証拠集めにボイスレコーダー
体具合が珍しいくらいよかったのに、父夫婦の準備書面を見て具合が悪くなり、心不全の症状が出たためか、またおなかが膨らみ、寝たり起きたりだった。
健康だった頃のわたし――昔話になってしまうが――でありさえすれば、父たちの準備書面を見たところで今更どうということはないだろうし、今頃はボイスレコーダーを購入して、証拠集めのための小旅行に出ていたところだろう。
ちょっとしたことで体に響き、寝込んでしまうのは情けないが、いくらか回復したので、鈍いながら行動を開始し、とりあえず担当の女性書記官に以下の3点を問い合わせた。
- ボイスレコーダーで証拠となりそうな言葉を録音したものが提出可能か? 可能だとしたら、記録媒体は何が適当か。
- 原告らは、被告であるわたしたち姉妹にセカンドハウスありとしており、否認したいが、原告らのその妄想のお蔭で家に押しかけられるなどの被害に遭わずに済んでいる。この場合の対処法を教えてほしい。
- 一昨年の調停のときの書記官、調停委員を証人として呼ぶことができるか?
回答は次のようなものだった。
- ボイスレコーダー(ICレコーダーなど)で録音したものも証拠品として提出可能。その場合はCD-Rかカセットテープで提出して貰いたい。
- セカンドハウスがあることの立証責任は原告にあるから、こちらが採り上げる必要はない。
ちなみに家に押しかけてくるなどの迷惑をかけられたくなければ、家裁で調停を申し立てることを勧める。 - 一昨年の調停のときの書記官や調停委員を証人として呼ぶことは、基本的には裁判所が認めれば自由。
3.は参考までに訊いてみた。1.は、必要を覚えて尋ねた。
それというのも、父夫婦は脅迫じみたやりかたで署名させたり、用途を説明せずに署名を集めたりしたようなのだ。それらが証拠として提出されたが、それらは違法に収集された証拠で、証拠として使えないのではないだろうか。
尤も、それでなくとも、それらが証拠として成立するとは思えないのだが。
父夫婦は、わたしたちが父の財産を狙って、父がそこに住んでいないことにしようとしているといい、自分がそこに住んでいるという署名を集めた。亡き母の友人からまで!
そのなかに、妹の友人の両親と、民生委員さんが入っていたので、妹がそのときのことを尋ねたところ、皆、その署名が裁判に使われることを知らされないまま、父がそこに住んでいることは間違いないので、妙な気がしながらサインしてしまったそうだ。
脅迫じみた署名をさせられたのは父の亡くなった弟の奥さんで、わたしたち姉妹は彼女が父の愛人だという悪質な噂を広めたことになっているという。奥さんが裁判などには関わりたくないと拒んだにも拘らず、父夫婦は彼女を車に連れ込み、強引にサインさせたらしい(何ということを!)。
彼女は、「亡き夫の兄という関係で、他は一切関係ありません」と書かされている。
そもそも、わたしたちが父の財産を狙っているという証拠、噂を広めたという証拠を集めなければ意味がないだろうに、父は自作自演のパフォーマンスのために強引に署名を集めた。
それらが証拠として成立するとは思えないが、被告であるわたしの立場としては、父が違法性のあることをした証拠とするために、そのときの状況を署名した人に語って貰い、録音したものを提出したいと考えている。
愛人でないと書かされた奥さんはすっかり怯えて電話に出ないことにしているらしいので、葉書を出してみようと思う。そのときのことを話して貰えればと思うが、無理強いはできない。
それをしたら、父子して彼女にひどいことをすることになる。葉書を書くだけでもひどいことをすることになるのかもしれないが、父のしたことは違法性のある行為で、同じことをさせないためにも、なかったことにはできないと思うのだ。
女性書記官から質問の回答を引き出すまでには時間がかかった。裁判のスタート時から書記官にはちょっと鈍いところがありそうだと懸念を覚えていたが、その懸念は当たっていたと思う。
口頭弁論は既に2回終了しているにも拘らず、「ちょっとお尋ねしていいですか?」といって身分関係から訊かれた。各人そのことは準備書面に書いているだけでなく、口頭でも述べたのに。この事件の概要がさっぱり呑み込めていない様子。
一昨年、全く同じような理由で調停を起こされ、そのときの書記官は訴状を見ても何が何だかさっぱりわからなかったといい、調停委員たちは父夫婦に何らかの精神疾患がありそうだと感想を述べ、不成立に終わった。そのことを女性書記官に何回か話したのに、三歩あるいたら忘れるのか、女性書記官の初めて聴いたような雰囲気は心細い。
調停のときの男性書記官が、最初から何もかも呑み込んでいるような雰囲気を漂わせていたのとは、あまりにも対照的。
幸い、女性書記官からは「また何かありましたら、お電話ください」といって貰えたので、今後は時々理由を作って電話し、彼女がこの事件に関してどの程度呑み込めているのか、それとなく確認をとろうと思う。職務怠慢としか思えない怒りっぽい裁判官と彼女の組み合わせで、わたしたちは最悪のコンビに当たったのかもしれない。
民生委員さんは、父の奥さんが「先生が、こう書いたほうがよいとおっしゃった」というのを聴いている。父夫婦には弁護士が悪知恵をつけているのだろう。訴状や準備書面が正しいスタイルを備え、支離滅裂な内容の中にも妙にまともな言葉や法律用語が混じっているのは、その入れ知恵のせいなのだろう。
その人が引き受けなければ、今回の裁判は発生しなかったかもしれない。
調停のときからこの民事裁判まで、地位も権力もお金もありそうな専門家の人々の厭らしさが目につく。わたしたちの本当の敵は、そうした厭らしいものなのかもしれない。
勝つには、用心と工夫が要りそうだ。
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