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2009年9月27日 (日)

実家の解体……父夫婦がまた

 妹が民生委員さんから得た情報では、実家が解体されているのだそうです。

 父夫婦は既に引っ越しているのでしょう。

 実はお盆の初めに、わたしは夢か現かわからないながら、懐かしい、可愛らしい母がふと側にいるような気がしました。

 母が何か伝えたいのだろうかと思っていたところ、妹からお盆の終わりに電話がありました。

 たまたま実家のある街に用事で行ったので、母のお詣りにお寺へ行ったのだそうです。

 すると、母の遺骨は父夫婦が引き取ったと住職さんが告げたというのです。

 移転するからだとか。それ以上のことは住職さんもご存知なく、本当は父夫婦が移転することも口止めされたのだそうです。住職さんも驚いていらしたとか。

 わたしたち姉妹は驚きましたが、何しろ父夫婦には怖くて近寄れないので(カテゴリー「父の問題」参照)、民生委員さんの続報を待つしかありませんでした。

 それがこの旅行中、旅行ガイドで、ザビエル記念聖堂は焼失して再建されただとか、中也の実家はカイズカイブキを残して焼失しただとかいう解説を読んだとき、胸騒ぎを覚えたのです。

 そして、妹からの電話は一昨日、秋芳洞見学を終えた夜、23時頃のことでした。

 新しい情報が入る可能性もあるので、わたしたちはしばらく事態を静観することにしました。

 家は壊せても、亡き母名義の土地はわたしたち姉妹の承諾がなければ、父は売れないはずです。今や、土地という1本の糸だけで辛うじて父と繋がっている状態です。

 思い出の詰まった実家がなくなると思うと、故郷を喪失したような気持ちになります。大切なものも持ち出せないままに。

 いずれ、 母の遺骨だけは必ず取り戻します。今は歯を食いしばって耐え、作品の完成に力を注ぐのみです。

 聴いたのが旅行中の秋芳洞取材後でよかった……こんなときに子供たちが2人とも側にいてくれて、わたしは幸せです。

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