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2013年11月16日 (土)

創作状況

初の歴史小説は、郷土史家にご教示いただいたお陰で、萬子媛の人生の輪郭が見えてきました。 昨日、郷土史家にお礼の手紙をしたため、再度お尋ねすることが出てくる可能性はありますが、ささやかな感謝の気持ちを表したいと思い、妹や夫がすすめてくれた全国で使えるギフトカードを同封しました。

仲介の労をとっていただいたお嬢様、妹にはウェッジウッドの紅茶。

ウェッジウッドの紅茶というと、詩人と呼んでいた女友達を思い出します。以下は彼女をモデルにした日記体小説です。サンプルをダウンロードできます。
  ↓

詩人の死

小説を書きたいという気持ちが先走り、いざ取材を始めてみると、わからないことばかりでした。

でも、郷土史家のおたよりにあった回答は、古文書を根拠とした信頼性の高いものでしたし、ご見解はわたしには納得のいくものでした。

一気に霧が晴れたような心地がしました。

神社に拘って取材をすすめていたとしたら、おそらく霧は濃くなるばかりだったと思われ、霧の中から脱出することを考えないわけにはいかなくなり、結果的に小説の計画を中断せざるをえないところまで追い込まれていたと思います。絵本の企画者に優秀な郷土史家を教えていただけて、幸運でした。

あとは、どう小説を書くかです。短編にするのか、中編にするのか、長編にするのか。長いものにしようと思えば、全体的に細部を書き込む必要が出てくるので、下調べが重要となってきます。

200~250枚くらいの中編から長編にかかるくらいの作品を書きたいと思っていますが、それが可能かどうかは、今年から来春までに、わたしがどれくらい猛勉強できるかにかかっていると思います。

しばらくは勉強に次ぐ勉強ですね。郷土史家が「萬子媛についての最も古くて上質の資料」と書かれていた「祐徳開山瑞顔大師行業記」の現代語訳。調べなくてはならないのは、江戸時代全般(特に江戸初期から中期、その時代の海外)。明治政府による神仏分離。武家と公家(特に鹿島鍋島藩、龍造寺一門。藤原氏及び花山院家)。出島の三学者の著作(特にケンペル)。黄檗宗。英彦山修験道。

こういったキイワードを調べ、理解し、萬子媛の背景を探り、その魅力を最大限に作品に生かさなくてはなりません。

なすべきことがわかって、ホッとしたところがあります。

小説の完成までには時間がかかりそうなので、気分転換のためにも、電子書籍は時々作成するつもりです。

黄檗宗、英彦山修験道、神仏分離関係と一緒に、ちょっと面白そうな本を図書館から借りました。以下の本。

どさくさにまぎれて購入した19世紀後半の有名な旅行家イザベラ・バードの伝記は面白すぎます。実は、勉強を中断して(小説の資料として訳に立つ部分はありますが、彼女が日本を訪れたのは明治になってからなので)それを読んでいるところです。

比較的最近、名作とされている『イワン・イリイチの死』を読み、トルストイに欠けている面がはっきりわかったので、それに関するエッセーを書くつもりでいるのですが、テーブルの上もパソコンの横も、本や資料やメモだらけで、ちっとも片付きませんし、再度トルストイへ行く余裕が持てません。テーブルを共有している娘には鬱陶しいことと思います。

初の歴史小説が終わるまでこの取り散らかしを続けるわけにはいかないので、ここ数日のうちに整理しなくては。

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