読書のしすぎは、めまいを招く
マイケル・ベイジェント、リチャード・リー、ヘンリー・リンカーン『レンヌ=ル=シャトーの謎』(林和彦、柏書房、1997年)を読み始めたら面白くて……読みすぎて、めまいと吐き気がしてきました。大きな本で、何しろ500頁もあるのです。
『ダ・ヴィンチ・コード』の作者に影響を与えたといわれるので、トンデモ本かもしれないと思ったのですが、読んでおきたい本でした。
『レンヌ=ル=シャトーの謎』の序文を読むと、作者の姿勢がわかり、それはわたしには納得のいくものでした。
ざっと読んだところでは、残る三分の1くらいが事を急ぎすぎた印象ですが、それこそ学生時代から疑問に思っていたキリスト教の教義に関して、コンスタンティヌス帝に関連した部分などは目から鱗ですわ。
だって、イエスはせいぜい紀元前7~4年に生まれたといわれている人で、滅茶苦茶古い時代の人というわけではありませんよ。
それなのに、イエスが神様で、それと続き物になっている最後の審判、死者の復活などは、どう考えても古代エジプト臭いではありませんか。
影響を受けたとしても、時代錯誤的すぎはしないでしょうか?
おかしいわ、変だわとずーっとわたしは弱い頭を悩ませ続けてきたのでした。イエスの教えとキリスト教の教義が、あまりにちぐはぐに思えていたのでした。
その疑問に答えるように、前掲のコンスタンティヌス帝関連の記述があったのです。
これは携帯からなので、明日にでもパソコンから、その部分を抜粋しておきたいと思っています。めまいがするわりには、ここまでよく書いたものよ、我ながら。
序文にあった次のような部分にも、わたしは大いに共感を覚えました。
キリスト教やキリスト教精神の核心はイエスの教えにあり、この教えはさまざまな面で独自性の高いものである。これらは、人類の歴史で過去に存在しなかった価値観なり態度なりを表わしており、人類に『新しいメッセージ』、『よき便り』を伝える、それ自体で意味をもつものである。その内容を支持するために、イエスの伝記物語に古代社会のほかの神々に見られるような奇跡の付随物は不要である。彼の教えにそのようなものが必要であるとすれば、それは教えに重大な欠陥があるか、あるいは信者側の信仰になんらかの問題があるかのどちらかである。
13世紀、ヤコブス・デ・ウェラギネによる『黄金伝説』も、図書館から借りました。
童話のほうも、進める予定です。
好奇心と意欲の強さ、確認したい情報の大きさに比べて、肉体の脆弱なことがじれったいですけれど、とりあえずは休憩が必要なようです。
昨年診て貰って、耳鼻科のドクターに完璧に綺麗といわれた鼻孔は両方とも中が腫れていて、アレルギーとしか思えませんが、やはり昨年に呼吸器科で受けたかなりの項目にわたるアレルギー検査では、ほぼアレルギー気なしとわかったのでした。
でも、かなり腫れていて、鼻をかむとすぐに鼻血が出ます。例の瞼も腫れっぱなし。それでも読書と創作は楽しいものですが、とりあえず、読書に障るめまいをなおさなくては……
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