帰化人について、押えておく必要性
書きかけていた『やまとのあやⅡ』だが、古代史を研究するにあたり、帰化人について押えておく必要性を、今更ながら強く感じ出した。
以下の本は、その参考書として秀逸。
平野邦雄著『帰化人と古代国家』(吉川弘司文館、2007年)
その中で、東漢氏と呼ばれる帰化人に関しては、個人的な事情から最近になって興味がわくようになったが、秦氏については卑弥呼の研究を始めた比較的早い時期から注目していた。それは、前掲の著書に述べてあるようなことからだった。
このように、秦氏は帰化氏族としては不可解なほど、神祗信仰と密着している。宇佐にはじまる八幡信仰も、豊前に分布する秦氏とふかいかかわりがある。
また、前掲の著書に、秦氏と漢氏の特徴を次のように端的に表した一文があるので、メモをとっておきたい。
秦氏の氏族構成が、山城の宗族を中心に、全国に分布する、ピラミッド型の土豪としての典型を示すのに対し、漢氏・文氏は、官人貴族として、大和・河内に集中し、同族同氏の併立型を示し、前者は、在地的、後者は都市的と言いかえることも可能であることはすでに述べた。
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 日本色がない無残な東京オリンピック、芥川賞、医学界(またもや鹿先生のYouTube動画が削除対象に)。(2021.07.20)
- 芸術の都ウィーンで開催中の展覧会「ジャパン・アンリミテッド」の実態が白日の下に晒され、外務省が公認撤回(2019.11.07)
- あいちトリエンナーレと同系のイベント「ジャパン・アンリミテッド」。ツイッターからの訴えが国会議員、外務省を動かす。(2019.10.30)
- あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」中止のその後 その17。同意企のイベントが、今度はオーストリアで。(2019.10.29)
- あいちトリエンナーレ「表現の不自由展」中止のその後 その16。閉幕と疑われる統一教会の関与、今度は広島で。(2019.10.25)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 新型コロナはヘビ中毒で、レムデジビルはコブラの毒ですって? コロナパンデミックは宗教戦争ですって?(12日に追加あり、赤字)(2022.05.11)
- 萬子媛の言葉(2022.03.31)
- 姑から貰った謡本(この記事は書きかけです)(2022.03.15)
- クリスマスには、やはり新約聖書(2021.12.25)
- 大分トリニータ、天皇杯決勝戦進出。札付き巨大製薬会社ファイザー、アストラゼネカの10年前の行状。「ワイス博士の前世療法の問題点について、神秘主義的観点から考察する」を再公開。(2021.12.14)
「歴史」カテゴリの記事
- 新型コロナはヘビ中毒で、レムデジビルはコブラの毒ですって? コロナパンデミックは宗教戦争ですって?(12日に追加あり、赤字)(2022.05.11)
- ウクライナの核心的問題に迫る山口氏の動画(ブレジンスキーについて知っていますか?)。ノルマンディー上陸作戦記念式典で十字を切るプーチン大統領と「死の手」と呼ばれる核報復システム(都市伝説だといいですね)。(2022.04.22)
- 祐徳院について、二代目庵主様の肖像画の不鮮明な写真。イベルメクチンがオミクロンに有効との朗報とアルツハイマーのような症状が起きることのあるワクチン後遺症について、ごく簡単に。(2022.02.01)
- 愛川様がお送りくださった祐徳院関係の貴重な資料が届きました。お礼のメールはまだこれからです。(1月24日に加筆訂正、赤字)(2022.01.19)
- 萬子媛関連で、新たにわかったこと2件(18日に加筆、19日に加筆緑字、20日に加筆訂正赤字)(2022.01.17)
「Notes:卑弥呼」カテゴリの記事
- Kindle本『卑弥呼をめぐる私的考察(Collected Essays, Volume 3)』を販売中です(2014.04.04)
- 宇佐神宮まで、ドライブがてら(2010.06.03)
- 東漢氏の首長の墓(2010.01.02)
- 帰化人について、押えておく必要性(2009.11.12)
- やまとのあやⅡ(2009.12.07)