やっぱりだめだ~!
例のミニチュア、ストーリーもプロットもできていて、3分の1書いてみたが、乗れない。『不思議な接着剤』も、結局進められないわね。カタリ派を感じるためにはモンセギュール、マリー=マドレーヌを感じるためにはサント=ボームに行ってみないと、ぴんと来ない。
岩壁を穿った寿蔵(存命中に建てておく墓)で禅定に入り、一週間以上。1705年4月10日に大往生を遂げられた萬子媛(田中保善『鹿島市真実の記録』平成2年)を高貴な貴婦人として感じたくらいだから(小さな春をプレゼントしてくださった)、モンセギュールとサント=ボームに行けば、何か感じられる可能性は充分にあるとわたしは踏んでいるのだが。
誰にでも書けそうな作品なんて、わたしは書きたくない。
虚しく、モンセギュールのホテルまでリサーチしてしまった。日本人の複数の推理作家がカタリ派をモチーフとしていて、そのうちの何冊かは読んだが、全くぴんと来なかった。そういえば、シモーヌ・ヴェイユをモチーフとしたミステリーまであったっけ。
その中で、ミステリーではないが、堀田善衛の『路上の人』はモンセギュールの攻防を描いた力作だった。
わたしは神秘主義者の視点で書きたいのだが、取材に行けないとなると、手も足も出ない感じだ。結局、縁がないのだろうか。
2月の中旬から電子書籍作りに明け暮れていたので、その癖がついたのか、GIMPを開かない日は寂しく感じる。
プロ作家の小説のサンプルをずいぶんダウンロードしてみたが、Paperwhiteで読むと、わたしの作品と同じ体裁で読めるので、自分の作品を読む感覚で校正してしまい、結構ひどい言葉遣いがそのままになっているなあと思う。単行本という体裁に騙されていた気がしてしまう。
ミニチュアは投げ出す可能性が高い。
登場人物といくつかの場面は鮮明に存在していて、それは目に見えるほどなのだが、登場人物が置かれた物理的な描写が、全くできないとなると、鮮明な場面につながる場面が完成できず、どうにもならない。
来月はまた本を沢山出したい。これまでに7冊出して、13冊売れた。儲けは見てもあまり意味がない程度のものでしかないが(これでモンセギュールに行くのは、死ぬまで頑張っても無理だろう)、電子版とはいえ、本を出せるだけでありがたい。Amazon Kindleと一太郎に感謝。本を買ってくださった方々に感謝しています。
全本、サンプルをダウンロードできます。
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