お盆に思い出す、詩人と呼んだ女友達のこと
お盆には、わたしが当ブログで詩人と呼んでいた女友達を思い出します。
2012年2月2日、午前11時15分――最後に電話で話してから、翌々日の死でした。
敏感なほうのわたしですが、何の予感もなく、夢も見ず、死後の訪問もあったかどうかさえわからず、以後も何の連絡(?)もありません。
電子出版したばかりの小説『昼下がりのカタルシス』の語り手遼子のように、神秘主義者のわたしには死んだあとで別れを告げにきた数名がありましたが、そうやって訪ねてきた人々は、いずれも死後のことに一般人よりは知識がありました。
わたしが詩人と呼んだ女友達は如何にも詩人らしい個性的な人で、哲学肌でしたが、死後のことへの関心、知識、理解力は一般人の域を出ず、わたしは彼女の病気(統合失調症)のことを含め総合的に考えて、神秘主義的な話題にはほとんど触れたことがありませんでした。
ブログでこれほど饒舌におしゃべりしているのにと思われるでしょうが、普段わたしは変わったことはほとんど話しません。ブログでは取り繕いたくないし、無駄な時間つぶしをする気もないので、本当に関心のあることを、同じ関心のある人々に向けて書いているのです。
あの世での彼女のことはわたしには全くわかりませんが、たぶん、この世で制限の多い暮らしを送っていた分、すこやかに、楽しく過ごしているのではないかと想像しています。
彼女の人生は高校時代から長年、統合失調症との闘いの連続でしたが、生きることにおいても、考えることにおいても、感じることにおいても、純度の高さを感じさせ、難しいテーマに挑んでいる修行僧のような雰囲気がありました。わたしにはすばらしい友人であり、文学の同志でした。
彼女の小詩集はこちら⇒友人の詩/行織沢子小詩集
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