秋の気配に創作モード
まだ暑さはきついですけれど、さすがに秋の気配を感じてきました。秋になると、以下の俳句が浮かびます。
甕たのし葡萄の美酒がわき澄める(杉田久女)
星空へ店より林檎あふれをり(橋本多佳子)
秋を待ち焦がれていたからというより、ごく自然に、わたしは創作モードとなりました。
そうなると、他のことが面倒になり、未完成だった記事――小学校中学年向き私的推薦図書――なんかも、もう夏休みも終わるんだし、そのうちでいいわね……と独りごとのようにいうと、書店勤めの娘が「原稿用紙、今日なんか物凄く売れたよ~。夏休み終わっても、10日くらいは提出に猶予期間があるのがフツーだから、これから自由読書の本を決める子も多いはずだよ」といいました。
だからといって、その子供たちがわたしのブログの記事を参考にするために訪れるとも思えませんが、完成させておくことにしました。
しばらく自作童話『不思議な接着剤』から離れていたので、昨日から資料を読み返しています。頭の中はもう『接着剤』一色。
そんな昨夜、息子から電話があって、論文の掲載された雑誌を送ってくれるということでした。それは本格的な論文というより、研究の要旨をまとめた案内的なものらしいです。
その前の論文は海外の雑誌に掲載され、ネットで閲覧することはできましたが、名前の確認ができた程度で、わたしには何が何だかわかりませんでした。
が、今度の雑誌は国内の研究者に向けた内輪的なものだそうで、論文の内容はちんぷんかんぷんでしょうが、執筆者紹介などは日本語で読め、その分野にどんな研究者がいらっしゃるかを顔写真と共に眺める楽しみがありそうです。
その雑誌に学生の論文が載ることは珍しいそうで、「たまたまだよ」と息子はいいました。たまたまでもナンでも、何だか、ある意味で、自分のこと以上に嬉しく、わたしの創作にも爽やかな風が舞い込んできたような、よい刺激となりそう。
社会人ドクターの息子は、来月からは長期出張で東京を離れます。
前回の出張で滞在したマンスリーマンションは、マンスリーマンションとは名ばかりのひどい安宿だったらしく、体調にも触るほどだったそうですが(先輩の話では、宿がそんなにひどかったことはこれまでになかったそうで、一種の手違いだったのかもしれません)、今度は一応名の通ったマンスリーマンションだということで、前回よりは暮らしやすいかもしれません。
何しろ前回の滞在先だったそのマンスリーマンションは壁があってないようなもので、隣室の音がまる聴こえだったとか。隣室には一組の夫婦が住んでいる気配で、早朝夫が仕事に出かけるらしく、夜が明けるか明けないうちから、妻が弁当を拵えるらしい揚げ物をする音が聴こえてきたそうです。
そして、その夫婦は決まって激しい口喧嘩を始めるらしいのです。「わたしが病気だということは、あなただって知っているでしょう?」と妻。しばらく罵り合いが続いた後、夫は(たぶん弁当を持って)仕事に出かけるそうです。
一日の序章が隣室から及ぶそんな始まりかただと、真っ白な服に泥をかけられるみたいでしょうね。それに、病気の妻と甲斐性のない?夫が口喧嘩――という一齣には、何かを思い出させるような、不吉で不愉快なトーンがあったことでしょう。
息子は、前回よりは時間的にゆとりのある出張となるのではないかといい、近場の日光、那須高原に行ってみたいと考えているようです。埼玉出身の女友達が子供の頃に宇都宮市で数年暮したことがあるそうで、彼女が詳しいのではないでしょうか。
彼女のことを話すときの息子、いい感じです。尤も、息子は男友達のことを話すときもいい感じなのですが。
温かみのある人間関係を大事にする息子は勿論、わたしたち家族に対してもそれを求めてきました。娘もわたしも、そうした部分は同じですが、夫は気分によって違います。
そこがわたしにはわかりません。たぶん、一生わからないでしょう。わかりたいとも思わなくなりました。それより、自分の信念に従い、よい作品を完成させることに力を注ぎたい。
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