NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」のお江に見る育児問題
携帯からです。記事を改めて、このテーマでいずれきちんと書きたいと思っていますが、ちょっとだけ。
今日は昨日の外出疲れで使い物にならず、最低限の家事以外は寝ていたのですが、頭に去来する想いはNHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』に触発されて少し調べてみた、江の嫡男・家光と三男・忠長の相剋にかんして。
家光が乳母・福(春日局)に育てられたのに対し、忠長は二代将軍・徳川秀忠の正室・江が手元に置いて育てた子供でした。
江の血筋と福の血筋や、ふたりの性格の違いからして興味深いものがあります。
性格といっても想像の域を出ませんが、わたしに印象的だったのは、江の夫であった秀忠がほとんど浮気をしなかったという事実で、現代感覚だけで考えるわけにはいかないはずのこのことにかんし、原因を江の性格に帰している研究書が多いようです。
肯定的なものでは江が魅力的であったからとし、否定的なものでは江が嫉妬深かったからとしていて、双方を折中させたものもありました。
この件にかんしてわたしの頭に浮かんだのは別のことで、息子たち家光、忠長に見られる男色の習慣でした。第二代将軍・秀忠はそちらのほうはどうだったのかしらん?(わたしが調べた限りでは、そちらの趣味はなかったようですが)。
そこのところはともかくとして、円満に描かれる夫婦仲が子供たちをめぐって次第に暗転の色を帯び始め、妻に対する秀忠の思いには次第に変節が加わっていったように感じられます。
福(春日局)は教養が深く、それが大奥形成に大きく作用したのではないかと思いますが、もう一つ彼女に特徴的なことは信心深さですね。
仏教を深く信仰するところはあったでしょうが、祈願に命がけになるところなどはむしろ道教的カラーですわね。
この傾向から、祈願に望みを賭けるしかないほどに不自由な世界に彼女が生きていたという一面が読みとれるように思います。
ところで、わたしの妹は、仕事をしていた母よりも子守の小母さんに(ミルクで)育てられ、そちらに懐いていたので、乳をあげて育てる乳母と実母の関係がどんな要素を孕むのかが想像できます。
資料を読んでも隔靴掻痒の感があるので、上に書いたようなことを容れながら、ドラマが終わる前にはわたしなりの江に絡んだ、育児問題を主要テーマとしたエッセーを書き上げたいと思っています。
娘が吉屋信子の『徳川秀忠の妻』(河出文庫)を持っていたので、横になったままざっと読みました。
資料から適切に取捨選択がなされ、バランスのよい歴史小説に仕上がっていると思いました。
文章の美しさはさすがですね。
昨日書店で相当に立ち読みしてしまいましたが(2冊買ったから許して!)、どの資料を読んでも、どの歴史小説を読んでも食い足りない感が残ります。
満足するには自分で書くしかありませんが、異端カタリ派に着想を得た児童文学作品『不思議な接着剤』→卑弥呼モノ→聖徳太子モノ→江モノ……と、回ってくるまでには相当年月がかかりそうですわ。
ただこの江モノですと、調べものにはそれほど時間をかけなくて済みそうですし、150枚くらいの小品にできそう。順番を入れ換えて、『接着剤』の次に持ってくるのもいいかもね。
ナンにしても、エッセーはドラマが終わる前までに書いておきたいと思っています。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
関連記事:
- 2011年1月11日 (火)
NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」第1回『湖国の姫』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/01/nhk---2e1b.html - 2011年1月19日 (水)
NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」第2回『父の仇』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/01/nhk---2-3a2a.html - 2011年1月24日 (月)
NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」第3回『信長の秘密』
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/01/nhk3-6ffc.html - 2011年2月 8日 (火)
NHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』第5回「本能寺の変」
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/02/10-4871.html - 2011年2月15日 (火)
NHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』第6回「光秀の天下」
https://elder.tea-nifty.com/blog/2011/02/nhk6-baaa.html
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 日本色がない無残な東京オリンピック、芥川賞、医学界(またもや鹿先生のYouTube動画が削除対象に)。(2021.07.20)
- 芸術の都ウィーンで開催中の展覧会「ジャパン・アンリミテッド」の実態が白日の下に晒され、外務省が公認撤回(2019.11.07)
- あいちトリエンナーレと同系のイベント「ジャパン・アンリミテッド」。ツイッターからの訴えが国会議員、外務省を動かす。(2019.10.30)
- あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」中止のその後 その17。同意企のイベントが、今度はオーストリアで。(2019.10.29)
- あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」中止のその後 その16。閉幕と疑われる統一教会の関与、今度は広島で。(2019.10.25)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- Mさん、お誕生日おめでとうございます(2023.11.07)
- 新型コロナはヘビ中毒で、レムデジビルはコブラの毒ですって? コロナパンデミックは宗教戦争ですって?(12日に追加あり、赤字)(2022.05.11)
- 萬子媛の言葉(2022.03.31)
- 姑から貰った謡本(この記事は書きかけです)(2022.03.15)
- クリスマスには、やはり新約聖書(2021.12.25)
「歴史」カテゴリの記事
- 本日――令和6年4月13日、右も左もない国民運動として「パンデミック条約 国際保健規則改定反対集会」及び池袋デモ行進が行われました(2024.04.13)
- パレスチナ・イスラエル戦争。ロスチャに握られた原発と水道。ユーチューバーによる3年前のガザ観光動画。(2023.10.25)
- ついにわかりました! いや、憶測にすぎないことではありますが……(祐徳院三代庵主の痕跡を求めて)(2023.07.04)
- 皆既月食の最中です(2022.11.08)
- 終戦の日(2022.08.15)
「文学 №2(自作関連)」カテゴリの記事
- Kindle版『気まぐれに芥川賞受賞作品を読む 2007 - 2012』をお買い上げいただき、ありがとうございます!(2024.11.13)
- 神秘主義的エッセーブログを更新しました。エッセー 120「舅の死(ある因縁話)。百貨店でオーラの話。」(2024.09.24)
- Kindle版『村上春樹と近年のノーベル文学賞作家たち』をお買い上げいただき、ありがとうございます!(2024.08.25)
- ひと月ぶりで、すみません。「mRNAワクチン中止を求める国民連合」が発足。ハムスターの腫瘍にイベルメクチンが奏功。「えびとなすとオクラのしょうゆ炒め」(みんなのきょうの料理)。(2024.06.06)
- 『卑弥呼をめぐる私的考察』(Kindle版)をお買い上げいただき、ありがとうございます! (2024.03.18)
「文学 №1(総合・研究) 」カテゴリの記事
- ついにわかりました! いや、憶測にすぎないことではありますが……(祐徳院三代庵主の痕跡を求めて)(2023.07.04)
- 第29回三田文學新人賞 受賞作鳥山まこと「あるもの」、第39回織田作之助青春賞 受賞作「浴雨」を読んで (2023.05.18)
- 神秘主義をテーマとしていたはずのツイッターでのやりとりが、難問(?)に答える羽目になりました(2022.06.22)
- 萬子媛の言葉(2022.03.31)
- モンタニエ博士の「水は情報を記憶する」という研究内容から連想したブラヴァツキー夫人の文章(2022.02.20)
「創作関連(賞応募、同人誌etc)」カテゴリの記事
「テレビ」カテゴリの記事
- Mさん、お誕生日おめでとうございます(2023.11.07)
- すばらしかった安倍元総理の国葬 ①立派だった昭恵夫人、尽きせぬ想いが伝わる菅前総理の弔辞、皇族の方々の気品、精神美と様式美が溶け合った圧巻の儀仗隊、老舗ムラヤマの心憎いばかりの演出(2022.10.02)
- 安倍元首相は、日本の今後をどう案じていたのか? (2022.07.25)
- 日本をこよなく愛した安倍晋三元総理のご冥福をお祈りします。在りし日のピアノ演奏を聴きながら。(2022.07.10)
- プーチン大統領の軍事行動とウクライナの生物兵器研究所(2022.02.27)
「健康 №2(体調) 」カテゴリの記事
- ジェイコブ・ロスチャイルド氏が死去、87歳。風邪が長引きました。(2024.03.03)
- Twitterスペース「福島京大名誉教授が国を提訴!その真意と今後のアクションプランとは」。捻挫している間に誕生日を迎え、翌日、市の長寿福祉課から(絶句)(2023.02.24)
- コロナ禍においても、極めて冷静な某クリニックに出かけました。白血球数、肝機能正常、がんの兆候もなし。イベルメクチン最高!(2022.05.21)
- イベルメクチンについて、久しぶりにツイート(2022.02.04)
- (12月7日に動画を追加)厚労省は、モデルナとファイザーの新型コロナウイルスワクチンで、重大な副反応「心筋炎」が起きていることをついに認めました(2021.12.06)
「メモ帳Ⅰ」カテゴリの記事
- メモ(2012.05.22)
- 『三銃士』に出てきた白黒斑の馬。nea37……氏からのメール。(2011.11.04)
- 児童文学作品A 2)沢山の断片。おおまかなストーリー。(2011.11.03)
- 児童文学作品A 1) カオス状態(2011.11.02)