24日に調査官と面談
F家裁の調査官と面談。13:30から15:00くらいまで。ひじょうに物柔らかな対応だった。調査官は若い女性。
父夫婦が、推定相続人廃除(特定の相続人に相続させることが不適当であるか、あるいは不当と認められる自由のある場合、その相続人の相続権を剥奪する制度)の申し立てをした件で、いろいろな質問を受け、わたしのほうからも質問をした。
今回の件は家裁で扱われるといっても、調停ではなく、審判ということらしい。これは家裁の裁判だそうだ。調査官が情報を集め、裁判官が審判(判決に当たる)を下す制度という。
父は母名義の土地のことで申し立てをしたのだが、調査官の勘違いがあり、彼女は父名義の土地だと思っていたとか。
※27日に妹が調査官と面談し、28日に妹と電話で話してわかったことだが、下線のことで、わたしの勘違いがあった。父は自分の財産のことで、申し立てをしたとのこと。ただ、父は母名義の土地のことも、それに含めているのではないかと考えられるとのこと。いずれにせよ、この審判事件で扱われているのは、父の財産に関することだという。わたしたちが仮に相続権を剥奪されたとしても、代襲相続で、それは子供たちに行く。
父はわたしと妹を、母名義の土地の相続から排除したい考えのようだが、父を背後で操作しているのはおそらく奥さんで、土地を父(つまり奥さん)のものにしてしまいたいのだろうとわたしは受け止めている。
しかし、調査官の話によれば、父夫婦には勘違いがあるのではないかという。
というのも、仮にわたしたちが相続人から排除されたとしても、代襲相続で、それはわたしたちの子供に行くからなのだという。奥さんのものになることはないと彼女は説明した。
どれもこれも、初めて聞く制度ばかりだった(そんな詳しいことは法学部で学んだ記憶がない。あったとしても、とっくに脳からこぼれている)。
排除の理由として父が並べたものは、家裁や地裁での申し立てと同じだった(と思う。あまりに多すぎて、覚えていられない)。
調査官にも事情がよく呑みこめていないということだったが、わたしが持参したS家裁からの呼出状、S地裁での判決とその際のわたしの準備書面の写しで、事件の輪郭が見えてきたそうだ。
父の訴え一つ一つのチェック、わたしの家庭環境、経済状態についておおまかに訊かれた。
そうしたわたしとの会話から受けた調査官の感触としては、排除の理由は見当たらないということだったが、判決はあくまで裁判官が下すものだから、それ以上のことはいえないそうだ。
今回の出張費用は税金から出るのですか、とわたしは訊いた。そうだという。
わたしが自身の不安定な体調のことを話すと、調査官との今後のやりとりは書面と電話で可能だとのこと。ただ、裁判官は出張ができないので、裁判官が何か訊きたいことが出てきたときは、こちらからF市の家裁に出向かなくてはならないそうだ。その場合でも、日時の調整は可能だとのこと。
わたしは、父夫婦にこんなことを繰り返されて困っている、と調査官に話した。彼女は気の毒そうに、一応、訴えは受理する仕組みになっていて、訴える内容を変えれば、回数に制限はないといった。
父夫婦が今回の件で、上に訴えを持って行くとしたら、次は高裁になるそうだ。こんなことで高裁。それこそ、何という税金の無駄遣いだろう!
土地のことで、わたしたちの側から解決を図りたければ、やはりこの審判制度を利用することになりそうだ。弁護士に相談することを勧められた。弁護士には、代理権があるからだという。
「お金がありません」というと、要点を書き出しておいて、1時間くらいで相談することを勧められた(30分で5,000円だそうだから、それで1万円)。
「でも、代理権を行使して貰うとなると、それでは済まないのではありませんか? 相当かかるのでしょう?」と訊いた。「そうですね、かかると思います」と彼女。貧乏人には、それを最初にいっとくれ。
となると、弁護士に手順を習い、文書の作成は司法書士に頼んで……頼めないところは、自分でやるしかないだろう。
この何にもならない審判事件は調査だけで6月いっぱいかかり、裁判官に呼び出されるとしたら6月下旬か7月。審判が下るのは8月くらいになるのではないかとのことだった。
あー嫌になる。こんな恒例行事が、一体いつまで繰り返されるのやら。妹と「たまらないわね」と話した。
中世ヨーロッパの魔女裁判と比べたら、そりゃ人道的なすばらしい裁判制度だけどさ。これはこれで、どこかに、おかしさがある。
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