宿が決まる。読み応えのある本2冊(鳥居民『昭和二十年』、マルシア・マシーノ『タロット教科書 第1巻』)
夕方まで寝ていたら、めまいが治まり、体調もよくなったのだが、夕飯作りをすると、ぶり返しそうな気がするので、娘に弁当を頼んだ。
そして、前にも触れた鳥居民著『昭和二十年 第一部=1 重臣たちの動き』(草思社、1985年)を読んでいた。
資料を駆使した臨場感に充ちた描写で、わたしの知らない昭和20年というわが国にとってこの上なく重大な出来事の相次いだ年が血肉化されていくかのようだ。読後、感想を記事にしたいと考えている。
息子は、昨年出た『第一部=12 木戸幸一の選択』を先に読み、昨日丸善に『第一部=11 本土決戦への特攻戦備』を受け取りにいったという。息子はこれまでに出た巻を全て揃えたことになる。絶版になっている巻もあるそうだから、出ているぶん全部をわたしは揃えられないかもしれないが、第一部の1巻を齧っただけでもその心配をしたくなるほどの本なのだ。
息子の就活を通して、化学、鉄鋼、非鉄金属といったメーカーに関心が拡がったこともあって、戦争の具体化には欠かせないそうした業界のことや、工場への空襲の記述などが生々しく感じられる。
空襲の記述一つとっても、ただ空襲があった、というような書きかたではなく、それが米軍のどんな意図による空襲だったかがわかるような記述である。敗戦に至る戦争の構造をくっきりと見せてくれそうな書というのが、まだこのシリーズを読み始めたばかりのわたしの印象だ。
ジャンルは異なるが、マルシア・マシーノ著『タロット教科書 第1巻 タロット・ワークブック』(栄チャンドラー訳、魔女の家BOOKS)も読み応えのある本だ。
ワークブックとあって、レッスンごとにテストが挟まっている。レッスンでは、高度な内容がわかりやすく解説されている。わたしにとっては、これまでタロットの解釈に関して疑問を抱いたり、あやふやだったりした部分を強化してくれるような本だ。
話は変わるが、息子から、秋の旅行で泊まる宿を予約したと連絡があった。わたしたちの希望した宿が取れたそうで、嬉しい。湯田温泉の松田屋ホテル、秋吉台の秋芳ロイヤルホテル秋芳館、萩の雁嶋別荘に1泊ずつ。
第一の目的は、勿論、児童文学作品『不思議な接着剤』のための取材。本になるような作品に仕上げたい。
そのために、もう少し体の状態を改善しておかなくてはと思う。涼しくなれば、何もしなくても元気を取り戻せるとは思うが、早めに漢方専門医を受診しよう。あちこち歩き回ると想像すれば、膝も心配になってくる。
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