心身共に不安定な印象で、あまりやる気がないように見えるからです。
これからもトーセンソレイユを見守りたいと思います。
いつか、トーセンソレイユの暮らすノーザンファームに見学に行きたいものです。
そういえば、夫は秋に山口の湯田温泉へ、かつての会社仲間と出かけましたが、メンバーの一人(メンバーは既に定年退職した人が多いのですが、その人はまだ現役です)に、奥様の実家が北海道で、競走馬の生産牧場だという人がいます。
ノーザンファームではありませんが、有名な牧場です。いつか取材にいって、馬小説を書いてみたいものです。
まあその前に書かなければならない小説があれこれあります。『気まぐれに芥川賞作品を読む ①2007 - 2012』もまだ出していない始末。
細々とした用事に時間が潰えます。来年は少々主婦業をサボってでも、本腰を入れて初の歴史小説に取り組まなくては。でなければ、貴重な資料をもたらしてくださった郷土史家に申し訳が立ちません。
電子書籍はその合間を縫って出していきたいと思っています。オンデマンドも考えているところです。割高になるので、買ってくださるかたがあるかどうかはわかりませんが。
それにしても、日本の文学界がすっかり赤いとは知りませんでした。資本主義国に住んでいながら、学生の頃から文学を志してきたわたしは共産圏に住んでいるようなものだったのだとわかりました。説明しにくい不自由感、抑圧感、文学観の甚だしい違いはそれだったのだとつくづく納得。
内部で書いている人には自覚がないかもしれませんが、日本で流行っている作品の傾向がはっきりそのことを裏書きしています。
大正から昭和にかけてマルクス主義が知識人の間で流行り、質の高い作品が生まれましたが、それは元々教養のある貴族的な人々が純粋な動機からそれをやったからよかったのです。今の日本のマルキシズムはそれとは別物です。
戦後、それまで知識人を熱中させたマルキシズムとは別の経路から、質の異なるマルキシズムが日本に入り込んできました。布教者はGHQに潜んでいたという話です。
マルキシズムがキリスト教の一種であるとはよくいわれることですが、マルキシズムを続けるなら続けるで、もっときちんとした検証、研究がなされるべきでしょう。
いずれにしてもわたしには、マルキシズムのような単純な唯物主義から優れた文学が生まれるとは到底思えません。今の日本の文学状況がそれを嫌というほど物語っていると思います。
そもそも、明治の神仏分離で、それまでの日本人の宗教観は破壊されていました。わたしが書こうとしている初の歴史小説の主な舞台は江戸初期から中期ですが、その辺りまで背景に取り込みたいと思っています。
この国でこれからもアマチュアとして書いていき、それでどうなるのか、わたしにはさっぱりわかりませんが、とりあえず初の歴史小説を完成させます。来年の今くらいには、大まかにでも書き上げていたいものです。
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