トラウマっぽいけど、心臓への影響はなし。作業と翻訳サービスの話と文学論。
夜になり、ベランダからオレンジ色や赤い色のライトが見えると、火事を思い出して怖くなる。
赤系の色は大好きだった。透明感のある赤は特に。
学生時代はブルーが大好きで、憑かれたようにその色ばかり着ていたが、たまに赤を着ると、「へえー赤、凄く似合うんだ」と驚かれた。
そんな大学時代のわたしには緑色ばかり着ている綺麗な女友達がいて、着ている物ばかりか持ち物まで徹底した緑主義(?)。ゆえに彼女は葉緑素といわれていた。
わたしが着る物の基本色はクールな色だが、子育て時代を通してジーンズとセットで着ていたジャンパーは真紅だったし、長く着ているオーバーは赤紫。綺麗なピンク色も、ワンポイント的にあると、落ち着く。
赤系でも、オレンジになると似合わなくなり、黄色、茶色、緑色はさっぱりだ。
神智学の本、ブラヴァツキーの『実践的オカルティズム』で生まれた曜日を調べると、普通のカレンダーでは金曜日になるのだが、神秘主義的には生まれた時間によって調整が必要となるらしく、火曜日になる。色は赤。
赤とは相性がいいはずだ。それなのに、今は赤が怖い。オレンジも。
物音がすると、ドキッとする。
しかし、不思議なことに、火事が起きたとき、何度も心臓が縮みあがるような思いをしたのに、心臓は至ってすこやかだ。一度も、ニトロのお出ましはない。
たぶん、冠攣縮性狭心症の発作期(?)ではないからだろうが、それにしても……この心臓、マイペース。
生命保険料の前払いが2年半分残っている。更新できるかどうかわからないので、骨腫瘍の手術はその期間内にできればと思う。
弁膜症も、もしいずれ悪化するものなら、その期間内にさっさと悪化するなり何なりしてほしいものだ(?)。
尤も、心臓関係は出ないかもしれない。出たところで、妻型を切り離した生命保険だから、大した金額は出ないが、緊縮財政下では少しでも違う。
作業のほうはちんたらとだが、進めており、息子の女友達に英訳して貰えるかもしれない作品の再校正は終えた。
この作業は、電子書籍にする場合の最終チェックも兼ねていた。
チェックを終えたのは、児童小説『田中さんちにやってきたペガサス』『病院で』『卵の正体』、童話『マドレーヌとわたし』。
『病院で』は、作品として弱いものを感じている。本当に習作という出来具合で、ショパンの完成度の高いエチュードのような自律した作品と考えるわけにはいかない。
従って、『病院で』の電子書籍化は見合わせるかもしれない。好きなところもあるのだけれど。『マドレーヌとわたし』『卵の正体』は問題ないと思う。小品ながら、それなりに自律している。あまり高いレベルではないが。
純文学小説『台風』は既にチェック済み。
Kindleダイレクト・パブリッシングで電子書籍を出版するために残っている作業としては、あと、ギンプを使った表紙の作成と作品の説明文の執筆だ。
ギンプ……久しぶりに起動させると思うと、ドキドキする。まずは、最初にKindleストアに出したい『田中さんちにやってきたペガサス』だ。
ギンプでうまく作成できなければ、パブー用に作成した表紙を使うしかない。
お絵描きのほうは徐々に……。あとで表紙だけ替えることもできるようだし、本文の改稿と合わせて第2版として公開することもできるだろうから、表紙絵にかける時間はそこそこにしておきたい。
新しい作品を書かなくてはならないし、遅くとも4月くらいからは中断中の長編児童小説『不思議な接着剤』にかかりたい。昨年はノートしかとれなかった。
それに、夏になると、どうしたって純文学小説を書きたくなるだろう。年1くらいは書いていかないと。大人の小説の書きかたを忘れるわけにはいかない。
昨年と一昨年書いた純文学小説も、電子書籍にするつもりだ。これまでに書いた沢山の小説の他にエッセー集、評論集、手記なども電子書籍にしておきたい。作業が追いつかないが、紙は、燃えたらお仕舞いなのだ。
延焼していたら、焚書坑儒みたいな光景を公開してしまうところだった。
ところで、火事を心配して電話してきた息子と翻訳サービスの話をした。
今は金銭的余裕がないから、どちらにしても無理だが、ここはどうだろう、と思うサービスを見つけたので。
「どうかなあ?」と息子。息子の会社では、1頁1万円もするような翻訳サービスに出したりもするそうで、息子はそれをよくチェックするという。
「まだ自分で翻訳したほうがましだと思うようなのも、多いよ。1頁1万円のですら」だとか。
うーん、10頁2万円で、わたしの掌編がヒンディー語とかアラビア語とかロシア語とかポルトガル語とかになったところをうっとりと想い描いていたのに、少し萎んじゃったわ。この件は、また改めて記事にしたい(それを書いているときに、近くで火事が発生したのだった……)。
娘のふたりのイタリア人のメル友のうち、フィレンツェの書店主さんは本当に読書家で、今はバルザックの『ウェジェニー・グランデ』を読んでいらっしゃるそうだ。
娘はスカイプで話もしていた。互いに独学の初心者なので、勉強になる以前の段階だったみたいだが、互いの背後には本が沢山――。
そのフィレンツェの書店主さんは中年男性で、ハンサムさんではなかったそうだが、ずっとニコニコなさっていたという。背景は、書店内という感じではなく、こぢんまりとした書斎のようなところで、本が沢山あったそうだ。
息子が「教養という点では日本人はひどいと思う。おおかたが労働者になってしまっているから、そんなものは必要ないんだよ。」という。
息子の会社には、高学歴の人も多いという。確か同期の中では息子が大学のランク的に最下位だった(?)と記憶しているが、「学歴がどんなによくても、所詮は労働者だから、教養なんて余分なんだ」というが、そうかもしれない。
労働者には、美味しい食べ物と余暇があればいいだろうから。労働者の余暇に合うのはエンター系の小説だ。
戦後、知識階級が消えていった。国民のほとんどがただの労働者になってしまった。
知識階級は国の文化を設計する人々であったから、日本人は指針のないまま、精神的漂流を続けている。
知識階級の作家たちが担い手であった純文学も衰退を続けており、近年芥川賞で選ばれる作品の正体はエンター系である。いや、エンター系ともいえない欠陥作品としかいいようがない。児童文学は、完全にといっていいくらい、エンター系が独占してしまっている。
それがわたしにもわかり始めたので、海外で売りたいという夢を見始めたのだった。
フィレンツェの書店主さんが源氏物語やバルザックを読まれると聴くと、何だかホッとするものを覚える。
息子は職場の自分のスペースの壁に我流の漢文を貼り付けて、鬱憤晴らしをしているという。
教訓を書くこともあれば、不満を書くこともあるそうで、若い人はそれを見て「呪文みたいで気持ち悪いから、よせ」といい、年輩の人は「ほほう、懐かしいねえ、漢文か……」といって、通り過ぎるそうだ。
息子はきっと、相当な変わり者と思われているに違いない。まあ母親が母親だから、文句はいえない。
最近、仕事で、たまたまベルギー大使館の人と話す機会があり、ベルギーのことを色々と聴けて楽しかったそうだ。
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