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2011年3月26日 (土)

福島第一原発で、くるぶしぐらいまでの靴を履いた作業員2人が足に被曝、内部被曝も。

 福島第一原発3号機のタービン建屋地下1階でケーブルを敷く作業中だった東京電力の協力会社の作業員3人が、24日12時10分頃、被曝した。20~30代の男性たちという。

 彼らのうち、くるぶしぐらいまでの靴を履き、深さ30センチの水に浸かっておよそ2時間、作業をしていた2人は、靴の中に水が入って足に被曝したことがわかり、福島市内の病院で手当てを受けたあと、千葉市の放射線医学総合研究所に搬送され、詳しい検査を受けた。

 局所的に2,000~6,000ミリシーベルトという強い放射線を受けたと推定され、現在2人の皮膚に異常は見られないが、今後3週間までに障害が生じるおそれがあるという。火傷と同じような治療を行うことになるという見通し。また尿などから放射性物質が検出され、内部被曝も確認された。

 あとの1人は長靴を履いていたお蔭で、足の被曝はなく、内部被曝もなかった。

 研究所の明石真言緊急被ばく医療研究センター長によると、「2人は食欲もあり、日常生活は全く不自由ない。3人とも週明けまでには退院できると思う」という。

 何とも異様な事件ではないか!

 いうのも、わたしは25日のニュースで、アナウンサーが、陸上自衛隊が放射性物質から身を守る防護服やマスクの調達を急いでいるというのを聴いた。

 福島県内で「避難」や「屋内退避」の指示が出ている地域で活動している隊員は3,000人に上り、化学防護服1万5,000着と化学防護マスク7万5,000枚が用意されていたのだが、これらは一度使用されると廃棄されるため、活動が長期化した場合には足りなくなるおそれが出てきたというわけだ。そこで、陸上自衛隊は全国各地のメーカーに依頼し、防護服とマスクの調達を急いでいるということだった。

 また、19日のニュースでは、東京電力の要請を受けてフランスの原子力大手「アレバ」とフランス電力公社は、核分裂を抑える作業員が放射線から身を守るために必要な防護服1万1,000着、手袋4万組、マスク300個、それに空気中の放射線の量を測定する線量計100個を航空貨物で送ったと報じていた。それらは19日午後に日本に到着する見通しだということだった。ちなみに、「アレバ」はホウ酸90トンなども送ったほか、無人のショベルカーの提供も検討しているとあった。

 「避難」や「屋内退避」の指示が出ている地域というのは、原発のタービン建屋地下1階よりも放射線的に危険なのだろうか?

 協力会社の作業員3人が宇宙服のような化学防護服と手袋とマスクをつけた重装備でありながら、例外的に足だけが長靴とかくるぶしぐらいまでの靴といった軽装だったとは考えにくい。彼らは信じられないくらいの軽装で危険極まる場所に送り出され、2時間もの長い間、作業を続けていたのに違いない。

 同じ場所で作業をしていたにも拘らず、長靴を履いていたり、くるぶしぐらいまでの靴を履いていたりといった統一のなさは、服装が彼らの自由に任されていたということだろうか?

 フランスから送られたものはどこへ行ったのだろう? 防護服1万1,000着、手袋4万組、マスク300個は。それらは、彼らにこそ送られたものではないのだろうか? 24日の作業までには届いていたはずだ。

 それに、週明けにはもう退院だというが、現在障害が出ていないからといって、長期に亘る経過観察が必要なことは確かだ。 

 「毎日jp」の下記のような記事を読むと、どれほど大量の防護服があっても足りないのかもしれないと思うが、しかし、足に被曝した2人の靴と2時間もの作業時間はあんまりだろう。

 海外のメデイアが作業に従事する人々を‘Fukushima Fifty’と呼んで称賛していることをネットニュースで見たが、下記のブログで紹介されている記事は本当だろうか……気が変になりそう。

 原発に関して参考になるサイト

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