タイトル未定短編小説のために #3/『続・侵入者』のために#1/『不思議な接着剤』ノート
資料として購入したユイスマンス『彼方』(田辺貞之助、創元推理文庫、1975年)。
白か黒かしかないユイスマンス。別の宗教色濃厚な研究書風の作品から想像した通り、緻密だが、思考回路は単純な造りと想わせる。足りないものがある。西洋人の思考法――体質というべきか――にありがちな。
そんな思考法に日本人がなぜ与せるのかがわからない。そこを探りたくて読むわけだが……。
人間観察、分析がなぜああも一通りで済むのだろう? ユイスマンスの視線が人間の内面構造のどの辺りまで届いているのか、見究める必要がある。
グロテスクな作風で、わたしの糧となりそうなものは何もないのだが、資料として読まないわけにはいかない。苦痛!
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わたしの短編『侵入者』のそこそこのヒットに気をよくするわけではないが、続編が書きたくなった。もう題名も決まっている。
独立した一編として読め、長編の一部としても読める書きかたを試しているところでもあるから、失敗したところで、破れば済むだけの話だ。
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書きかけの児童文学作品『不思議な接着剤』の取材後はそちらにかかりきりになるだろうから、タイトル未定短編小説を1/3は書いておきたいところだ。
『接着剤』の資料集めの一環として、恐竜展に行ったことはよかった。
本物の骨とレプリカからは受ける感じが全く違い、本物からは温もりというか、丸みというか、生き物が――骨になってさえ――持つ威厳というか、未だ褪せない躍動感とでもいおうか、そうしたものが感じられ、心を打たれた。
ストーリーを変えるかもしれない。いずれにせよ、恐竜が主役に近い存在感で作品の均衡を破る寸前まで行くだろう。ああ恐竜にラブラブしちまった!
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