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2010年3月25日 (木)

『ユダヤ戦記』に読み耽る

 自作童話『不思議な接着剤』の舞台を中世ヨーロッパ風にする必要上、資料として読み始めた中に異端カタリ派、グノーシス、ナグ・ハマディ文書関係があり、その世界にすっかりのめり込んでしまった感がある。

 循環器クリニックを受診したあとで、休日の夫と中心街に行き、書店へ行った。ここまで調べたら、『ユダヤ戦記』を読まないわけにはいかないだろうなと思い、カウンターのところで検索してみると、あった。

 山本書店とちくま学芸文庫から出ていた。どちらも3巻構成となっているが、それぞれ第1巻しかなかった。

 戦記物ということで、積極的に触手を伸ばそうという気になれなかったにも拘らず、格調の高い表現に、思わず読み耽ってしまった。書店で悪いと思ったが、ちょくちょく買うので、大目に見ていただこう。

 家のパソコンで、利用している図書館の蔵書検索へ。どちらもあった。山本書店版を借りよう。今日、夫に図書館から借りてきて貰った、『レンヌ=ル=シャトーの謎』の著者たちの関連書もある。嬉しい悲鳴! 本を読んでばかりだと、童話の執筆が進まないのが困るけれど、この読書、決して無駄にはならないはず……。

 以下に、『ユダヤ』戦記について、ウィキペディアから記事の大部分を抜粋。

『ユダヤ戦記』(ユダヤせんき)は、1世紀にユダヤ人フラウィウス・ヨセフスによって書かれたユダヤ戦争の記録。全7巻。

 成立の経緯
ヨセフスはもともとユダヤ側の指揮官であったが、ガリラヤのヨタパタの陥落によってローマ軍に投降し、以後ティトゥスの配下としてエルサレムの陥落までユダヤ戦争の全期間にわたって従軍した。ヨセフスはティトゥスの凱旋にしたがってローマへ渡り、死ぬまで同地で暮らした。ローマにおいて厚遇され、豊富な資料と自らの体験をもとにして『ユダヤ戦記』を記した。『ユダヤ戦記』の最初の版は80年ごろに完成したと考えられている。ヨセフス自身の言葉によれば、もともとアラム語版が書かれ、それをもとにギリシャ語版が書かれたというが、このアラム語版は現存しない。

もともと6巻構成であった『ユダヤ戦記』に、後にヨセフスが7巻を付け加えている。

 各巻の内容
全7巻からなる『ユダヤ戦記』の各巻の内容と記述されている年代は以下のとおり。

 ●第一巻(紀元前200年ごろ-紀元前4年)
 執筆にいたる経緯、マカバイ戦争の勃発からハスモン朝の成立、ハスモン朝の終焉とヘロデ大王の登場、ヘロデ家の内紛とヘロデ大王の死。
 ●第二巻(紀元前4年-紀元66年)
 アルケラオの継承からローマによる属州化、ユダヤ教各派(エッセネ派、ファリサイ派、サドカイ派)の解説、ティベリウス帝の登場、ユダヤ戦争の発端、シリア知事ケスティオスの敗北、ヨセフスのガリラヤ防衛。
 ●第三巻(紀元67年)
 ネロ帝によるヴェスパシアヌスの派遣、ガリラヤの攻防、ヨセフスの投降。
 ●第四巻(紀元67-69年)
 ヴェスパシアヌスのエルサレムへの進撃、ユダヤ人内部の抗争、ネロの死とローマ帝国の混乱、ヴェスパシアヌスの皇帝推戴、司令官ティトゥスの派遣。
 ●第五巻(紀元70年)
 ティトゥスによるエルサレム攻囲、エルサレム内部の状況。
 ●第六巻(紀元70年)
 神殿の炎上とエルサレムの陥落、ティトゥスのエルサレム入城。
 ●第七巻(紀元70-75年)
 戦後処理とローマでの凱旋式、ヘロディオン・マカイロス・マサダにおけるユダヤ人残党の抗戦と鎮圧。各地でのユダヤ人の陰謀。

 内容と評価
『ユダヤ戦記』は古代のギリシャ・ローマの歴史書にならい、登場人物の演説を随所に挿入するというスタイルをとっている。内容に関しては全編を通して人数の極端な誇張がみられる。また、後に書かれた『自伝』との矛盾点がみられることなどから、ヨセフスが事実を自分の都合のいいように書き換えているという批判が古代からしばしばなされてきた。

しかし、執筆直後から戦勝国のローマ人による高い評価を得ることに成功した本書は、やがてエウセビオスなど初期のキリスト教の著述家によってさかんに取り上げられるようになる。それは『ユダヤ戦記』がマカバイ記と新約聖書をつなぐものであること、福音書と使徒行伝の時代の同時代史となっていることであり、何より執筆者の意図を無視してユダヤ人攻撃のための格好の資料として用いられたためである。

それはエルサレムの崩壊とユダヤ人の受難をイエスを死に追いやったことの報いとして位置づけたためと、福音書にみられるイエスのエルサレム崩壊の預言が成就したことを『ユダヤ戦記』において説明することでイエスの権威を増すことが出来たからであった。現代のリベラル派の高等批評による聖書研究においてはイエスのこの預言は、ユダヤ戦争の終末を知る福音記者がイエスの言葉として語らせた「事後預言」であると解釈されているが、近代初期に至るまで福音書の記述を疑うことは考えられなかった。現在も聖書信仰の教会では福音書の史実性は疑われていない。

ユダヤ戦記. (2010, 2月 6). Wikipedia, . Retrieved 09:25, 3月 25, 2010 from http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%A6%E3%83%80%E3%83%A4%E6%88%A6%E8%A8%98&oldid=30390533. 

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