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2011年1月13日 (木)

NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」のお江に見る育児問題

 携帯からです。記事を改めて、このテーマでいずれきちんと書きたいと思っていますが、ちょっとだけ。

 今日は昨日の外出疲れで使い物にならず、最低限の家事以外は寝ていたのですが、頭に去来する想いはNHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』に触発されて少し調べてみた、江の嫡男・家光と三男・忠長の相剋にかんして。

 家光が乳母・福(春日局)に育てられたのに対し、忠長は二代将軍・徳川秀忠の正室・江が手元に置いて育てた子供でした。

 江の血筋と福の血筋や、ふたりの性格の違いからして興味深いものがあります。

 性格といっても想像の域を出ませんが、わたしに印象的だったのは、江の夫であった秀忠がほとんど浮気をしなかったという事実で、現代感覚だけで考えるわけにはいかないはずのこのことにかんし、原因を江の性格に帰している研究書が多いようです。

 肯定的なものでは江が魅力的であったからとし、否定的なものでは江が嫉妬深かったからとしていて、双方を折中させたものもありました。

 この件にかんしてわたしの頭に浮かんだのは別のことで、息子たち家光、忠長に見られる男色の習慣でした。第二代将軍・秀忠はそちらのほうはどうだったのかしらん?(わたしが調べた限りでは、そちらの趣味はなかったようですが)。

 そこのところはともかくとして、円満に描かれる夫婦仲が子供たちをめぐって次第に暗転の色を帯び始め、妻に対する秀忠の思いには次第に変節が加わっていったように感じられます。

 福(春日局)は教養が深く、それが大奥形成に大きく作用したのではないかと思いますが、もう一つ彼女に特徴的なことは信心深さですね。

 仏教を深く信仰するところはあったでしょうが、祈願に命がけになるところなどはむしろ道教的カラーですわね。

 この傾向から、祈願に望みを賭けるしかないほどに不自由な世界に彼女が生きていたという一面が読みとれるように思います。

 ところで、わたしの妹は、仕事をしていた母よりも子守の小母さんに(ミルクで)育てられ、そちらに懐いていたので、乳をあげて育てる乳母と実母の関係がどんな要素を孕むのかが想像できます。

 資料を読んでも隔靴掻痒の感があるので、上に書いたようなことを容れながら、ドラマが終わる前にはわたしなりの江に絡んだ、育児問題を主要テーマとしたエッセーを書き上げたいと思っています。

 娘が吉屋信子の『徳川秀忠の妻』(河出文庫)を持っていたので、横になったままざっと読みました。

吉屋 信子
河出書房新社
発売日:2010-10-05

 資料から適切に取捨選択がなされ、バランスのよい歴史小説に仕上がっていると思いました。

 文章の美しさはさすがですね。

 昨日書店で相当に立ち読みしてしまいましたが(2冊買ったから許して!)、どの資料を読んでも、どの歴史小説を読んでも食い足りない感が残ります。

 満足するには自分で書くしかありませんが、異端カタリ派に着想を得た児童文学作品『不思議な接着剤』→卑弥呼モノ→聖徳太子モノ→江モノ……と、回ってくるまでには相当年月がかかりそうですわ。

 ただこの江モノですと、調べものにはそれほど時間をかけなくて済みそうですし、150枚くらいの小品にできそう。順番を入れ換えて、『接着剤』の次に持ってくるのもいいかもね。

 ナンにしても、エッセーはドラマが終わる前までに書いておきたいと思っています。

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