息子の土産話 その一「シベリアの原野を流れる河が龍に見えた」
息子が1週間の初海外出張を終えて帰国し、昨夜電話をかけてきました。土産話を聴いているうちに、3時間近い長話になっていました。早くも話の半分くらいは忘れてしまったのですが、覚えていることだけでもメモしておきたいと思います。
初海外の印象はとてもよく、滞在中ずっと快適で、むしろ日本にいるよりリラックスでき、そのままずっとアムステルダムにいてもいいと思ったくらいだったそうです。何しろ滞在したホテルが日本円で一泊3万はするよいホテル。朝昼晩きちんとした時間に食事がとれ、仕事は午後6時で終わり、そのあとでパーティーという日程。
日頃遅くまで残業し、食事は外食かどうかしたらコンビニ弁当で済ませ、社会人ドクターとして大学の研究室へ泊りがけで出かけるときは安宿かウィークリーマンション利用の息子にとって、極楽みたいな1週間に思えたとしても不思議はないわね、と話を聴いたわたしは納得した次第でした。
そういうと、「日頃粗悪な環境で暮らしている御袋にも、海外はよいところと思えるはずだよ。行ってみたら」ですって。
うーん、そうかなあ。海外のどこへ、どういうタイミングで行くかにもよるでしょうし、期待が大きいだけに、空振りして帰ってくることになりそうな気もするのですが。いや、そもそもわたしにも海外に行けるときが来るかどうか……。
息子はアムステルダムに滞在し、途中、上司とフランクフルトへ出かけたとのこと。学会に似た会合へ出席し、ヨーロッパを主とする世界の各地から集まった面々の発表を聴くことが、初海外出張における息子の主な仕事だったようです。
「で、発表の内容は聴きとれたの?」とわたし。「いや、全然。でも、発表の内容は渡されたプリントを読めば、わかるからね。滞在中、言葉で困るということは全くなかったよ」だそうで。
乗り物の苦手な息子が片道12時間もの長い飛行時間に耐えられるかも心配でしたが、「体調的にどうということは全然なかった。ただエコノミークラスだったからね、窮屈で、よく席を立っていた。窓からの眺めがすばらしかったよ」とのこと。
中国を通らない、ロシアを通る北回りの直行便コース。ロシア、ポーランド、長く見えていた海はバルト海だったろうとのこと。
シベリアを流れる半ば凍りついた河が凄くダイナミックで、中国に黒竜江と名づけられた河があるけれど、シベリアの原野を蛇行して流れる河はまさに龍の姿かと想えたそうです。「シベリア流刑なんて聞くけれど、あそこに行かされるだけで終わりだと思わされるくらいの凍てつきかただったよ」と、息子。
※関連記事
2012年10月13日 (土)
息子の土産話 その二「ゲーテもアンネ・フランクも金持ちだったんだねえ」
https://elder.tea-nifty.com/blog/2012/10/post-9307.html
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