ビンラディン殺害に対する各国の反応
リンク: ビンラディン容疑者を殺害 オバマ大統領が発表 - 速報:@niftyニュース
これは、国際法上どう考えても問題があると思う。アメリカでのオバマ支持率がこれにより、上昇したという。アメリカは西部劇に出てくる保安官が好きなお国柄だ。しかし、時代が違うことを認識して貰わなくてはならない。強国の驕りなのか、怯えなのかはわからないが、こんなことが許されるとなると、強国は何だってできるということになりかねない。
わたしはオバマ・ブームのころから、オバマが怖かった。理由のはっきりしない怖さだった。わたしには、オバマ大統領が本当のところ何を考えているのかわかりにくい感じがするからかもしれない。
まず、ビンラディン殺害に対するわが国の反応だが、それは以下のようなものだった。
○日本
菅首相は2日、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者の殺害について「テロ対策の顕著な前進を歓迎する」との談話を発表した。一方で報復の可能性が否定できないとみて、テロ対策の強化を指示した。政府は各国の日本大使館などに注意を呼びかけている。防衛省は全国の自衛隊駐屯地、基地の警戒を強めた。談話で首相は「国際社会のテロへの取り組みに貢献していく」と指摘した。(共同)
国連安全保障理事会、国連事務総長、国際刑事警察機構の声明。
◇国連安全保障理事会
2日、ビンラーディン殺害を「歓迎する」との議長声明を採択した。(読売)
◇潘基文(パンギムン)国連事務総長
「国際テロの黒幕に裁きが下され、大きな安堵(あんど)の念を覚える」との声明を発表した。(読売)
◇国際刑事警察機構(ICPO、本部・仏リヨン)
ロナルド・ノーブル事務総長は「ビンラーディンが死んでも、アル・カーイダとその信奉者は残る。彼らは今後もテロを続けるだろう」との声明を発表し、各国に警戒を呼びかけた。(読売)
次に、各国の反応をニュース記事から拾ってみた。同じ国であっても、反応に違いが見られたりする。またテロに遭った国、アメリカの攻撃で被害に遭った国の反応には苦渋の色が見える。
◆イラン
ビンラディン容疑者殺害を受け、イラン政府は2日、「今後、外国勢力がこの地域にいる理由はない」として、パキスタンやアフガニスタンに駐留する米軍の撤退を強く求めた。米国が掲げた「ビンラディン確保」という駐留の“大義”が消えたことで、今後対米批判を強めるとみられる。
革命防衛隊系ファルス通信によると、メフマンパラスト外務報道官は「これを機に戦闘と罪のない市民殺害がなくなることを望む」と語った。近年、イランは隣国のパキスタン、アフガンと関係強化を図っている。(毎日)
○サウジアラビア
ビンラディン容疑者の母国サウジアラビアの当局者は同国営通信に対し、「(同容疑者殺害は)国際的な対テロ努力に寄与するだろう」と述べた。(朝日)
○イラク
国際武装組織アルカイダの指導者、ビンラディン容疑者の殺害に関し、3日、イラクのタラバニ大統領はオバマ米大統領宛てに書簡を送った。書簡の中でタラバニ大統領は、「ビンラディンは悪の象徴だった」と表現し、イラクはテロとの戦いにおいてアメリカと同盟関係にある、として支持を表明した。(アジアプレス)
アルカイダ系のスンニ派過激派が宗派対立をあおりながら「主戦場」としてきたイラク・バグダッドでは、市民の反応が分かれた。
●スンニ派の水道局員アブ・ムクダトさん(50)は「世界のイスラム教徒にとって大きな損失だ。米国の占領と闘ってくれる人だったのに」とショックを隠さない。…
○一方、アルカイダ系勢力に兄弟を拉致、殺害されたというシーア派の労働者フセイン・アルワンさん(31)は「あの男のおかげで兄弟は殺された。あの男が死んだことで、イラクの治安が良くなることを期待している」と話した。(朝日)
○英国
キャメロン英首相は2日、同容疑者殺害は「世界に大きな安心をもたらした」と述べた。(毎日)
●ロンドンを拠点とする人権派弁護士のジェフリー・ロバートソン氏は殺害は「冷血な暗殺行為であったことも考えられる」とし、ビンラディン容疑者が「殉教者」として崇拝される可能性もあると指摘。オーストラリア放送協会(ABC)の取材に対し、「正義とは、(容疑者を)裁判にかけ、証拠に基づき判決を下すことだ」と述べた。(ロイター)
○フランス
フランス大統領府は声明で「テロとの戦いにおいて重要な出来事」とたたえた。声明は「これはアル・カーイダの終わりではない。戦いは今後も続けねばならない」と強調した。(読売)
○ドイツ
ドイツ政府報道官も声明で「国際テロはまだ制圧されていない。今後も警戒を続けねばならない」とした。(読売)
●元西ドイツ首相のヘルムート・シュミット氏はドイツのテレビ局の取材で、「国際法に違反していることは明らかだ」と強調。また、ビンラディン容疑者の殺害は、反体制活動が拡大しているアラブ諸国で深刻な影響を及ぼす可能性があるとの見方を示した。(読売)
○ロシア
ロシア外務省は声明で、「国際的なテロとの戦いで時代を画する機会だ」と評価。ロシアがカフカス地方で展開するイスラム過激組織の掃討作戦が米軍の対テロ戦と同様の「普遍的な重要性を持つ」と自賛した。(読売)
○中国
中国外務省の姜瑜報道官は、「これはテロとの戦いにおいて重要な出来事で、大きな進展だ」と評価した上で、「国際社会はさらに協力し、テロを根本から取り除くべきだ」と強調。(中国国際放送局)
○イエメン
サレハ大統領の退陣要求デモが続くイエメンでは、サレハ政権、反政府陣営とも同容疑者の死を歓迎した。同国のある政府関係者は匿名で、「真に歴史的瞬間」「われわれはこのニュースを歓迎している。何百万もの人が今夜は安心して眠れるだろう」と話している。(CNN)
○アフガニスタン
カルザイ大統領は、ビンラディン容疑者の死によって、アフガニスタンがテロの場ではないことを世界に納得してもらう一助になるとの見方を示した。同国では長年の間、毎日のように民間人が殺害されてきたと指摘、「多国籍軍が真にアフガンの同盟国なら、今こそアフガニスタンの女性や子ども、老人たちを殺害するのは良いことではないと声を上げるべきだ」と訴えた。(CNN)
○パレスチナ
パレスチナ自治政府のハティーブ報道官は2日、「ビンラディンの排除は世界平和のためになる」と述べる一方で、「彼らが用いた暴力的手段に打ち勝つことが大切だ」と訴えた。(ロイター)
●パレスチナ自治区ガザを支配するイスラム原理主義組織ハマスの幹部ハニヤ氏は2日、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者殺害について「ムジャヒディン(イスラム聖戦士)の暗殺を非難する」と述べ「米国が続ける残虐な政策」を批判した。ガザ市で記者団に語った。(共同)
●ベネズエラ
南米ベネズエラの反米左翼、チャベス政権のハウア副大統領は2日、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者殺害を受け、記者会見で「このような殺人行為が普通に行われ、祝福されていることに驚いている」と述べ、米国を非難した。
チャベス政権は米国などによるリビア空爆も繰り返し批判している。ハウア氏は「政治的、外交的解決策は置き去りにされ、殺人だけが広く行われている」と指摘した。(共同)
●エジプト
エジプトでの民主化要求デモで力を示したエジプト最大のイスラム団体、ムスリム同胞団幹部のバルタギ氏は「テロへの支持は、圧政や占領という状況から生まれる。今こそ、米軍による占領や抑圧的な国家体制の支持を改めるべきだ」と述べた。(朝日)
●スーダン
千人抗議「米国に死を」(ロイター)
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