新カテゴリー「芥川賞」追加のお知らせ
カテゴリーに「芥川賞」を追加しました。アドレスは、
https://elder.tea-nifty.com/blog/cat23116495/index.html
よほど気が向いたときでないと芥川賞受賞作品を読まないので、まだ記事数は少ないのですが、芥川賞は日本人の知の方向性を示しているところがありますので、なるべく読んでいきたいと思っています。芥川賞受賞作品・候補作品の批評、芥川賞に関係する文学論などをこのカテゴリーに収録していく予定です。
芥川賞の権威はとうに廃れているかと思い、ネット検索してみたところ、意外なことにはまだまだ健在であるようです。大衆――わたしもその一人なわけですが――を夢中にさせてくれるイベントが少ないこともその理由でしょうけれど、知性に対する漠然とした憧れが芥川賞に関心を向けさせる一動機となっている様子が窺えます。
それにしても、大衆は赤ん坊のように素直で、騙されやすいところがあるなあと驚かされます。芥川賞受賞作品というだけで、後光が射してくるのか、作品を深読みし、美化しようとする健気な振る舞いにはっとさせられます。
わたしは長年作家の卵を続けてきました。たまには賞狙いのギャンブラーになることもありますが、概ね純粋な動機で創作をし、文学に関する考察を続けてきました。
芥川賞――いや、どんな賞を受賞していようがいまいが、文学修業者のわたしにとっては一作品と映るだけです。その観点に芥川賞の持つ社会的な影響力を併せて考え、このカテゴリーに含まれる記事を書いていきたいと思っています。
最近の芥川賞受賞作品を読んでいて憂慮されるのは、文章や作品構成のおかしさです。実験的表現にチャレンジしているのかどうかすらわからない壊れかたと申しましょうか。
実験的表現というのは、基本の習得ができて初めて可能となってくる領域かと思いますが、その基本ができていないという印象を受けるのです。作品の一部がやがて教科書に載るかもしれないことなど考えると、教育への影響が一番心配になります。エンター色に染まった児童文学の問題も根が深そうですが、問題の大本にあるのが芥川賞ではないかとわたしは考えています。
以下はこれまでに書いた記事のうち、カテゴリー「芥川賞」に収録した記事です(タイトルはわかりやすいように書き変えています)。
- 円城塔『道化師の蝶』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2012/02/post-33e7.html - 田中慎弥『共喰い』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2012/02/--146-8229.html - 西村賢太『苦役列車』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/02/post-5cf6.html - 朝吹真理子『きことわ』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/02/post-eac8.html - 赤染晶子『乙女の密告』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2010/08/post-cf62.html - 芥川賞の公益性
https://elder.tea-nifty.com/blog/2010/06/post-37d7.html - 文学界の風穴となるだろうか?
https://elder.tea-nifty.com/blog/2010/06/post-9dc1.html - シリン・ネザマフィ『白い紙/サラム』(第141回芥川賞候補作)
https://elder.tea-nifty.com/blog/2009/09/post-bf91.html - 芥川賞候補者、川上未映子の詩『私はゴッホにゆうたりたい』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2007/07/post_8a5a.html
| 固定リンク
「お知らせ」カテゴリの記事
- 当ブログ内でランキング入りした記事を確認したところ、ファイザーワクチンの妊婦への影響を警告した鹿先生の動画が削除されていたことが判明。→新しくファイザーの内部資料公開に関するナオミ・ウルフ博士の2本の動画を紹介しています。(2024.01.23)
- これから、というかた――同志――のために、もうこの時期ですが、「おすすめ年賀状テンプレート・イラスト2024(令和六年)」を『Nのめもちょう』に公開(2023.12.28)
- 純文学ブログを更新しました。ママカーストをテーマとした純文学小説「地味な人」第18回。(2023.10.09)
- 小説ブログの移転と新ブログの開設。ライブドアブログ「マダムNの俳句手帖」を久しぶりに更新。(29日朝に加筆あり、緑字)(2023.09.29)
- 更新しました。カテゴリー「新型コロナ対策: イベルメクチン」記事一覧(2022.12.10)
「芥川賞・三田文學新人賞・織田作之助青春賞」カテゴリの記事
- Mさん、お誕生日おめでとうございます(2023.11.07)
- 第29回三田文學新人賞 受賞作鳥山まこと「あるもの」、第39回織田作之助青春賞 受賞作「浴雨」を読んで (2023.05.18)
- Mさん、お誕生日おめでとうございます(2022.11.07)
- 日本色がない無残な東京オリンピック、芥川賞、医学界(またもや鹿先生のYouTube動画が削除対象に)。(2021.07.20)
- 第164回芥川賞受賞作品、宇佐見りん「推し、燃ゆ」を読んで(2021.03.29)