迫る総選挙と気になる北の動き。わたしたち夫婦の一年を振り返って。
衆議院議員総選挙の行方がどうなるのかは勿論気にかかるが、北の動きも気になって、溜まった雑用も創作も手につかない。
韓国の大統領選と日本の総選挙の日が近いので、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射する可能性をちらつかせて、韓国と日本を牽制するには、一石二鳥の時期ということなのだろう。
こんな威嚇を恒例行事のように繰り返さなければならないほど、北朝鮮は国として、救いようのない事態に落ち込んでいるということでもある。
夫の定年退職後、この国に吹き荒れる失業の嵐を一心同体で体験してからは、今日までは普通に暮らしていられても、明日はどうなるかわからないという底なしの不安感に囚われるようになった。
鳩山政権が発足したばかりの頃に、民主政権が最終的に日本に何をもたらすかをタロットで占ったところ、タロットカードの中でも最も貧困を印象づけられる「ペンタクルスの5」が出たことは前にも書いたが、わたしは「あれはわが家のことだったのだろうか」と呆然となった。
「ペンクルスの5」に描かれているのは、雪道を歩く病身そうな女性と松葉づえをついた男性で、貧しさと惨めさが彼らの全身を覆っているかのようだ。彼らはちょうど教会の前を通りすぎようとしているところだが、教会の窓は閉ざされている。その教会の窓のステンドグラスに5枚の金貨がデザインされている。
ニュースなど見ていると、数千人単位で正社員削減などと平気で報じていたりするので、ああこの国全体が「ペンタクルスの5」状態なのだと感じざるをえなくなった。
そして、総選挙を前に、この寒空の下、右往左往している立候補者たちをニュースで見ていると、選挙戦を戦っている政治家たちというよりは、失業を恐れたり、この機に乗じてよい職をゲットしようとする、その辺のただの人々に見えてきてしまい、まさに「ペンタクルスの5」の絵そのものに見えてしまうのだった。政治家が国民にしたことが政治家に返ってきている。まるでブーメランのように。
娘の会社の同僚が、「民主政権になってから、何もいいことがなかった」といったそうだが、ホントに何もいいことがなかった。
だが、民主政権は、戦後この国で行われてきた平和教育というものの実態とそれを推進してきた勢力の正体を良識的な人々の目に露わにしてしまったという思いがけない贈り物(?)をもたらしてくれたという点では、トリックスター的役割を担っていたともいえる。
わたし個人にとっても、特にこの一年間は、混乱と失意と再生(?)の日々だった。
夫と結婚してからというもの、周期的にもたらされるハプニング……その集大成的な出来事が到来してしまったという感じで、そのことが逆に原因を明らかにしてくれた面もあった。その原因はおそらく、夫に潜んでいる躁鬱の傾向だろう。
ずっと昔からそうだったと本人がいうくらいだから(確かに大学時代からそんな傾向が感じられた)、病的なものというよりは気質といってよいのかもしれないが、普通の感覚からすれば、躁のときと鬱のときとでは別人のように見える。ジキルとハイドに見える、とわたしは確か過去記事で書いた。
躁のときはとにかく一時もじっとしていられないという風で落ち着きがなく、せわしなく、陽気で活動的で、機嫌がよければ何でもしてくれるという風だが、周囲の刺激に反応しやすくて、何も考えずに行動してしまうように見える。ひどく軽薄に見える。何らかのムードに乗るのが楽しくて仕方がない様子。これほどハッピーそうに見える男はいないと思うほど。
鬱のときは一転して、暗鬱なムードに閉ざされ、動きが鈍くなり、皮肉っぽく、愚痴っぽく、意地悪になる。その合間に、静かな思慮深い夫が現れる。この夫こそが、夫本来の自然な姿なのではないかという気がする。
大学時代に同じ学部の女友達で――その人は鬱のときにも意地悪になることはなかったが――、似たような躁鬱の波のある人がいたので、わたしもそれほど違和感がなかったのかもしれない。
この躁鬱の波について、定年前は職場での出来事のせいかと思っていたが、定年退職後一緒にいる時間が増えると、このあまり普通とはいえない状態をこの人はずっと繰り返してきたのだなとため息が出た。
弱肉強食的な、非人間的な傾向のあった前の職場は夫には合わなかったのではないかと思う。そうした職場環境であるところへ、外部からの強い刺激を受けたとき、あれこれ困ったことを惹き起こしてきたというのが真相だろう。
夫の気質が外部から付け込まれやすいところがあるという点については、わたしも思い知らされたこの一年間であったので、それについては今後も警戒と断固とした対処が必要だと考えている。
定年退職後の職場は夫婦二人で探したといってよい。そういう点で、前職とは違う環境がもたらされている。精神的には比較的よい職場であるようだ。倹約が必要だが、躁鬱の波が大きくなるとき、夫はやたらと物をほしがることがある。こんなときの夫は、玩具売り場でただをこねる子供と同じで、対処が難しい。
わたしは体力上働けないので、作家になるという希望で気を紛らわせるしかない状況だが、何にしても使えるお金が定年退職前に比べると、本当に限られているので、これに対しては、まず、夫の躁鬱の波を小さくするような工夫が最も大切だろうと考える。
夫は躁のときにはどうしても動きすぎたり、睡眠不足になりやすく、それが躁を強め、また鬱状態を招きやすくするので、これまで夫の自由時間に干渉しないようにしてきたことを幾分改めて、睡眠時間を充分とれるように気をつけてあげたり、気温の変化、食事面にこれまで以上に注意を注ぎ、疲れているときは用事もなるべく控えるようにしたい。
食品の買い物は娘に頼むことが多いが、ティッシュペーパーや洗剤や水などの生活必需品は夫に頼むことになる。様子を見ながら、例えば今日でなく、明日にするとか、そんな細かな配慮が夫の気分にも関係してくるのだと思って、あれこれ工夫していきたいと思っている。
新政権もどうか、本当に国民のことを総合的観点から考えて政策を実行し、外部からのよからぬ刺激には臨機応変に毅然と対処してほしい。よい政権が発足することを祈りたい。
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