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2012年7月19日 (木)

あえて、コメントをご紹介

 前の記事で、以下の過去記事に関するコメントの受付を改めて停止したばかりでしたが、気になるコメントをいただきました。

 また例外的にですが、「とおりすがりの」さんからいただいたコメントを、原文のまま、以下にご紹介します。

この作品が発表された当時の世間の反応は自分は知らないのですが、この作品が映画化された際のポスターをみる限り、たしかにかなり健全な恋愛小説として世間には受け入れられているようです。

しかし自分もマダムNさんと似たような感想を正直な所もっています。

一言で言うなら、これは「脈々の受け継がれていく死の呪い」であるのではないかとさえ思うのです。

そしてその呪いの引き継ぎ作業を行っているのは、ほかならぬ「僕」ではないでしょうか。
その僕は無神経なのか図太いのか、それとも無知なのかといったように描かれていて、それが極めて原始的な悪意のようにみえます。

ただ村上さんはこういったような呪いを描くことだけに脳があるわけではありません。呪いと祝いを司る存在が古来において同一であったように、彼はまた祝いを描くのも非常に上手です。

短編集に収録されていて、それが国語の教科書にも乗っている「バースデーガール」という作品があるのですが、お読みになられたでしょうか?

自分はこれを教科書で読んで村上さんを知り、ファンになりました。

これを読めば彼が数々の賞を取るだけに値する、引き出しの豊かな作家だということがきっとお分かりいただけるでしょう。 ”

 村上春樹の作品が教科書に載っていることを、以前、何かで読んだ記憶がありましたが、具体例は知りませんでした。国語力が充分には身についていない段階にある生徒に対して、フィーリングで読ませる村上春樹の作品を教材とするのはどうかな、と疑問を覚えました。

 コメント主には失礼な感想で、申し訳ないのですが。

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