国会中継を通して改めて知った、菅首相の非常識
日本がどうなるのか、本当に心配だ。第一に菅首相が正気かどうか見極めたい気持ちで、国会中継を視聴していた。
「本部」「会議」がどんどん増えていくことに驚かされていたところ、梅原猛氏を特別顧問(名誉議長)とした「東日本大震災復興構想会議」なる何だか珍妙な会議まで立ち上がった。
それにしても、内陸部にエコタウンというのは、あれは何だろう? ドイツの田園都市をモデル? バイオマス(生物資源)活用による地域暖房を完備したエコタウン??
エコタウンに驚いていたら、今度は東北「食糧基地」構想ときた。
確かに今回の東日本大震災、福島第一原発事故は大変な災害だった。しかし、だからといって、これまで日本で起きた災害に対する対応が参考にならないというわけではあるまい。
自由民主党の脇雅史氏が、震災、原発事故後の首相の対応がどうであったかを質問していた。
それによると、官邸本部は現地本部に権限を委任できるとか。原発事故ではそれがなされなかったため、対応が遅れたことが考えられるようだ。また本部を設置するときは、閣議決定が必要なのだそうだ。そして、ベント(原子炉の格納容器内にたまった水蒸気を、配管を通して外に排出する緊急措置)のとき、全部の大臣が詰めていなかったのはおかしいという。
マニュアルを無視して菅首相はめちゃくちゃなことをやっている、と脇氏は指摘していた。
※参考までに、ラインの続き以下に、ウィキペディアから「災害対策本部」の項を転載させていただいた。
また、下記の法律は、総務省が運営する総合的な行政ポータルサイト「電子政府総合窓口イーガブ」で閲覧できる。
- 災害対策基本法
(昭和三十六年十一月十五日法律第二百二十三号)
最終改正年月日:平成二二年一二月三日法律第六五号 - 原子力災害対策特別措置法
(平成十一年十二月十七日法律第百五十六号)
最終改正:平成一八年一二月二二日法律第一一八号
確かに、これらを見ると、脇氏の指摘が正しかったことがわかる。
ウィキペディアの「災害対策本部」を見ると、菅首相は緊急災害対策本部を設置しているが、それは勝手に行われたもののようだ。それまでは、きちんと閣議決定を経て非常災害対策本部が設置されているというのに。そして、応急対策に一応の目処がついた段階で「復興本部」と称されるような組織に事務が移管され(またはそのまま)解散されたと見られる。しかし、菅首相の頭の中では、応急対策も復興もごっちゃだ。
菅首相が招いた「本部」「会議」の乱立は、本来ありえないことだった。こんなめちゃくちゃをやる首相というのは、恐ろしい。小泉氏といい勝負かもしれない。こんな首相のもとでは、迅速かつ適切な応急対策も、よき復興も望めない。
ただ社民護憲連合の福島みずほ氏の原発関連の質問に対し、戦略的に位置づけられるクリーンエネルギーに力を入れたいということや、原発に関してはこれまでの検証を行うと明言していたので、覚えておきたい。
ところで、当ブログのサイドバー下方に設置したブログ内「人気記事ランキング」を見ると、
- 6位
2011年3月28日 (月)
福島第一原発で、被曝した3人が着ていた防護服と作業の実態
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/03/21-c04a.html - 8位
2011年3月30日 (水)
福島第一原発で続行中の玉突き作業。由々しきプルトニウムの検出。タロットで「世界」が出た訳。
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/03/post-81d7.html - 9位
2011年3月26日 (土)
福島第一原発で、くるぶしぐらいまでの靴を履いた作業員2人が足に被曝、内部被曝も。
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/03/post-e467.html
となっている。
検索ワードでも、被曝した作業員たちのその後を案じているようなものが多く見られる。わたしも気になっていた。
これについては幸い、公明党の加藤修一氏が周辺住民の健康状態と合わせて採り上げていた。政府は、原発労働者の健康状態を長期にわたって構築するデータベースが必要と応じていたから、これも覚えておこう。
脱原発運動が盛り上がっているようだ。地道に活動してきた組織に、若い人々の驚きや感覚的な人々の興奮がのっかっているという印象。
知的で辛抱強い人々の思考と行動こそ、脱原発運動には必要で、こうなって初めて原発問題に気づいたような(わたしも半分はそう)、自分のメリット・デメリット(今は原発)しか見えない人々の短絡的な思考と行動は有害なものとなりかねない。この問題は、興奮して叫んで一気に片がつくというものではないだろうから。
脱原発は絶対に必要だが、一気には無理だろうから、原発は国有にして厳重に管理されるべきだと思う。企業が儲けに走るのは当然で、気高い倫理を求めるほうが間違っている。
脱原発の難しさは、計画停電が工業にどれほど深刻な打撃を与えるかをテレビ番組で知ったことから、わたしにも想像がつくし、またイタリアやドイツの例からもわかる。
脱原発したイタリアはスイスやフランスから足りない電力を買っていて、電気代も高いようだ。脱原発政策を採っているドイツも、フランスから電力を買っているだけでなく、国内の企業が他国の新型炉開発に協力したりもしているらしい。原発でつくられた電力を買ったり、原発開発に協力したりするようでは、脱原発の意味がない。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
“災害対策本部
ウィキペディアの執筆者,2011,「災害対策本部」『ウィキペディア日本語版』,(2011年4月18日取得,http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%81%BD%E5%AE%B3%E5%AF%BE%E7%AD%96%E6%9C%AC%E9%83%A8&oldid=37207926).
災害対策本部(さいがいたいさくほんぶ)とは災害対策基本法(以下「法」)により、災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合に国または地方自治体に臨時に設置される機関、及びそれが置かれる会議室。
国または地方自治体の職員および関連団体の代表等が参加し災害応急対策を推進する。法には基づかないものの大きな災害に遭遇した民間企業等がその対策を推進するため設置する組織も災害対策本部を称することがある。
災害対策本部
災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合に法第23条により地方自治体が地域防災計画の定めるところにより首長を本部長に、関係都道府県および市町村の職員を本部員とする災害対策本部を設置することが出来る。地方防災会議とは別の組織であるが、緊密に連絡を取り合うものとされる。連絡調整のために災害対策本部会議と称される会議が開催されるがこの場には自衛隊の連絡幹部など本来は参加が予定されていない機関の代表も参加し、連絡調整を行なうことが多い。応急対策に一応の目処がついた段階で「復興本部」と称されるような組織に事務が移管され(またはそのまま)解散する。
災害地にあって当該災害対策本部の事務の一部を行う組織として、防災計画の定めるところにより必要に応じて現地災害対策本部を設置する。
非常災害対策本部
法第24条により内閣総理大臣が「非常災害が発生した場合において、当該災害の規模その他の状況により当該災害に係る災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるとき」に閣議決定により内閣府に臨時に設置する機関。本部長は国務大臣。
非常災害対策本部の権限が及ぶ範囲は告示された区域に限られるが、災害応急対策の総合調整を行なうため本部長は関係機関に対し必要な指示を行なうことが出来る。また、非常災害対策本部に派遣された指定行政機関の職員に対し、指定行政機関の長はその権限の一部または全部を委任することが出来る。
非常災害対策本部が設置された災害
昭和期
- 昭和52年有珠山噴火非常災害対策本部(昭和有珠山噴火災害 昭和52年8月11日閣議決定、昭和54年12月4日廃止)
- 1978年伊豆大島近海の地震非常災害対策本部(伊豆大島近海地震 昭和53年1月16日閣議決定、同年8月4日廃止)
- 1978年宮城県沖地震非常災害対策本部(1978年宮城県沖地震 昭和53年6月13日閣議決定、同年11月28日廃止)
- 昭和54年台風第20号非常災害対策本部(台風20号 (1979年) 昭和54年10月20日閣議決定、同年12月4日廃止)
- 昭和57年7月及び8月豪雨非常災害対策本部(長崎大水害 昭和57年7月24日閣議決定、同年12月24日廃止)
- 昭和58年日本海中部地震非常災害対策本部(日本海中部地震 昭和58年5月26日閣議決定、同年12月23日廃止)
- 昭和58年7月豪雨非常災害対策本部(山陰豪雨 昭和58年7月23日閣議決定、同年12月23日廃止)
- 昭和58年三宅島噴火非常災害対策本部(昭和三宅島噴火災害 昭和58年10月4日閣議決定、昭和59年6月5日廃止)
- 昭和59年長野県西部地震非常災害対策本部(長野県西部地震) 昭和59年9月16日閣議決定、昭和60年2月19日廃止)
平成期
- 平成3年雲仙岳噴火非常災害対策本部(雲仙普賢岳噴火災害 平成3年6月4日閣議決定、平成8年6月4日廃止)
- 平成5年北海道南西沖地震非常災害対策本部 (北海道南西沖地震 平成5年7月13日閣議決定、平成8年3月31日廃止)
- 平成5年8月豪雨非常災害対策本部(8.1・8.6水害 平成5年8月9日閣議決定、平成6年3月15日廃止)
- 平成7年兵庫県南部地震非常災害対策本部(阪神・淡路大震災 平成7年1月17日閣議決定、平成14年4月21日廃止)
- 平成9年ダイヤモンドグレース号油流出事故非常災害対策本部(東京湾原油流出事故 平成9年7月2日閣議決定、同年7月11日廃止)
- 平成12年有珠山噴火非常災害現地対策本部(平成有珠山噴火災害 平成12年3月31日閣議決定、同年8月11日廃止)
- 平成12年三宅島噴火及び新島・神津島近海地震非常災害対策本部 (平成三宅島噴火災害 平成12年8月29日閣議決定、平成17年3月31日廃止)
- 平成16年台風第23号非常災害対策本部(台風23号 (2004年) 平成16年10月21日閣議決定、平成19年3月31日廃止)
- 平成16年新潟県中越地震非常災害対策本部(新潟県中越地震 平成16年10月24日閣議決定、平成20年3月31日廃止)
緊急災害対策本部
法第28条の2により内閣総理大臣が「著しく異常かつ激甚な非常災害が発生した場合において、当該災害に係る災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるとき」に閣議決定により内閣府に臨時に設置する機関。本部長は内閣総理大臣、副本部長は国務大臣。当該災害に対して既に非常災害対策本部が設置されている場合は非常災害対策本部は廃止され、緊急災害対策本部がその事務を継承する。
2011年(平成23年)3月11日14時46分頃、東北地方太平洋沖地震が発生した。これを受けて、菅直人内閣総理大臣は、同日14時50分に官邸対策室を官邸危機管理センターに設置し、同日15時14分には自身を本部長とする「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震緊急災害対策本部」を設置した。設置された初の例である。”
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