事件小説『地味な人』の表紙絵
事件小説『地味な人』の表紙絵。画像を圧縮、縮小しているので、わかりにくいかもしれませんが、タイトル文字が牛模様です。画像をクリックしたら、拡大画像が出ます。
その下の無料写真素材サイト「足成」からお借りした写真素材は、ミニチュアの肉屋さんですね。
今回テキストで学んだのは、ロゴ作成のメニュー(ファイルメニュー⇒画像の生成⇒ロゴ)を使った様々なロゴの作成でした。様々なロゴが、こんなに簡単に作れるとは思いませんでした。
可愛らしい牛模様ですが、小説の内容を考えると、ちょっと悲痛な意味合いがあるのです。色も。
表紙が先にできて、古い感熱紙原稿から写す作業はこれからで、100枚+校正だから、少し時間がかかるかもしれません。感熱紙をコピーしておけば、今電子書籍にする必要もないのですが、後回しにするだけしてきたので、これ以上は延ばせないところへ来ています。
改めて読むと、子育て時代にしか実感できない深刻な問題を追究した作品だという気がします。今は社会不安のため、お先真っ暗にすら思えるほどですが、高度成長だ、バブルだ、といっていた時代もその時代なりの深刻な問題があって、人間の暮らしはいつも大変なんだなと思わされます。
お気楽に見える専業主婦も大変です。社会的な扱いという点で、専業主婦には夫の社会的地位が痛いまでに反映されるからです。昔は今よりそれがずっと強かったですね。
否、もしかしたらそうではないかもしれません。比較的最近起きた事件で(詳細は失念しましたが)、この点ではあまり変わっていないか、むしろひどくなっている可能性もあるのではないかと思ったのです。
社会現象・心理の分析、リアリズムが特徴的な作品なので、原稿を写していても苦しくなりそうです。
でも、当時、学生だった娘に読ませたら、女性主人公は大変な事件を惹き起こすにも拘わらず、娘は彼女が大層気に入ったみたいでした。
女性主人公の造形には苦労したのです。書いていて、好きになれるタイプにしたかったから。地味でありながら、決して忘れられないような人物像を造形してみたかった……女性主人公は大和撫子のよさを残しているような女性です。
その甲斐あってか、娘は今でも覚えていて、情感を揺すぶられるようでした。夫もこの作品のことは覚えていて(アメリカ型商業主義を具体的に描くため、アメリカに視察旅行に出かけた夫に結構取材したのです)、二人とも登場人物を思い出すようで、ナイーヴな表情になってくれるのが思いがけない嬉しさでした。
昔の作品ですが、これは電子書籍にしておきたいと思いました。
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