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2011年5月20日 (金)

20日に、循環器クリニック受診(同じ洞性頻脈の人と話した)

「暑くなったけれど、調子はどう?」と先生。

 わたしは、今月2日にめまいに伴う嘔吐があったこと、18日に背中の酷い痛みが起きたがニトロで改善したことをお話しした。

「ニトロが効いたんだね?」と先生。「はい」とわたし。脈拍、胸の聴診。わたしは以前、呼吸器クリニックでメニエールの薬を出していただいたことをいい、ここでも出していただけないか尋ねた。

 わたしのめまいはメニエールではなく、発作性頭位眩暈症だと思う、と先生。確かに、メニエールと診断されたときは天井がぐるぐる回るめまいの他に、耳の症状があり、それがかなり強かった。耳鼻科での検査では片耳の聴力が低下していた。

 2日に起きためまいは頭を動かすと起き、そのたびに嘔吐したが、耳鳴りも圧迫感も特に感じなかったように思う。先生はまた同じ発作が起きたときのために、めまいを改善するメリスロン、血液の流れをよくするアデホスコーワ顆粒、精神安定剤デパスを出してくださった。

「今度起きたときは受診して、点滴を受けるといい。Nさんと同じ症状で点滴を受けに来る患者さんが何人かおられるよ」と先生。「点滴で治るんですか?」とわたし。「治るよ」と先生。

 ただわたしには、めまいの最中、彼らがどうやってクリニックにまで辿り着くのか、見当もつかなかった。先生はわたしの疑問に「そりゃ、来られないほどひどい人は来ない」とおっしゃった。そりゃそうだわね。

「先生、点滴してくださるのは、クリニックが開いている間だけですよね? 閉まっているときは、わたしはどこへ行けばいいのでしょう?」とわたし。愚問だとわかっていながら、つい言葉にしてしまった。「そのときは救急病院へ」と、苦笑いしながら先生。

 心臓の場合は夜中でもお電話でき、しかるべきところへ入れてくださるそうだが、命にあまり関係しないめまいにはそんな特別待遇はない。

「執筆するときは、じっと同じところを注視するだろ? そして、急に顔を動かしたりすると、めまいが起きるよ。それが原因じゃないかなあ」と先生。まるで、わたしの暮らしぶりを透視なさっているみたいなお言葉。

 そして、なぜ同じところを長く注視して、急に顔を動かすとめまいが起きるのかについて、科学理論的な説明を加えてくださった(難しくて、忘れてしまった)。

 このとき先生に、めまいに処方していただいた薬のことで訊きそびれたことがあったので、薬剤師さんにお尋ねした。発作性頭位眩暈症であっも、メニエールであっても、処方していただいた薬は使えるそうだ。どちらかのための薬というわけではなく、めまいに対処する薬だという。

 ウォーキングのこともお話しした。先生から、「そりゃ体にいいことを始めたね」というような言葉が返ってくると想像していたところ、先生は何か考えているような厳しいお顔となられ、無言。結局ウォーキングに関しては何もいってくださらず、先生はわたしのウォーキングには賛成ではないようだ。

 それでは海外旅行はどうだろう、と不安になったが、云ってしまえ、と思い、お話しした。すると先生は「ひとりで?!」と驚愕したように大きな声でおっしゃったので、子供たちが一緒だとお話しした。そして、創作のために海外旅行がどうしても必要だといった(だいぶん先の話なのだが、行ってはいけないとなると、計画も立てられなくなるので早めにお話しするに越したことはないと思った)。

 先生は「行ってくればいい」と優しくいってくださった。「でも、先生。心臓にはニトロさえあればいいと思うのですが、飛行機の中で、めまいの発作が起きたら地獄ですよね」というと、先生は絶句なさったが、すぐに「大丈夫だよ」といってくださった。

 そういっていただくと、大丈夫だと思えてくるのが不思議だ。それにしても、わたしは逆の結果が出ると思っていた。ウォーキングには賛成してくださり、海外旅行には無言だと。

 先生は7月に、水泳とマラソンを組み合わせた競技にチャレンジなさるそうだ。「まさか先生、お医者さんやめてスポーツ選手に鞍替えなさるおつもりではないでしょうね?」というと、先生はぎょっとしたように「そんなことはない。そんなことはないよ、絶対に」とおっしゃった。冗談ですよ。

 大学時代は水泳選手で、毎日10キロは泳いでいらしたそうだ。試合も、最終決戦の会場まで行かれたという。尤も、そこでは予選で負けてしまったそうだけれど、凄いなあ。

 嬉しいことに、クリニックで同じ不整脈仲間が見つかった。わたしより年齢は上だと思うが、それほど離れてはいないだろう。7年前からクリニックへ通っているという。洞性頻脈で、120だそうだ。

「このままだと心臓がだめになるから」と先生にいわれ、テノーミンを飲み始め、彼女はそれと相性がいいそうだ。わたしにはテノーミン、合わなかったなあ。インデラルと同系統の薬ではあるのだけれど。現在、テノーミンだけ飲んでいるそうだ。わたしも長くインデラルだけだった。

 べつの先生からの紹介だそうで、有名な先生に心臓を診て貰えて嬉しいと彼女。何でも先生は、総合病院時代、心臓を止めないで手術を成功させる先生として有名だったとか。心臓が動いていても、縫えるということだそうで。

 以下は、処方していただいた薬。「薬の量が凄い、多いね」と先生。五十肩が痛むので、またロキソニンを出していただいたのだ。勿論、ずっと飲み続けるのはよくないが、今くらいであれば、おなかがゆるくなるくらいで、それほど問題はないそうだ。

 めまいの薬も、めまいが起きなければ飲む必要がない。そのまま旅行に持って行き、また持って帰れたらいいな、と思う。

  • インデラル
  • シグマート
  • ヘルベッサーRカプセル
  • アイトロール
  • ロキソニン
  • プロテカジン
  • メリスロン
  • アデコスコーワ顆粒
  • デパス
  • ニトロペン舌下錠
  • フルタイド200ディスカス 

 以下はgoo Wikipediaより抜粋。自身の参考のために。

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末梢性めまい

末梢性めまいは前庭性と内耳性に分けられる。前庭性めまいは原則として耳鳴り難聴を伴わないものである。良性発作性頭位眩暈症(BPPV)や前庭神経炎が含まれる。内耳性めまいは原則的に耳鳴り、難聴を伴う。メラエール病突発性難聴、アミノグリコシドなどの薬物性や梅毒などが含まれる。末梢性めまいは突発性難聴以外は緊急性が殆どないものの、突然歩けなくなるほど気分が悪くなり、嘔吐することも多く患者の苦痛は強いので診断を急ぐのではなく、まずは症状をとる治療を行うべきである。全体的に低気圧のときに多いといわれている。

前庭系について
前庭系は視覚および筋、関節からの固有感覚とともに体の平衡をつかさどるといわれている。前庭感覚器は内耳にあり三半規管と2つの耳石器からなる。三半規管の受容器をクプラという。三半規管は頭の回転運動を感知し、耳石器は重力や直線加速を感知する。これらの受容器が刺激されると前庭神経活動電位が生じ、聴神経を経て前庭神経核と小脳室頂核に伝わる。前庭神経核からは前庭脊髄路を経て内側縦束(MLF)側頭葉、脊髄小脳路への出力がある。
末梢性めまいの重症度
  • 軽度:歩ける、これは外来で経過観察ができる。
  • 中等度:ふらふらしている、立つのがつらい、嘔吐している、緊急性はない。
  • 重度:立てない、これは入院が必要な場合がある。これくらいになると食事が取れないので点滴管理が必要となる。
末梢性めまいの治療
基本的に治療の目標は嘔吐を止めて、歩行可能状態にすることである。悪心、嘔吐がある場合はプリンペランなどの投与を考える。アタラックスP(25mg)1Aの静注、メイロン(20ml)2Aを5分以上かけて静注すると約一時間くらいで改善する。改善は眼振の軽快や歩行可能かで判定できる。そしてめまい止めとしてメリスロン(6mg)やデパス(0.5mg)を3日間分位処方し、後日耳鼻科受診とする。末梢性めまいで絶対に見逃してはいけないものが突発性難聴である。この疾患は不可逆的な難聴を引き起こすからである。突発性難聴を疑ったらまずは水溶性ハイドロコートン(500mg)を生理食塩水100mlに溶解させ、点滴する。診断に困った場合は突発性難聴として扱い、入院治療となる。
処方例
メリスロン(抗めまい薬)、メチコバール(ビタミンB12製剤であり末梢神経障害に適応がある)、アデホスコーワ(脳循環改善薬である)と頓服でトラベルミン(抗ヒスタミン薬だが、内耳迷路と嘔吐中枢に選択的に作用するため末梢性めまいや乗物酔いにも用いられる)を用いることが多い。
BPPV(良性発作性頭位めまい症)
良性発作性めまい症は加齢や外傷によって前庭の耳石器が遊離し、三半規管に迷入することによって回転性めまいが生じる病態である。一度耳石が三半規管に入り込むとクプラがつっかえとなり治らなくなる場合がある。こうなったばあいはBPPVと診断される。診断はDix-Hallpike Test(ディックスホールパイクテスト)である。このテストでは患側が下になった場合のみめまいがおこる。そして体動によってめまいが増悪し、時間経過とともに消失する。患側が上の場合はクプラがストッパーになりめまいは誘発されない。治療はEpley法(エプレイ法)である。これは遊離した耳石を三半規管を巡らせて前庭に再配置させる方法である。成功すればめまいの根治となるが急性期では悪心、嘔吐を誘発するので行わない方がよいといわれている。よく訓練された医師が行えば80%は根治可能であるが3回ほど行っても改善が見られなければ専門医に相談するべきである。前庭神経炎はBPPVと異なり1か月ほどめまいが持続するのが特徴だが初回の大発作時に受診した場合BPPV様の経過をとることも知られているため、必ず後日耳鼻科の受診を勧めるべきである。
ディックスホールパイクテスト
まず一方向に45度首を傾け上体を仰臥位にする。この時、患側が下になっていれば眩暈が誘発される。
エプレイ法
患側に45度首を傾け仰臥位をとる。首を更に下へ45度傾け、頭部を支えながらゆっくりと反対方向に回す。めまいの消失を待ち、逆方向に90度寝返りをうたせ側臥位とし、そのまま上体を起こす。

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