中也関係のメモ
昨日は、湯田温泉からタクシーで秋吉台へ。タクシー代は6,070円でした。途中、台風19号による土砂崩れのため、旧道を通らねばなりませんでした。
タクシーの運転手さんの話では、山口は台風被害なんて、これまではめったになく、平和ボケしていたほどだそうです。
ここで話が遡りますが、松田屋旅館を出るとき、中原中也に詳しかった仲居さんが道路まで見送ってくれました。
そして、道路を渡ったところにある古くからの酒屋さんに、中也のことをよくご存知の女性がいらっしゃると教わりました。
そのうち、取材で伺うことになるかもしれませんね。それほど興味がなかったのに、しきりに中也が語りかけているのを感じましたから。
わたしは仲居さんに、盛り場のある通りはレトロとメルヘンのムードに包まれているが、それは中也が有名になってからのことかどうか、尋ねてみました。
すると、「いいえ、この辺は昔っからこんなですよ。変わりません。ほら、あのお店の屋根の辺りね、中也さんがいらした頃からあんなだと思いますよ」とのこと。
仲居さんのお歳を伺っておけばよかったな、と思いました。おそらく60代でしょう。
湯田温泉の街全体に古くからの白狐伝説と維新の誇りが、独特の瀟洒な感覚を伴って息づいている忘れがたい街。街が中也を生んだのです。
中原中也記念館の内部も瀟洒でした。
常設外のコーナーでは、この期間中、メルヘン運動という観点から中也の作品を捉らえる試みがなされていて、自身の児童文学との関わりからも、興味深い企画でした。
この国の停滞し、退化した児童文学の世界は(というより、文学全体が)今、新しい運動を必要としている気がします。
話題は変わりますが、実は昨夜、妹から重大ニュースがもたらされました。予兆と予感はあったのでしたが……。このことも、またあとで。
写真は、湯田温泉の盛り場のあちこちに置かれた白狐のモニュメント。どのお店の前に置かれているかで、手にしている物が違ったりします。
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