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2011年3月22日 (火)

影響が拡がり始めた原発事故。息子から個人指導を受けました②

 相変わらず、予断を許さない福島第一原発。

 21日午後3時55分頃、3号機から黒くなったり灰色になったりする煙が出て、それは2時間くらいして収まりました。

 午後6時20分過ぎ、今度は2号機から白い煙。この2号機には、20日午後3時過ぎから2時間くらいかけて使用済み核燃料プールに40トンの海水を注入する作業が行われていました。

 正門付近の放射線量は、午後5時40分には1時間当たり494マイクロシーベルト、午後6時半には1932マイクロシーベルトと上昇。その後値は下がり始め、午後10時には380マイクロシーベルトになったとか。

 保安院は放射線量の値の上昇に2号機から出た白い煙が関係しているのではないかと見ています。燃料棒が壊れて、プールに放射性物質が漏れ出している可能性があるということです。

 原発事故による放射線の影響が拡がり始めたようで心配ですね。

 21日、茨城・栃木・群馬・福島県のホウレンソウ、カキナと、福島県の原乳について、出荷規制の指示が出ました。また、海水からも放射性物質が確認されたとのこと。

 放射線に対する恐怖。正体がはっきりしないと、余計に怖い気がするので、ネット検索をしてみたところ、放射線に対する理解に混乱が見られる記事も多いように思えました。

 放射線、放射能、放射性物質の捉えかたにバラつきがあります。かくいうわたしも混乱していたわけですが、①のときに、息子から「放射線を出す能力が放射能で、放射能を持った物質が放射性物質。放射能を持った粒子が単独でチリとなっている、元々ただのチリなのだが粒子が付着していることはあるが、“元々ただのチリ”が変質して放射能を持つ、ことはないよ」と説明を受けて、かなりすっきり。

 さらに、「放射線と原子炉について」というわかりやすい図解をppt形式で送ってくれました。わたしの頭に合わせて解説されているので、大変わかりやすく、プリントアウトして夫と娘にも見せました。一家で息子を講師に放射線と原子炉のお勉強……。

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 引っ越し先にほとんどの荷物を運んだあとの空っぽに近い部屋で、量子化学の教科書どころか1冊の本もなく書いたそうで、「間違いがあるかもしれない。でも、そんなに間違ってはいないと思う」とメッセージがありました。

 わたしは児童文学の本を出したいと思っているのですが、息子がこの手のわかりやすい科学の本を書くほうが、商業出版して貰える確率はずっと高いのではないかと思いました。

 ところで、まだ福島第一原発のことは心配ですが、原発のことばかり考えていたのでは身がもたないし、創作の計画が大幅に遅れたので、昨日から創作と読書が中心の生活に幾分戻っています。

 2週間でざっと目を通すつもりで借りてきた、(前にもご紹介した)八坂書房版プリニウス『博物誌』、カバラ神秘主義及びカバラ学の権威ゲルショム・ショーレム『カバラとその象徴的表現』(法政大学出版局)、イアンブリコス『ピュタゴラス伝』(国文社)が放置状態でした。昨日、パラパラとめくってみて、至福の心地!

 偶然開いたところに目下のテーマにとって重要なことが書かれている、ということがわたしにはよくあります。昨日もそうでした。

 また借りたいと思っていますが、返却しなければならないので、次の記事ででも、メモをとっておくことにします。

 それから、ジュンク堂で、岩波文庫の前から動こうとしないわたしに呆れて、夫が上巻を、娘が「綺麗!」と共感してくれて下巻を買ってくれたリョンロット『フィンランド叙事詩 カレワラ』。ブラヴァツキーの論文に引用があり、参考までに手にしてみるだけのつもりだったのです。

 これもまあ、綺麗なこと、綺麗なこと! 小泉保訳も優れているのでしょうね。ここからも断片をご紹介できればと思っています。この叙事詩に、シベリウスが曲にした『トゥオネラの白鳥』が出てきます。 

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